賽は投げられた
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3月22日 午後3時43分
警察署 鑑識課
「北李さん」
「よお。弁護士さん。どうやら記録は役に立ったみたいだな。
おかげであの水腹検事が直々にやってきたよ。今度は最新のものかを確認しにな」
くくくっと笑う北李。
「あの、それで、なにか新しい情報とかありませんか」
「残念ながら、今は報告待ちだ。さっき司法解剖を頼んだところでな。
毒の種類とか詳しい結果は明日にならんとわからん」
「そうですか」
「ただ、オレの推測でいいなら情報はやれるぞ。証拠にはならんが、聴くか?」
「はい。是非」
≪死体に使われた毒について≫
「毒の種類とさっき言ってましたけど、目星はついているんですか」
「まあな。たぶん使われたのは“リシン”と呼ばれるヒマシ油から作られた毒だろう。
植物毒の中ではかなり強い部類に入るものだ」
「その、“リシン”が使われたと思った理由はなんです?」
「前に見たリシン中毒者と似たような症例だったからだ。
だが」
「だが?」
「症状がでる“時間”がどうもおかしいんだ」
「“時間”?」
「痩せ形で、結構なジジイだったから、毒が回るのも早いはずなんだが、どうも計算と合わない」
北李は頭をガリガリと掻きむしる。
「事件前日に飲ませたのなら、あれだけ時間が経ってから毒が出るのはおかしい」
「確か、お手伝いさんから聞いた話だと3時くらいにいつも飲んでいたそうです」
「うーん……もしリシンを飲んだというのならもっと毒が早くまわっても良さそうなんだがな。一日以上経ってから出るんじゃ遅すぎる」
これは、毒を渡していないという証明になるのではないか?
成歩堂はその時間のズレをしっかりと記憶した。
「あとは、特に変わったことはないな。太腿に小さな穴が開いていたぐらいで」
「北李!!!なんだあの資料は!!!」
ちっと北李は大きな舌打ちをして、顔を険しくする。
「あのデブ……!……悪いが、話はここまでだ」
北李はそう言って、怒声がした方へ向かう。
「あっありがとうございました」
成歩堂は御水検事から逃げるように鑑識課をあとにした。
警察署 鑑識課
「北李さん」
「よお。弁護士さん。どうやら記録は役に立ったみたいだな。
おかげであの水腹検事が直々にやってきたよ。今度は最新のものかを確認しにな」
くくくっと笑う北李。
「あの、それで、なにか新しい情報とかありませんか」
「残念ながら、今は報告待ちだ。さっき司法解剖を頼んだところでな。
毒の種類とか詳しい結果は明日にならんとわからん」
「そうですか」
「ただ、オレの推測でいいなら情報はやれるぞ。証拠にはならんが、聴くか?」
「はい。是非」
≪死体に使われた毒について≫
「毒の種類とさっき言ってましたけど、目星はついているんですか」
「まあな。たぶん使われたのは“リシン”と呼ばれるヒマシ油から作られた毒だろう。
植物毒の中ではかなり強い部類に入るものだ」
「その、“リシン”が使われたと思った理由はなんです?」
「前に見たリシン中毒者と似たような症例だったからだ。
だが」
「だが?」
「症状がでる“時間”がどうもおかしいんだ」
「“時間”?」
「痩せ形で、結構なジジイだったから、毒が回るのも早いはずなんだが、どうも計算と合わない」
北李は頭をガリガリと掻きむしる。
「事件前日に飲ませたのなら、あれだけ時間が経ってから毒が出るのはおかしい」
「確か、お手伝いさんから聞いた話だと3時くらいにいつも飲んでいたそうです」
「うーん……もしリシンを飲んだというのならもっと毒が早くまわっても良さそうなんだがな。一日以上経ってから出るんじゃ遅すぎる」
これは、毒を渡していないという証明になるのではないか?
成歩堂はその時間のズレをしっかりと記憶した。
「あとは、特に変わったことはないな。太腿に小さな穴が開いていたぐらいで」
「北李!!!なんだあの資料は!!!」
ちっと北李は大きな舌打ちをして、顔を険しくする。
「あのデブ……!……悪いが、話はここまでだ」
北李はそう言って、怒声がした方へ向かう。
「あっありがとうございました」
成歩堂は御水検事から逃げるように鑑識課をあとにした。