可愛い子には旅をさせよ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
同日 午後 2 時 32 分
大山田 ホテル
「はーい。成歩堂兄妹ぃ様ぁーごあんなーい」
「いや、兄妹じゃないですから。ここに泊まるんですか?」
「そうだよ。田舎ではなかなかに良いホテルだから心して泊まるように」
「部屋は予約してあるんですか?」
「もちろん。鬼風さんに抜かりはねえよ。
私と王泥喜くんの二人部屋とタマゴちゃんの一人部屋を予約済みさ」
「異議あり!!」
「その異議に異議あり!!私は何も間違った部屋割りなどしていない!
狼の中に兎が一匹なら隔離するのが普通ですとも!」
「オレが不快ですっ!!!!」
「そんなに力いっぱい否定しなくても……。
というか、さすがに男二人と女の子一人が一緒の部屋は色々とマズいだろう」
「えー、みぬきは鬼風さんと同じ部屋がいいです」
「待て待て待て。君何言ってるの?狼と一緒になろうなんて何考えてるの?」
「じゃあ、王泥喜さんと一緒の部屋でいいです」
「パパに言いつけてやる!王泥喜くんが娘さんをいやらしい目で見てるって!」
「ちょっ!?子どもか!?というか、オレが成歩堂さんに殺されるだろ!それ!!!」
「やだやだ!私が嫌だ!王泥喜くんとタマゴちゃんが二人っきりなんて!私が許さない!」
「オレだって、あんたと一緒は嫌だ」
「よし。それじゃパパさんに聞こう。
タマゴちゃんは誰となら一緒でいいか。もちろん一人って言うだろうけどね」
「スピーカーにしてくださいね。あなたのことだから電話するフリして嘘吐きそうですから」
「鬼風そんなことしないヨー」
「カタコトな上に目が泳ぎまくってるぞ」
「ダーリン“みぬく”の禁止っ!」
「誰がダーリンだっ!!というか、見ればわかりますっ!」
さり気に発せられた言葉に過剰反応を起こす王泥喜。
「もう、二人でイチャイチャしてるから、みぬきが電話しちゃいましたよ」
「いやぁー」
「イチャイチャしてないっ!!」
「王泥喜さんうるさいです」
みぬきから言葉のナイフを放たれ、王泥喜は口をぐっと閉じる。
「あっもしもし?パパ?」
『みぬき?どうしたんだ?』
「あのね、王泥喜さんとホテルにお泊りすることになったからしばらくは帰らないね」
『……は?』
受話器から成歩堂の低い声が聞こえ、王泥喜と鬼風が同時にみぬきに詰め寄る。
「ちょっ!!みぬきちゃん!」「年頃の娘さんがその言い方良くない!!」
「え?」
『……どういうことかな?王泥喜くん?』
「おっ鬼風さんもいます!」
「馬っ鹿!私を巻き込むなっ!」
『えっ鬼風!?きみがどうして!?』
成歩堂には意外な人物だったようで、いつもの彼に戻っていた。
「実は……」
早急に誤解を解くために鬼風が事情を語り出した。
…………。
「あぁ、いいんじゃないかな。(どうでも)」
成歩堂は鬼風の依頼内容を聞いたあと、部屋割りに対する彼の回答はあっさりしたものだった。
「ちょっ!待った!」
鬼風は思わず受話器に向かって叫んだ。
「ちょっ!パパさん!?年頃の娘さんが良い歳した野郎と同部屋なんですよ!?
間違いが起きたらどうするんですか!?」
なんとしてでも、愛しの王泥喜と相部屋になりたい鬼の泥棒は食い下がった。
『起こす気なのかい?』
「少女と間違いを起こすものですか!」
『でも、口ではなんとでも言えるからね』
「なめるなよっ!私がいたいけな少女に手を出すような下種だと思うなっ!
私が心底ムラムラするのは王泥喜くんただ一人だっ!!」
「 異 議 あ り !!」
王泥喜の渾身の異議は無視された。
『つまり?』
「むしろ間違いを起こすなら王泥喜くんとです!」
『だそうだから。やっぱりこのままの方がいいね』
「はめられたぁーーー!!」
鬼風は頭を抱えて、地面へと膝から崩れ落ちた。
「いや、アンタが自爆したんだろ」
「誘導尋問だぁあああ!卑怯だよ弁護士ぃいい!」
うおおおいおいおい!と男泣きをする鬼風。
「どうするんだよ!間違いが本当に起きてしまったら!娘さんがキズモノになったら!」
『君ならしないだろう』
「男は狼なんですよ!ナルホドくん!起きてからじゃ遅いんです!」
『ははは。もし起きたならそれなりに覚悟しておいてくれよ』
「やだ。このオジサン怖い」
『用はそれだけなら切るよ。調査の途中だからね』
プツッと切れる音がして、成歩堂との通話は終了した。
「……というわけで、保護者の意見により部屋割りは私とタマゴちゃんの二人部屋。
王泥喜くんの一人部屋になりました。
しかし、いつでも変更していいんですよ!」
「異議なし!」
「異議なし」
うううっ片腕で目元を覆い、鬼風は涙を流した。
「はーい。成歩堂兄妹ぃ様ぁーごあんなーい」
「いや、兄妹じゃないですから。ここに泊まるんですか?」
「そうだよ。田舎ではなかなかに良いホテルだから心して泊まるように」
「部屋は予約してあるんですか?」
「もちろん。鬼風さんに抜かりはねえよ。
私と王泥喜くんの二人部屋とタマゴちゃんの一人部屋を予約済みさ」
「異議あり!!」
「その異議に異議あり!!私は何も間違った部屋割りなどしていない!
狼の中に兎が一匹なら隔離するのが普通ですとも!」
「オレが不快ですっ!!!!」
「そんなに力いっぱい否定しなくても……。
というか、さすがに男二人と女の子一人が一緒の部屋は色々とマズいだろう」
「えー、みぬきは鬼風さんと同じ部屋がいいです」
「待て待て待て。君何言ってるの?狼と一緒になろうなんて何考えてるの?」
「じゃあ、王泥喜さんと一緒の部屋でいいです」
「パパに言いつけてやる!王泥喜くんが娘さんをいやらしい目で見てるって!」
「ちょっ!?子どもか!?というか、オレが成歩堂さんに殺されるだろ!それ!!!」
「やだやだ!私が嫌だ!王泥喜くんとタマゴちゃんが二人っきりなんて!私が許さない!」
「オレだって、あんたと一緒は嫌だ」
「よし。それじゃパパさんに聞こう。
タマゴちゃんは誰となら一緒でいいか。もちろん一人って言うだろうけどね」
「スピーカーにしてくださいね。あなたのことだから電話するフリして嘘吐きそうですから」
「鬼風そんなことしないヨー」
「カタコトな上に目が泳ぎまくってるぞ」
「ダーリン“みぬく”の禁止っ!」
「誰がダーリンだっ!!というか、見ればわかりますっ!」
さり気に発せられた言葉に過剰反応を起こす王泥喜。
「もう、二人でイチャイチャしてるから、みぬきが電話しちゃいましたよ」
「いやぁー」
「イチャイチャしてないっ!!」
「王泥喜さんうるさいです」
みぬきから言葉のナイフを放たれ、王泥喜は口をぐっと閉じる。
「あっもしもし?パパ?」
『みぬき?どうしたんだ?』
「あのね、王泥喜さんとホテルにお泊りすることになったからしばらくは帰らないね」
『……は?』
受話器から成歩堂の低い声が聞こえ、王泥喜と鬼風が同時にみぬきに詰め寄る。
「ちょっ!!みぬきちゃん!」「年頃の娘さんがその言い方良くない!!」
「え?」
『……どういうことかな?王泥喜くん?』
「おっ鬼風さんもいます!」
「馬っ鹿!私を巻き込むなっ!」
『えっ鬼風!?きみがどうして!?』
成歩堂には意外な人物だったようで、いつもの彼に戻っていた。
「実は……」
早急に誤解を解くために鬼風が事情を語り出した。
…………。
「あぁ、いいんじゃないかな。(どうでも)」
成歩堂は鬼風の依頼内容を聞いたあと、部屋割りに対する彼の回答はあっさりしたものだった。
「ちょっ!待った!」
鬼風は思わず受話器に向かって叫んだ。
「ちょっ!パパさん!?年頃の娘さんが良い歳した野郎と同部屋なんですよ!?
間違いが起きたらどうするんですか!?」
なんとしてでも、愛しの王泥喜と相部屋になりたい鬼の泥棒は食い下がった。
『起こす気なのかい?』
「少女と間違いを起こすものですか!」
『でも、口ではなんとでも言えるからね』
「なめるなよっ!私がいたいけな少女に手を出すような下種だと思うなっ!
私が心底ムラムラするのは王泥喜くんただ一人だっ!!」
「 異 議 あ り !!」
王泥喜の渾身の異議は無視された。
『つまり?』
「むしろ間違いを起こすなら王泥喜くんとです!」
『だそうだから。やっぱりこのままの方がいいね』
「はめられたぁーーー!!」
鬼風は頭を抱えて、地面へと膝から崩れ落ちた。
「いや、アンタが自爆したんだろ」
「誘導尋問だぁあああ!卑怯だよ弁護士ぃいい!」
うおおおいおいおい!と男泣きをする鬼風。
「どうするんだよ!間違いが本当に起きてしまったら!娘さんがキズモノになったら!」
『君ならしないだろう』
「男は狼なんですよ!ナルホドくん!起きてからじゃ遅いんです!」
『ははは。もし起きたならそれなりに覚悟しておいてくれよ』
「やだ。このオジサン怖い」
『用はそれだけなら切るよ。調査の途中だからね』
プツッと切れる音がして、成歩堂との通話は終了した。
「……というわけで、保護者の意見により部屋割りは私とタマゴちゃんの二人部屋。
王泥喜くんの一人部屋になりました。
しかし、いつでも変更していいんですよ!」
「異議なし!」
「異議なし」
うううっ片腕で目元を覆い、鬼風は涙を流した。