5月9日/烏丸
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その日は朝から防衛任務でその後そのまま玉狛支部でみんな誕生日を祝ってもらった。
弟や妹達家族が待っているからとその日は玉狛には泊まらず家へと帰った。
どうにか夕飯には間に合いそうだ。
そう思い家に入ろうとすると「京介!」と声を掛けられる。
隣の家に住む幼馴染の名前だった。
「おかえり。遅かったじゃん、まーたボーダーに泊まってくるかと思った」
「今日は弟達と約束してたからな」
名前は自分の家から出るとそのままこちらに寄ってきた。こいつが俺の誕生日に家に来るのは毎年恒例となっていた。
隣に越してきた時から同じ歳というのと彼女の両親が共働きという事もあり俺の家にしょっちゅう来ている。兄弟が多い我が家にとっては弟達の面倒も見てくれる彼女は有難い存在だった。
「ただいま」家に入る俺に続き「お邪魔しマース」とは言いながらも我が家同然といった顔で入ってくる。
その時彼女の手に袋に入ったなにかがあった。察しはついたのでなにも言わずに一緒にリビングへと向かう。
家族と彼女と今までと同じようにご馳走とケーキで誕生日を祝ってもらった後自分の部屋に行こうとすると当たり前に彼女も着いてくる。
別にこれも何も特別な事じゃない。普段からしょっちゅうやれ勉強一緒にしようとか色んな理由で部屋にやってくる。
部屋に入ってくるとぼすっと定位置とばかりにベットへと座る。
俺は荷物を置くとそのまま彼女の座る横の床へ腰を下ろした。
すると手に持っていた袋をこちらへと突き出してきた。
「はい、これ。お誕生日おめでとう」
気がついたら毎年彼女は俺にプレゼントをくれるようになっていた。
「ありがとう」
俺はプレゼントを受け取ると袋の中身を覗く。
「開けていいか?」
「どうぞー」
ちょっとソワソワした風な気配を感じながらもプレゼントを開封する。
毎年俺が喜びそうな物をちゃんと選んでくれるのだ。それでいて毎年俺がどんな反応をするかソワソワと見ている。本人はそんなつもりはないのだろうけどこちらからはわかりやすい態度だ。
「ありがとう、大事に使うよ。ちょうど欲しかったんだ」
そう後ろを振り返りながら彼女に告げるとホッとした顔をして「良かった!」と破顔する。
ここまでは毎年と同じだった。その後も取り留めない話をするがなんだか彼女がまだソワソワと落ち着かない。
しばらくは気にしないふりをしていたが一向に落ち着く気配がない。
「どうしたんだ?なんか変だぞ」
そう声を掛けると焦った様子で「えっ!?何も変じゃないよ!なんでもない!」と返ってきた。そうは言っても様子は変わらずなにか言おとしてはやめたり1人勝手に顔を赤くしたしたりと落ち着かない。
「やっぱりお前変だぞ」
「そんな事ないってば!」と言うものの下を向いてなにやらごにょごにょ呟いてるかと思ったら急に立ち上がり「あ…あのね…!私…」と顔を真っ赤にしながらこちらを見ている。
しかし彼女の言葉の続きを待つもえーとだのあーだのと先が出てこない。
しばらく待っていたが「あー!ダメだ!やっぱり無理。ごめん、私帰るね!」と部屋を出ていこうとする。
彼女は昔から大変わかりやすい性格だった。喜怒哀楽が激しくなにを考えてるかすぐ分かる。だから彼女がなにを言おうとしてるか分かっていた。
ずっと分かっていたけどこちらもこの関係を敢えて壊すまいと気付かないふりをしていた。
でも今日彼女はその関係を変えようと一歩踏み出そうとした。…不発に終えようとしているが。
ならばこちらも一歩踏み出さねばなるまい。
部屋を出ていこうと扉に手をかける彼女の後ろから扉に手をつく。
「なんで最後まで言わないんだ。お前が言わないなら俺から言おうか」
「えっ?」と彼女が振り向くとシャンプーの香りが鼻をくすぐる。
耳まで真っ赤になった彼女が見上げてくる。
「俺はお前が好きだ。来年も俺の誕生日一緒に祝ってくれるか?」そう告げるとしばらく赤い顔で俺を見つめていた彼女が何度も頷き「私も…京介が好き。来年も再来年もその先もずーっと一緒がいい!」と顔をほこほばせた。
「ずっとってお前それプロポーズか?」
「ち!違うよ!そういうんじゃ…」慌てる彼女の口を俺の唇で塞いだ。
そっと唇を離すとますます真っ赤な顔をしている彼女を見て「プロポーズはいつか俺からな」と告げるととうとう彼女は顔から湯気を出してその場にへたりこんだ。
今日5月9日は俺の誕生日でもあり、幼馴染という関係に終わりを告げた日となった。
弟や妹達家族が待っているからとその日は玉狛には泊まらず家へと帰った。
どうにか夕飯には間に合いそうだ。
そう思い家に入ろうとすると「京介!」と声を掛けられる。
隣の家に住む幼馴染の名前だった。
「おかえり。遅かったじゃん、まーたボーダーに泊まってくるかと思った」
「今日は弟達と約束してたからな」
名前は自分の家から出るとそのままこちらに寄ってきた。こいつが俺の誕生日に家に来るのは毎年恒例となっていた。
隣に越してきた時から同じ歳というのと彼女の両親が共働きという事もあり俺の家にしょっちゅう来ている。兄弟が多い我が家にとっては弟達の面倒も見てくれる彼女は有難い存在だった。
「ただいま」家に入る俺に続き「お邪魔しマース」とは言いながらも我が家同然といった顔で入ってくる。
その時彼女の手に袋に入ったなにかがあった。察しはついたのでなにも言わずに一緒にリビングへと向かう。
家族と彼女と今までと同じようにご馳走とケーキで誕生日を祝ってもらった後自分の部屋に行こうとすると当たり前に彼女も着いてくる。
別にこれも何も特別な事じゃない。普段からしょっちゅうやれ勉強一緒にしようとか色んな理由で部屋にやってくる。
部屋に入ってくるとぼすっと定位置とばかりにベットへと座る。
俺は荷物を置くとそのまま彼女の座る横の床へ腰を下ろした。
すると手に持っていた袋をこちらへと突き出してきた。
「はい、これ。お誕生日おめでとう」
気がついたら毎年彼女は俺にプレゼントをくれるようになっていた。
「ありがとう」
俺はプレゼントを受け取ると袋の中身を覗く。
「開けていいか?」
「どうぞー」
ちょっとソワソワした風な気配を感じながらもプレゼントを開封する。
毎年俺が喜びそうな物をちゃんと選んでくれるのだ。それでいて毎年俺がどんな反応をするかソワソワと見ている。本人はそんなつもりはないのだろうけどこちらからはわかりやすい態度だ。
「ありがとう、大事に使うよ。ちょうど欲しかったんだ」
そう後ろを振り返りながら彼女に告げるとホッとした顔をして「良かった!」と破顔する。
ここまでは毎年と同じだった。その後も取り留めない話をするがなんだか彼女がまだソワソワと落ち着かない。
しばらくは気にしないふりをしていたが一向に落ち着く気配がない。
「どうしたんだ?なんか変だぞ」
そう声を掛けると焦った様子で「えっ!?何も変じゃないよ!なんでもない!」と返ってきた。そうは言っても様子は変わらずなにか言おとしてはやめたり1人勝手に顔を赤くしたしたりと落ち着かない。
「やっぱりお前変だぞ」
「そんな事ないってば!」と言うものの下を向いてなにやらごにょごにょ呟いてるかと思ったら急に立ち上がり「あ…あのね…!私…」と顔を真っ赤にしながらこちらを見ている。
しかし彼女の言葉の続きを待つもえーとだのあーだのと先が出てこない。
しばらく待っていたが「あー!ダメだ!やっぱり無理。ごめん、私帰るね!」と部屋を出ていこうとする。
彼女は昔から大変わかりやすい性格だった。喜怒哀楽が激しくなにを考えてるかすぐ分かる。だから彼女がなにを言おうとしてるか分かっていた。
ずっと分かっていたけどこちらもこの関係を敢えて壊すまいと気付かないふりをしていた。
でも今日彼女はその関係を変えようと一歩踏み出そうとした。…不発に終えようとしているが。
ならばこちらも一歩踏み出さねばなるまい。
部屋を出ていこうと扉に手をかける彼女の後ろから扉に手をつく。
「なんで最後まで言わないんだ。お前が言わないなら俺から言おうか」
「えっ?」と彼女が振り向くとシャンプーの香りが鼻をくすぐる。
耳まで真っ赤になった彼女が見上げてくる。
「俺はお前が好きだ。来年も俺の誕生日一緒に祝ってくれるか?」そう告げるとしばらく赤い顔で俺を見つめていた彼女が何度も頷き「私も…京介が好き。来年も再来年もその先もずーっと一緒がいい!」と顔をほこほばせた。
「ずっとってお前それプロポーズか?」
「ち!違うよ!そういうんじゃ…」慌てる彼女の口を俺の唇で塞いだ。
そっと唇を離すとますます真っ赤な顔をしている彼女を見て「プロポーズはいつか俺からな」と告げるととうとう彼女は顔から湯気を出してその場にへたりこんだ。
今日5月9日は俺の誕生日でもあり、幼馴染という関係に終わりを告げた日となった。
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