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その会社は男性社員の方が多いところだったが、私の配属された職場は女性が比較的多いところだったのだ。

そのせいか、女性同士の特有の雰囲気があった。

まぁ上司が女だったというのもあるのだろう。

入社した最初の数年は私は多少浮いた存在ではあったが、穏やかに過ごせた。

失言をして自分のクビを締めるまでは。

詳しくはうまく言えないが、簡単に説明するとリーダー格の女性に私が余計な一言を言ってしまったのだ。

プライドが高く出世候補と呼ばれている人に、間違いをハッキリ指摘したのがいけなかったらしい。

使えない社員のレッテルを貼られていた私に、簡単なミスを指摘されたのがお高いプライドに触ったのらしいのだ。

まぁ、私のストレートな物言いもまずかったから、どちらが悪いかは断言できない。

それ以来、彼女から雑用を押し付けられたり、小さいな失敗を押し付けられたりした。

最初は嫌だったが、生活のためにも我慢して、仕事を続けた。

まぁ、雑用ぐらいなら慣れればそこまで嫌とは思わなくなっていたしね。

だが、ある日、リーダー格の先輩が大きなミスをしてしまったのだ。

自分がクビになるのが怖かった先輩は、私に全部の罪を丸投げしたのだ。

失敗した本人は、"私の責任です。#やま#さんを責めないでください"と被害者面をした。

私はよくわからない失敗で上司を怒らせ、社員全員を敵に回してしまう。

上司も私の性格を嫌って、使えない社員だとは思っていたから。早くクビにしたいと思っていたのだろう。

次の日から段々と自分の仕事はなくなっていった。

仕事がなくなる度に頭の後ろが痛み、石の帽子をかぶっているような気分だった。

会社に行こうと体を起こすたびに、体に鉄アレイをつけられているような重くけだるい独特の倦怠感がまとわりついていた。

歩くことすら、ままならないときもあった。

こんな思いをするなら、辞表を出して楽になってしまおうかとも思った。

でも、このまま引き下がることはできなかった。

貯金が転職をするまでに必要だと思われる金額になるまでは、会社を辞めることはできない。

仕事がまったく無くなっても意地だけで会社に来ていたが、ある日会社での私物がすべてなくなっていた。

そして、その日の午後に上司から呼び出され、"もう来なくていい"という明確なクビをもらう。

法律とかなにかで訴えれば慰謝料とかもらうことはできたかもしれない。

でも、もうそのときの私は争う気力もなくなっていた。

泣きながらその会社を去ったその帰りに、事故にあってしまい、今に至るというわけだ。




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