秘密の部屋
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新学期が始まって初めての週末となった。その日はハグリッドの小屋に行く予定だったが、ハリーにクィディッチの練習が舞い込んできたために少し時間を変更した。
ロンとハーマイオニーと共に競技場へ行くが、選手の姿は見えない。そう思ったら更衣室からゾロゾロと選手たちがあくびをしながら出てきた。
「まだ終わってないの?」
ロンがハリーに尋ねると、なんとまだ始まってもいないらしい。かなり朝早くから召集されたと聞いていたナツキは口をあんぐり開けた。
「これ食べて。朝食まだでしょう?」
「ありがとう、ナツキ。」
大広間から持ち出したトーストを一枚ハリーに渡すと、彼は即座に平らげ、ピッチへ向かった。それをみていたジョージがそーっと近づいてきた。
「ナツキ、まだそれあるか?」
ナツキはもっと持ち出すべきだったと後悔した。もう余分なトーストはない。
「・・・これでよかったらあげるけど・・・・」
ナツキの手にある半分食べかけのマーマレードトーストを差し出すと、ジョージは一瞬躊躇うような仕草をして、それを受け取った。
「サンキュー。」
「練習頑張ってね。」
ハリーも双子たちも眠そうにしていたのが嘘のようにビュンビュン飛び回っていた。
「みた?ジョージったら照れていたわ。きっと間接キスを意識したのよ。」
ハーマイオニーがロンには聞こえないくらいの声量でナツキに耳打ちした。
「私の朝ごはんだってわかったから遠慮したんだよ。」
ナツキはそう信じて疑わなかった。だって朝から何も食べないだなんて、辛い以外のなんでもないじゃないか。
「おい、ハーマイオニー、ナツキ、あれみろよ。スリザリンだ。」
ロンの言葉にナツキたちは驚きながらピッチに突然現れたスリザリンの選手たちをみた。オリバー・ウッドがカンカンに怒っているのがわかる。
「ねえ、あれマルフォイじゃない?選手じゃなかったよね?」
「なんだろう。行ってみようぜ。」
ロンがそう言い、ナツキとハーマイオニーも彼の後に続いて、スタンドからピッチに降りた。
「どうしたんだい? どうして練習しないんだよ。それに、あいつ、こんなとこで何してるんだい?」
「ウィーズリー、僕はスリザリンの新しいシーカーだ。」
マルフォイはロンに向かって満足げに言った。
「僕の父上が、チーム全員に買ってあげた箒を、みんなで賞賛していたところだよ。」
ロンは目の前に並んだ七本の箒を見て、口をあんぐり開けた。 ナツキはあまり詳しくないが、おそらく高級品なのだろうと、呆れながらその光景を見た。
「少なくとも、グリフィンドールの選手は、誰一人としてお金で選ばれたりしてないわ。こっちは純粋に才能で選手になったのよ。」
ハーマイオニーがきっぱりと言った。 その通りだとナツキは思った。マルフォイのやり方は、なんだか気に食わない。しかし、そのハーマイオニーの言葉に、マルフォイの自慢顔がちらりと歪んだ。
「誰もおまえの意見なんか求めてない。生まれ損ないの『穢れた血』め。」
ナツキは今聞こえた言葉が信じられなくて、目を見開いた。今、彼はハーマイオニーに向かってなんと言った?
グリフィンドールの選手たちが怒りの声を上げている。フレッドとジョージがマルフォイに飛びかかろうとして、フリントが立ちはだかった。
ロンはローブに手を突っ込み、ポケットから杖を取り出し、「マルフォイ、思い知れ!」と叫んで、カンカンになってフリントの脇の下からマルフォイの顔に向かって杖を突きつけた。 バーンという大きな音が競技場中にこだまし、緑の閃光が、ロンの杖先ではなく反対側から飛び出して、ロンの胃のあたりに当たった。ロンはよろめいて芝生の上に尻もちをついた。
「ロン! ロン! 大丈夫?」
ハーマイオニーが悲鳴をあげた。ハーマイオニーはマグル生まれだから、どれだけ酷いことを言われたのかわからないんだ、とナツキは気づいた。それが余計に怒りを増幅させた。
ロンが口を開くと、ゲップが一発と、ナメクジが数匹ボタボタと膝にこぼれ落ちた。スリザリン・チームは笑い転げた。
ナツキはグリフィンドール生が近寄りたがらない、ナメクジを吐き続けるロンに、ハリーとハーマイオニーと共に近寄った。
ロンに気を取られたことで、怒りが一瞬落ち着いたナツキであったが、スリザリン生の笑い声が再び耳に入ると、カーッと頭に血が上るのを感じた。
「ハグリッドのところに連れて行くのがいいと思う。」
ナツキがハリーにそういうと、彼は「そうだね」と返して、ハーマイオニーと共にロンを連れて行った。
残ったナツキは真っ直ぐにマルフォイに向かって歩いた。ニヤニヤしているマルフォイの前に、フリントがさらにニヤニヤ気持ち悪い笑みを浮かべて立ちはだかった。
「おや、穢れた血贔屓の軟弱なグリフィンドールの子孫様がお怒りだ。僕に説教でもしたそうな顔だね。」
「フリペンド。」
「うわっ!!」
マルフォイの前にいたフリントがどーんと飛んでいった。スリザリン生だけではなく、グリフィンドール生もあっけに取られた。ナツキが、怒っている。
「あなたに説教なんて勿体ない事しない・・・!!」
「待て、ゴドリ・・・」
マルフォイは次の言葉を言うことはできなかった。ナツキは気づくとグーでマルフォイの頬を殴っていた。マルフォイは痛がり、頬を抑えて呆然としている。いつも言い返すことすらなく、受け流すばかりだったナツキがこんなことをしたのが信じられなかったのだ。
グリフィンドールのクィディッチ選手たちは一瞬の沈黙の後、歓喜に沸いた。
「最高だぜ、ナツキ!」
「いいストレートだった!」
双子を含めた選手たちにワイワイ囲まれるナツキだが、まだ怒りはおさまらなかった。あんな人たちと、一緒にホグワーツにいることに耐えられないとさえ思った。
グリフィンドールの歓喜は長くは続かなかった。
「何事ですか!」
ピッチの騒ぎを聞きつけてやってきたのはマクゴナガル先生だった。吹っ飛んだマーカス・フリントと、頬を腫らしたマルフォイを見て、誰がやったのかと尋ねると、スリザリンの選手たちは即座にナツキ・ゴドリクソンの仕業だと答えた。
「なんと・・・・!!」
マクゴナガル先生は信じられないと言う表情を見せた。しかしすぐに口をギュッと引き結んだ。
「どなたか彼らを医務室へ運びなさい。ミス・ゴドリクソン、ついてきなさい。」
「・・・・はい・・・」
マルフォイ含め、スリザリン生は口角を上げた。マルフォイはわざわざ大きな声で「イタタタ」などと言っていた。
ナツキがマクゴナガル先生の部屋に案内された。それまで先生はずっと黙っていた。
「・・・・何があったのです、ゴドリクソン。あなたが忍耐強く、穏やかな子だということは皆が知っています。人に向けて攻撃魔法を放ったり、拳で殴るなど・・・・・」
マクゴナガル先生はまだ信じられないと言う顔をしていた。ナツキは先生に対して、信頼を裏切ってしまったような、そんな気持ちになった。
「マルフォイが、ハーマイオニーに・・・・・け、穢れた・・・・」
それ以上の言葉を紡ぐことができなかった。ハーマイオニーにあんな言葉を聞かせてしまった。先生の信頼を裏切ってしまった。いろんな思いが溢れて、ナツキの目からみるみるうちに涙が溢れ出した。ホグワーツに入学してから怖い思いをしたことはあった。でも、これほどまでに悔しい思いをしたのは、初めてだった。
「なんと・・・・・」
マクゴナガル先生はナツキが何を言いたいのか察して、一瞬キッと目を吊り上げた。
「それはさぞ悔しかったでしょう。ミス・グレンジャーは貴方が最も誇る友人の一人でしょうから。」
マクゴナガル先生は厳しくも優しい声で言葉を続けた。
「それでも、言葉が通じる相手に暴力で訴えてはなりません。特にあなたは、自分が力のある魔女だと言う自覚を持つべきです。最も、そうであるから、ミスター・マルフォイに対しては杖を振るわなかったのでしょうが・・・」
マクゴナガル先生はハンカチを手にして、ナツキの涙をそっと拭いた。
「グリフィンドールから10点減点します。」
「・・・はい・・・先生・・・」
「今回はミスター・マルフォイにも相応の罰が必要でしょう。スリザリンからも10点減点します。」
ナツキはようやく怒りが落ち着いてきた気がした。今回のことでマルフォイを許すことはできないが、殴ってしまったことに後悔はない。
「あなたはエリザベスに似ておっとりしているとばかり思っていましたが、時々驚くほどアルバそっくりの苛烈さを発揮しますね。」
マクゴナガル先生はそう言って困ったように微笑んだ。なんだかとても親しみを込めて言っているようだった。
「・・・先生はもしかして祖母と仲が良かったんですか?」
「ええ。そうですね。姉のように慕っていました。」
ナツキは驚きながらも黙って先生の話を聞いた。
「私がホグワーツで働くようになった時、彼女もすでに教鞭を執っていました。彼女とは、次第に親友と呼べるような仲になりました。・・・・・あなたは知っていますか?私は、本当はあなたのことを引き取ろうとしたんですよ。まさかダンブルドア先生があなたのことをアバーフォースに預けるとは思いませんでした。」
「え?」
ナツキは今度は黙って聞いていられなかった。マクゴナガル先生が自分を引き取ろうと思っていたくらい、お祖母さんと親しかった。しかし自分の育て親を、なぜかダンブルドア先生が決めた。
「なぜ、ダンブルドア先生が・・・・・?」
「一人残されたあなたを最初に見つけたのが先生でした。ダンブルドア先生が子育てをしたがっている者に当てがあるとおっしゃったので、お任せしたのです。」
「・・・・アバーフォースは、変な人ですけど、私のことを愛してくれていると思います。」
マクゴナガル先生は優しい声で話した。
「存じています。あなたを見ていればわかることです。」
ロンとハーマイオニーと共に競技場へ行くが、選手の姿は見えない。そう思ったら更衣室からゾロゾロと選手たちがあくびをしながら出てきた。
「まだ終わってないの?」
ロンがハリーに尋ねると、なんとまだ始まってもいないらしい。かなり朝早くから召集されたと聞いていたナツキは口をあんぐり開けた。
「これ食べて。朝食まだでしょう?」
「ありがとう、ナツキ。」
大広間から持ち出したトーストを一枚ハリーに渡すと、彼は即座に平らげ、ピッチへ向かった。それをみていたジョージがそーっと近づいてきた。
「ナツキ、まだそれあるか?」
ナツキはもっと持ち出すべきだったと後悔した。もう余分なトーストはない。
「・・・これでよかったらあげるけど・・・・」
ナツキの手にある半分食べかけのマーマレードトーストを差し出すと、ジョージは一瞬躊躇うような仕草をして、それを受け取った。
「サンキュー。」
「練習頑張ってね。」
ハリーも双子たちも眠そうにしていたのが嘘のようにビュンビュン飛び回っていた。
「みた?ジョージったら照れていたわ。きっと間接キスを意識したのよ。」
ハーマイオニーがロンには聞こえないくらいの声量でナツキに耳打ちした。
「私の朝ごはんだってわかったから遠慮したんだよ。」
ナツキはそう信じて疑わなかった。だって朝から何も食べないだなんて、辛い以外のなんでもないじゃないか。
「おい、ハーマイオニー、ナツキ、あれみろよ。スリザリンだ。」
ロンの言葉にナツキたちは驚きながらピッチに突然現れたスリザリンの選手たちをみた。オリバー・ウッドがカンカンに怒っているのがわかる。
「ねえ、あれマルフォイじゃない?選手じゃなかったよね?」
「なんだろう。行ってみようぜ。」
ロンがそう言い、ナツキとハーマイオニーも彼の後に続いて、スタンドからピッチに降りた。
「どうしたんだい? どうして練習しないんだよ。それに、あいつ、こんなとこで何してるんだい?」
「ウィーズリー、僕はスリザリンの新しいシーカーだ。」
マルフォイはロンに向かって満足げに言った。
「僕の父上が、チーム全員に買ってあげた箒を、みんなで賞賛していたところだよ。」
ロンは目の前に並んだ七本の箒を見て、口をあんぐり開けた。 ナツキはあまり詳しくないが、おそらく高級品なのだろうと、呆れながらその光景を見た。
「少なくとも、グリフィンドールの選手は、誰一人としてお金で選ばれたりしてないわ。こっちは純粋に才能で選手になったのよ。」
ハーマイオニーがきっぱりと言った。 その通りだとナツキは思った。マルフォイのやり方は、なんだか気に食わない。しかし、そのハーマイオニーの言葉に、マルフォイの自慢顔がちらりと歪んだ。
「誰もおまえの意見なんか求めてない。生まれ損ないの『穢れた血』め。」
ナツキは今聞こえた言葉が信じられなくて、目を見開いた。今、彼はハーマイオニーに向かってなんと言った?
グリフィンドールの選手たちが怒りの声を上げている。フレッドとジョージがマルフォイに飛びかかろうとして、フリントが立ちはだかった。
ロンはローブに手を突っ込み、ポケットから杖を取り出し、「マルフォイ、思い知れ!」と叫んで、カンカンになってフリントの脇の下からマルフォイの顔に向かって杖を突きつけた。 バーンという大きな音が競技場中にこだまし、緑の閃光が、ロンの杖先ではなく反対側から飛び出して、ロンの胃のあたりに当たった。ロンはよろめいて芝生の上に尻もちをついた。
「ロン! ロン! 大丈夫?」
ハーマイオニーが悲鳴をあげた。ハーマイオニーはマグル生まれだから、どれだけ酷いことを言われたのかわからないんだ、とナツキは気づいた。それが余計に怒りを増幅させた。
ロンが口を開くと、ゲップが一発と、ナメクジが数匹ボタボタと膝にこぼれ落ちた。スリザリン・チームは笑い転げた。
ナツキはグリフィンドール生が近寄りたがらない、ナメクジを吐き続けるロンに、ハリーとハーマイオニーと共に近寄った。
ロンに気を取られたことで、怒りが一瞬落ち着いたナツキであったが、スリザリン生の笑い声が再び耳に入ると、カーッと頭に血が上るのを感じた。
「ハグリッドのところに連れて行くのがいいと思う。」
ナツキがハリーにそういうと、彼は「そうだね」と返して、ハーマイオニーと共にロンを連れて行った。
残ったナツキは真っ直ぐにマルフォイに向かって歩いた。ニヤニヤしているマルフォイの前に、フリントがさらにニヤニヤ気持ち悪い笑みを浮かべて立ちはだかった。
「おや、穢れた血贔屓の軟弱なグリフィンドールの子孫様がお怒りだ。僕に説教でもしたそうな顔だね。」
「フリペンド。」
「うわっ!!」
マルフォイの前にいたフリントがどーんと飛んでいった。スリザリン生だけではなく、グリフィンドール生もあっけに取られた。ナツキが、怒っている。
「あなたに説教なんて勿体ない事しない・・・!!」
「待て、ゴドリ・・・」
マルフォイは次の言葉を言うことはできなかった。ナツキは気づくとグーでマルフォイの頬を殴っていた。マルフォイは痛がり、頬を抑えて呆然としている。いつも言い返すことすらなく、受け流すばかりだったナツキがこんなことをしたのが信じられなかったのだ。
グリフィンドールのクィディッチ選手たちは一瞬の沈黙の後、歓喜に沸いた。
「最高だぜ、ナツキ!」
「いいストレートだった!」
双子を含めた選手たちにワイワイ囲まれるナツキだが、まだ怒りはおさまらなかった。あんな人たちと、一緒にホグワーツにいることに耐えられないとさえ思った。
グリフィンドールの歓喜は長くは続かなかった。
「何事ですか!」
ピッチの騒ぎを聞きつけてやってきたのはマクゴナガル先生だった。吹っ飛んだマーカス・フリントと、頬を腫らしたマルフォイを見て、誰がやったのかと尋ねると、スリザリンの選手たちは即座にナツキ・ゴドリクソンの仕業だと答えた。
「なんと・・・・!!」
マクゴナガル先生は信じられないと言う表情を見せた。しかしすぐに口をギュッと引き結んだ。
「どなたか彼らを医務室へ運びなさい。ミス・ゴドリクソン、ついてきなさい。」
「・・・・はい・・・」
マルフォイ含め、スリザリン生は口角を上げた。マルフォイはわざわざ大きな声で「イタタタ」などと言っていた。
ナツキがマクゴナガル先生の部屋に案内された。それまで先生はずっと黙っていた。
「・・・・何があったのです、ゴドリクソン。あなたが忍耐強く、穏やかな子だということは皆が知っています。人に向けて攻撃魔法を放ったり、拳で殴るなど・・・・・」
マクゴナガル先生はまだ信じられないと言う顔をしていた。ナツキは先生に対して、信頼を裏切ってしまったような、そんな気持ちになった。
「マルフォイが、ハーマイオニーに・・・・・け、穢れた・・・・」
それ以上の言葉を紡ぐことができなかった。ハーマイオニーにあんな言葉を聞かせてしまった。先生の信頼を裏切ってしまった。いろんな思いが溢れて、ナツキの目からみるみるうちに涙が溢れ出した。ホグワーツに入学してから怖い思いをしたことはあった。でも、これほどまでに悔しい思いをしたのは、初めてだった。
「なんと・・・・・」
マクゴナガル先生はナツキが何を言いたいのか察して、一瞬キッと目を吊り上げた。
「それはさぞ悔しかったでしょう。ミス・グレンジャーは貴方が最も誇る友人の一人でしょうから。」
マクゴナガル先生は厳しくも優しい声で言葉を続けた。
「それでも、言葉が通じる相手に暴力で訴えてはなりません。特にあなたは、自分が力のある魔女だと言う自覚を持つべきです。最も、そうであるから、ミスター・マルフォイに対しては杖を振るわなかったのでしょうが・・・」
マクゴナガル先生はハンカチを手にして、ナツキの涙をそっと拭いた。
「グリフィンドールから10点減点します。」
「・・・はい・・・先生・・・」
「今回はミスター・マルフォイにも相応の罰が必要でしょう。スリザリンからも10点減点します。」
ナツキはようやく怒りが落ち着いてきた気がした。今回のことでマルフォイを許すことはできないが、殴ってしまったことに後悔はない。
「あなたはエリザベスに似ておっとりしているとばかり思っていましたが、時々驚くほどアルバそっくりの苛烈さを発揮しますね。」
マクゴナガル先生はそう言って困ったように微笑んだ。なんだかとても親しみを込めて言っているようだった。
「・・・先生はもしかして祖母と仲が良かったんですか?」
「ええ。そうですね。姉のように慕っていました。」
ナツキは驚きながらも黙って先生の話を聞いた。
「私がホグワーツで働くようになった時、彼女もすでに教鞭を執っていました。彼女とは、次第に親友と呼べるような仲になりました。・・・・・あなたは知っていますか?私は、本当はあなたのことを引き取ろうとしたんですよ。まさかダンブルドア先生があなたのことをアバーフォースに預けるとは思いませんでした。」
「え?」
ナツキは今度は黙って聞いていられなかった。マクゴナガル先生が自分を引き取ろうと思っていたくらい、お祖母さんと親しかった。しかし自分の育て親を、なぜかダンブルドア先生が決めた。
「なぜ、ダンブルドア先生が・・・・・?」
「一人残されたあなたを最初に見つけたのが先生でした。ダンブルドア先生が子育てをしたがっている者に当てがあるとおっしゃったので、お任せしたのです。」
「・・・・アバーフォースは、変な人ですけど、私のことを愛してくれていると思います。」
マクゴナガル先生は優しい声で話した。
「存じています。あなたを見ていればわかることです。」