炎のゴブレット
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ナツキの新年度の始まりは素晴らしいとは言い難かった。「薬草学」では気持ち悪いブボチューバーの膿を絞り出し、その次の「魔法生物飼育学」ではハグリッドが尻尾爆発スクリュートという恐ろしすぎる生き物の世話をすると言った。
けれど、午後になると少しずつ気持ちは上向いてきた。
「マグル学」はあまり得意な科目ではないものの、ナツキにとっては知らないことだらけで、毎回新しい発見がある。
授業が終わり、夕食まで少し時間に余裕があったため、ナツキは西塔のグリフィンドールの秘密の部屋に行くことにした。
「サイラス!」
「ナツキ、久しぶりだな。」
待っていたのはふわふわの金色のたてがみを持つ巨大ライオンのサイラスだった。彼はごろりと横になりながらも、ナツキの姿を見るなり立ち上がり、ゆったりと尻尾を揺らす。
ナツキは彼に駆け寄り、思いきり抱きついた。柔らかくて温かい毛並みに顔を埋め、彼の好物である骨つき肉を手渡す。
ナツキは、夏休みの出来事、クィディッチ・ワールドカップでの大混乱、そして三大魔法学校対抗試合の話まで、一気にまくし立てた。フレッドとジョージの年齢制限の件も、もちろん抜かさずに。
「なんだか、もう一年分くらいのイベントが起きた気がする。」
疲れ混じりにそう言ったナツキに、サイラスがふと、問いかけた。
「ナツキ、古代ルーン文字は、読めるようになったか?」
「え?うーん、夏休み中も結構勉強したと思うけど、どうして?」
ナツキが首をかしげると、サイラスはちらりと部屋にある大きな本棚を見やった。
「お前の力になると思ったからだ。」
その本棚には、祖母アルバが残した膨大な資料、ルーン文字の文献や研究ノートがぎっしり詰まっている。だがそのほとんどは高度で専門的すぎて、今のナツキにはまだ読み解けないものばかりだった。
「も、もっと頑張って勉強するよ。そうすれば、ジョージたちの計画の手助けにもなるかも・・・!」
気づけば、外は夕暮れ。ナツキはサイラスに別れを告げ、大広間へと足を向けた。
話し込んでいたらいつの間にか夕食の時間になり、ナツキは大広間へと向かった。途中玄関ホールで会ったハリーとロンは「占い学」の宿題の量に辟易しているようだった。
「ウィーズリー!おーい!ウィーズリー!」
マルフォイ達が嬉しそうにそう叫び、ナツキ達は嫌な予感に顔を顰めた。彼の手には、ウィーズリーおじさんをこき下ろした「日刊予言者新聞」が握られており、みんなに聞こえるよう声高々にそれを読み上げた。
ナツキは怒りで血の気が上がったが、まだマルフォイの口は止まらなかった。
「そうだ、ポッター、君は夏休みにこの連中のところに泊まったそうだね?ロンの母親は、本当にこんなデブチンなのかい?それとも単に写真映りかねぇ?」
流石にナツキもカチンときて、言葉よりも先に拳が出そうになった。だがそれより早く、ハリーが言い返した。
「君の母親はどうなんだ?あの顔つきはなんだい?鼻の下にクソでもぶら下げているみたいだ。」
「僕の母上を侮辱するな、ポッター!」
「それなら、その減らず口を閉じとけ。」
ハリーは冷たく言い放ち、そのまま背を向けた。
バーーーン!
突然、玄関ホールに轟くような音が響いた。ナツキが反射的に振り返ろうとしたとき、続けてもう一発、重たい音が空気を震わせた。間をおかずに、けたたましい吠え声が飛んできた。
「若造、そんなことするな!」
ムーディ先生だった。ごつごつした手に握られた杖の先は、白くふさふさしたケナガイタチに向けられていた。あれ、マルフォイはどこだ?
「やられたかね?」
「いいえ、外れました。」
ムーディがハリーにそう尋ねたことで、ナツキはようやくハリーの頬にうっすら引っ掻いたような跡があるのに気づいた。何か、かすったんだ。
「触るな!」
ムーディが叫んだ。ハリーが「何に?」と尋ねると「お前ではない。あいつだ!」と言って後ろにいるクラッブをグイと指した。
確かにクラッブはケナガイタチを拾い上げようとしていた。首を回さずとも真後ろが見えるなんて、フクロウ以上だ、とナツキは思った。
ムーディが振り向き、近づいていくと、イタチは逃げようとした。
「そうはさせんぞ!」
ムーディに再び杖を向けられたイタチは空中に飛び上がり、床に落ち、を繰り返した。
「敵が後ろを見せた時に襲う奴は気に食わん。二度と・・・こんなことは・・・するな・・・!」
「ムーディ先生!!」
ショックを受けたような声がした。マクゴナガル先生が腕いっぱいの本と共に大理石の階段を降りてきた。
「な、何をなさっているのですか?」
「教育だ。」
「教・・・ムーディ、それは生徒なのですか?」
マクゴナガル先生は本を落としながら叫んだ。そして杖をイタチに向けると、バシッと音を立ててぐったりとしたドラコ・マルフォイが再び姿を現した。
マクゴナガル先生は困り果ててムーディ先生を叱責した。
しかしムーディ先生はさほど反省した様子はなく、マルフォイをスネイプ先生の元へと連れて行った。
数分後、ナツキたち四人はグリフィンドールのテーブルに着いた。まだムーディ先生の騒動の余韻が残っており、皆がそれぞれに興奮していた。
ロンが、ふと三人に向かって真顔でつぶやく。
「僕に話しかけないでくれ。」
「どうして?」
ハーマイオニーが驚いてきいた。
「あれを永久に僕の記憶に焼き付けておきたいからさ。ドラコ・マルフォイ、驚異の弾むケナガイタチ・・・・」
ナツキ達は笑った。楽しく夕食を食べようとしていたが、ハーマイオニーは猛スピードで食事を済ませ、5分と経たないうちに図書館へ行ってしまった。
残された三人はゆっくり食事を楽しんでいたが、そこへ双子とリー・ジョーダンがやってきた。
「ムーディ!なんとクールじゃないか?」
向かいに座りながらフレッドが声を弾ませた。
「クールを超えてるぜ。」
ナツキの隣に座ったジョージが力強く言う。するとリー・ジョーダンがすかさず乗ってきた。
「超クールだ。」
どうやら彼らは、ケナガイタチの一件だけでなく、ムーディの授業についても話しているらしかった。
「あんな授業は受けたことがないね。」
「まった。わかってるぜ、あいつは。」
フレッドとリーが言った。ロンが不思議そうに「わかってるって、何が?」と尋ねた。
ジョージは少し勿体ぶった様子で、意味ありげにナツキの方を見た。
「現実にやるってことがなんなのか、わかってるのさ。」
「教えてくれないの?」
「うーん、ナツキの頼みでもきけないな。本物を先に見ることがお勧めだ。」
「そう?なら我慢する。」
ナツキはちょっと残念そうに、それでも素直にうなずいた。だが横で聞いていたロンは、思わず叫んだ。
「あの人の授業、木曜までないじゃないか!」
けれど、午後になると少しずつ気持ちは上向いてきた。
「マグル学」はあまり得意な科目ではないものの、ナツキにとっては知らないことだらけで、毎回新しい発見がある。
授業が終わり、夕食まで少し時間に余裕があったため、ナツキは西塔のグリフィンドールの秘密の部屋に行くことにした。
「サイラス!」
「ナツキ、久しぶりだな。」
待っていたのはふわふわの金色のたてがみを持つ巨大ライオンのサイラスだった。彼はごろりと横になりながらも、ナツキの姿を見るなり立ち上がり、ゆったりと尻尾を揺らす。
ナツキは彼に駆け寄り、思いきり抱きついた。柔らかくて温かい毛並みに顔を埋め、彼の好物である骨つき肉を手渡す。
ナツキは、夏休みの出来事、クィディッチ・ワールドカップでの大混乱、そして三大魔法学校対抗試合の話まで、一気にまくし立てた。フレッドとジョージの年齢制限の件も、もちろん抜かさずに。
「なんだか、もう一年分くらいのイベントが起きた気がする。」
疲れ混じりにそう言ったナツキに、サイラスがふと、問いかけた。
「ナツキ、古代ルーン文字は、読めるようになったか?」
「え?うーん、夏休み中も結構勉強したと思うけど、どうして?」
ナツキが首をかしげると、サイラスはちらりと部屋にある大きな本棚を見やった。
「お前の力になると思ったからだ。」
その本棚には、祖母アルバが残した膨大な資料、ルーン文字の文献や研究ノートがぎっしり詰まっている。だがそのほとんどは高度で専門的すぎて、今のナツキにはまだ読み解けないものばかりだった。
「も、もっと頑張って勉強するよ。そうすれば、ジョージたちの計画の手助けにもなるかも・・・!」
気づけば、外は夕暮れ。ナツキはサイラスに別れを告げ、大広間へと足を向けた。
話し込んでいたらいつの間にか夕食の時間になり、ナツキは大広間へと向かった。途中玄関ホールで会ったハリーとロンは「占い学」の宿題の量に辟易しているようだった。
「ウィーズリー!おーい!ウィーズリー!」
マルフォイ達が嬉しそうにそう叫び、ナツキ達は嫌な予感に顔を顰めた。彼の手には、ウィーズリーおじさんをこき下ろした「日刊予言者新聞」が握られており、みんなに聞こえるよう声高々にそれを読み上げた。
ナツキは怒りで血の気が上がったが、まだマルフォイの口は止まらなかった。
「そうだ、ポッター、君は夏休みにこの連中のところに泊まったそうだね?ロンの母親は、本当にこんなデブチンなのかい?それとも単に写真映りかねぇ?」
流石にナツキもカチンときて、言葉よりも先に拳が出そうになった。だがそれより早く、ハリーが言い返した。
「君の母親はどうなんだ?あの顔つきはなんだい?鼻の下にクソでもぶら下げているみたいだ。」
「僕の母上を侮辱するな、ポッター!」
「それなら、その減らず口を閉じとけ。」
ハリーは冷たく言い放ち、そのまま背を向けた。
バーーーン!
突然、玄関ホールに轟くような音が響いた。ナツキが反射的に振り返ろうとしたとき、続けてもう一発、重たい音が空気を震わせた。間をおかずに、けたたましい吠え声が飛んできた。
「若造、そんなことするな!」
ムーディ先生だった。ごつごつした手に握られた杖の先は、白くふさふさしたケナガイタチに向けられていた。あれ、マルフォイはどこだ?
「やられたかね?」
「いいえ、外れました。」
ムーディがハリーにそう尋ねたことで、ナツキはようやくハリーの頬にうっすら引っ掻いたような跡があるのに気づいた。何か、かすったんだ。
「触るな!」
ムーディが叫んだ。ハリーが「何に?」と尋ねると「お前ではない。あいつだ!」と言って後ろにいるクラッブをグイと指した。
確かにクラッブはケナガイタチを拾い上げようとしていた。首を回さずとも真後ろが見えるなんて、フクロウ以上だ、とナツキは思った。
ムーディが振り向き、近づいていくと、イタチは逃げようとした。
「そうはさせんぞ!」
ムーディに再び杖を向けられたイタチは空中に飛び上がり、床に落ち、を繰り返した。
「敵が後ろを見せた時に襲う奴は気に食わん。二度と・・・こんなことは・・・するな・・・!」
「ムーディ先生!!」
ショックを受けたような声がした。マクゴナガル先生が腕いっぱいの本と共に大理石の階段を降りてきた。
「な、何をなさっているのですか?」
「教育だ。」
「教・・・ムーディ、それは生徒なのですか?」
マクゴナガル先生は本を落としながら叫んだ。そして杖をイタチに向けると、バシッと音を立ててぐったりとしたドラコ・マルフォイが再び姿を現した。
マクゴナガル先生は困り果ててムーディ先生を叱責した。
しかしムーディ先生はさほど反省した様子はなく、マルフォイをスネイプ先生の元へと連れて行った。
数分後、ナツキたち四人はグリフィンドールのテーブルに着いた。まだムーディ先生の騒動の余韻が残っており、皆がそれぞれに興奮していた。
ロンが、ふと三人に向かって真顔でつぶやく。
「僕に話しかけないでくれ。」
「どうして?」
ハーマイオニーが驚いてきいた。
「あれを永久に僕の記憶に焼き付けておきたいからさ。ドラコ・マルフォイ、驚異の弾むケナガイタチ・・・・」
ナツキ達は笑った。楽しく夕食を食べようとしていたが、ハーマイオニーは猛スピードで食事を済ませ、5分と経たないうちに図書館へ行ってしまった。
残された三人はゆっくり食事を楽しんでいたが、そこへ双子とリー・ジョーダンがやってきた。
「ムーディ!なんとクールじゃないか?」
向かいに座りながらフレッドが声を弾ませた。
「クールを超えてるぜ。」
ナツキの隣に座ったジョージが力強く言う。するとリー・ジョーダンがすかさず乗ってきた。
「超クールだ。」
どうやら彼らは、ケナガイタチの一件だけでなく、ムーディの授業についても話しているらしかった。
「あんな授業は受けたことがないね。」
「まった。わかってるぜ、あいつは。」
フレッドとリーが言った。ロンが不思議そうに「わかってるって、何が?」と尋ねた。
ジョージは少し勿体ぶった様子で、意味ありげにナツキの方を見た。
「現実にやるってことがなんなのか、わかってるのさ。」
「教えてくれないの?」
「うーん、ナツキの頼みでもきけないな。本物を先に見ることがお勧めだ。」
「そう?なら我慢する。」
ナツキはちょっと残念そうに、それでも素直にうなずいた。だが横で聞いていたロンは、思わず叫んだ。
「あの人の授業、木曜までないじゃないか!」