可愛さ余って憎さ百倍
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宇宙センター・外階段
5月5日 午後1時19分
「よし、次のロボットから爆弾を取り除けば全部回収は終了だ」
あっという間に爆弾の回収と解体が終わる。
「よかった……」
もっと手こずるかと思っていたのだが、予想以上に速く終わり心音は胸を撫で下ろす。
「あとは犯人をとっちめてやれば任務完了ですね!」
「そうだな。脅迫材料はなくなったしな」
「早くこのことを伝えに行きましょう!」
「おい、前見ないと……」
どんっと曲がり角で心音は人とぶつかる。
「いたたっ」
心音が鼻をぶつけて思わずさする。
「ひぃ!」
心音とぶつかった相手は尻もちをついたまま、心音たちを見上げていた。
「たっ助けてくれ、まだ死にたくない!爆弾で殺されるなんていやだ!」
若い男性がそう叫ぶ。
「だっ大丈夫です!」
心音はそんな彼を落ち着けようと、握りこぶしをつくる。
「その爆弾はすべて解体して爆発しません」
「…………」
男は言葉を失い、目を大きく開く。
「ね、鬼風さ……」
心音の腕を鬼風が勢いよく後方に引っ張る。
鬼風の身体に飛び込むような形で心音が鬼風にぶつかった。
「ずいぶんと物騒な玩具を持った客が居たもんだなぁ」
心音が男の方を振り返ると、男の手にはスタンガンが握られいた。男は青ざめた顔でスタンガンを握りしめたまま、心音とオニカゼを見ていた。
心音は状況が理解できずに首を傾げている。
「なんで、」
「なんで?それはこちらのセリフだよ」
先ほどとは違う落ち着いた声色だが、心音には不快なノイズを聞き取っていた。
「彼女とやっと会えるのに、どうしてそんな悪いことするんだい?」
「何言って……」
「おいおい、主犯がなんでこんなとこにいるんだ?会場の奴は囮か?」
そう言ったオニカゼが睨むと男はビクリと肩を震わせた。
「爆弾は全部解体してやったから安心してくれ」
男の顔が一気に血の気が引き青ざめる。
「そうか……そうか」
男が顔を片手で覆う。
鬼風が心音の耳に小さく囁く。
「いいか、私が合図したっぐっ!!」
「!?鬼風さん」
突如鬼風が頭を押さえてフラッと後方によろめく。
「ああっ、くそっ!よりにもよってこんなタイミングでっ!」
なにかを頭から振り払うようにしながら、鬼風は体をふらつかせている。
「鬼風さん!」
心音が鬼風の体を支えようとした瞬間、ビリッ!と痺れるような音がする。
「うあっ!!」
心音の肩に鬼風が倒れ込む。
「ちっ。男の方に当たったのか」
男が心音を狙っていたのを見て、咄嗟に鬼風がかばったのだ。
心音は倒れた鬼風と男を交互に見る。
「まあ、いいか」
心音が逃げようとした時には遅かった。
背中に強いショックを受け、彼女の意識が途切れた。