可愛さ余って憎さ百倍
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5月2日 午後4時05分
成歩堂なんでも事務所
「ただいま戻りました」
「あっ、お疲れ様です!王泥喜センパイ」
事務所の後輩である心音がソファに腰掛けていた。
その向かいには、見覚えのある少女が座っていた。
「こっこんにちは、王泥喜さん」
「こんにちは、森澄さん」
王泥喜が挨拶を返すと、しのぶは顔を俯かせてしまう。
「今日はどうしたの?」
「あの、今日は、トマトがたくさん採れたので、そのお裾分けです」
「わあ!ありがとう!」
ニカっと王泥喜が笑うとしのぶは指をいじりながら、頬を赤らめる。
「いえ。私たちだけだといつも余らせてしまうので」
「仕事はどうでした?」
「とりあえず依頼された庭の草刈りは終わったよ」
額の汗を拭いながら、王泥喜はココネの隣のソファに腰掛ける。
「ああ、そうだ。依頼してくれたおじさんから、チケットもらったんだ」
「あ!ラミロアさんですね!みぬきちゃんのステージでよく流れてますよね」
「そのラミロアさんが今度GYAXAでライブをやるらしくてね。そのチケットなんだけど、森澄さん。よかったらもらってくれる?」
「え」
「いつも野菜をくれるお礼。ちょうど2枚あるからさ、希月さんと森澄さんとで行ってきなよ」
そこで心音はハッと瞬時に脳を回転させる。
「いえ!仕事をしたのは王泥喜センパイですし、王泥喜センパイが行くべきです!」
「え、でも、親友と行ったほうがいいんじゃ……」
「いいえ!私は後輩ですから!先輩を立てないと!」
「いつもは後輩っぽいことしないくせに……それより森澄さんはいいの?俺で?」
「しのぶはどう?」
頬を染めながら、しのぶは口を開く。
「……王泥喜さんがよければ」