焼け木杭に火がつく
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同日 某時刻
地方裁判所 第2法廷
「それは?」
サイバンチョは男が差し出した物を上から覗きこむ。
「あの女を殺した現場の鍵……地下室の鍵だ」
「なっ」
澄まし顔の牙琉だが、口元だけが驚きで歪む。
「なっ」
サイバンチョが目をまん丸く開く。
「なんだってぇええええ!」
オドロキは身体を仰け反らせながら、絶叫した。
「ほっ本当に、あの地下室の鍵なのですか!?」
「正真正銘本物だ。調べてくれればわかるはずだ」
西川はそのまま話し続ける。
「八百谷の着物を着ていた只野を地下室で刺した。
それを八百谷に見られたと思ったオレはあいつを背後から殴り
そのあと、火をつけた」
「むむむむ」
サイバンチョは目をつぶり、難しい顔をしてうなっている。
「地下室に入ることができたのはオレしかいない。
鍵にはオレの指紋しかついていないはずだ。
事件現場に入ることができたのはオレしかいない」
「それじゃ、昨日の火事も君の仕業だと?」
「そのことはこの裁判が終わってから話す。さぁ、サイバンチョ」
「うむむむ。証言は穴だらけですが。確かに、あなたが犯人だと示す証拠があるのなら何も言えませんな」
オドロキは焦った。
まずい!
まだ希月さんが見つかってない。
それなのに……
「弁護側?」
脊髄反射でオドロキは異議を唱えていた。
「そのっ、あのっ、まっまだカギについて異議があります!
そう!鍵の刻印をよく見てください!
花が真っ二つに割れたような形をしています。
このことから、鍵は一つではなく二つある可能性があります!
この証人は鍵を持っていました。しかし、この鍵が……もし一つでなかったら!
犯人の可能性はこの証人だけではなくなる!」
オドロキの決死の弁論で判決を長引かせようとした。
地方裁判所 第2法廷
「それは?」
サイバンチョは男が差し出した物を上から覗きこむ。
「あの女を殺した現場の鍵……地下室の鍵だ」
「なっ」
澄まし顔の牙琉だが、口元だけが驚きで歪む。
「なっ」
サイバンチョが目をまん丸く開く。
「なんだってぇええええ!」
オドロキは身体を仰け反らせながら、絶叫した。
「ほっ本当に、あの地下室の鍵なのですか!?」
「正真正銘本物だ。調べてくれればわかるはずだ」
西川はそのまま話し続ける。
「八百谷の着物を着ていた只野を地下室で刺した。
それを八百谷に見られたと思ったオレはあいつを背後から殴り
そのあと、火をつけた」
「むむむむ」
サイバンチョは目をつぶり、難しい顔をしてうなっている。
「地下室に入ることができたのはオレしかいない。
鍵にはオレの指紋しかついていないはずだ。
事件現場に入ることができたのはオレしかいない」
「それじゃ、昨日の火事も君の仕業だと?」
「そのことはこの裁判が終わってから話す。さぁ、サイバンチョ」
「うむむむ。証言は穴だらけですが。確かに、あなたが犯人だと示す証拠があるのなら何も言えませんな」
オドロキは焦った。
まずい!
まだ希月さんが見つかってない。
それなのに……
「弁護側?」
脊髄反射でオドロキは異議を唱えていた。
「そのっ、あのっ、まっまだカギについて異議があります!
そう!鍵の刻印をよく見てください!
花が真っ二つに割れたような形をしています。
このことから、鍵は一つではなく二つある可能性があります!
この証人は鍵を持っていました。しかし、この鍵が……もし一つでなかったら!
犯人の可能性はこの証人だけではなくなる!」
オドロキの決死の弁論で判決を長引かせようとした。