秘密の部屋
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水曜になり、ナツキはグリンゴッツでお金をおろし、入り口のところで一人待っていた。アバーフォースにウィーズリー夫妻も来るようだと伝えたら、「なら保護者はいらんだろ」と言って、さっさと仕事へ行ってしまった。
「ナツキ!」
「ハーマイオニー!グレンジャー夫妻も!」
ナツキとハーマイオニーが数日ぶりの再会を果たしていると、遠くにハグリッドがいた。そしてなんとその横には、ハリーがいたのだ。
「ハリーだ!!わあ!良かった!」
「ここよ!」
「ナツキ!ハーマイオニー!」
二人は飛び跳ねながら無事だった親友がこちらに来るのを待った。ハリーとハグリッドのすぐ後に、ウィーズリー一家もやって来た。
ハリーは煙突飛行を失敗して、ノクターン横丁に行ってしまったらしい。ハグリッドはそこで挨拶をして「ホグワーツでまた」と言って去っていった。
「一時間後にみんなフローリシュ・アンド・ブロッツ書店で落ち合いましょう。教科書を買わなくちゃ。それと、ノクターン横丁には一歩も入ってはいけませんよ。」
どこかへずらかろうとする双子の背中に向かってウィーズリーおばさんは叫んだ。
ナツキはハリー、ロン、ハーマイオニーと曲りくねった石畳の道を散歩した。四人でアイスを楽しくペロペロ舐めながら路地を歩き回って、素敵なウィンドー・ショッピングをした。
約束の時間が訪れて、四人はフローリシュ・アンド・ブロッツ書店にきた。
「今日はすごく混んでるね。」
ナツキの言葉に三人は頷いた。その原因はすぐにわかった。
サイン会 ギルデロイ・ロックハート 自伝「私はマジックだ」
そう書かれた横断幕があった。ナツキは、ホグワーツから届いた教科書リストを思い出した。やたらと大量のロックハートが著書の教科書があったのだ。消去法で考えてみると、どうやら防衛術の教科書らしく、ナツキはどんな本なのかと楽しみにしていた。
人垣を押し分けて中に入った。長い列は店の奥まで続き、そこでギルデロイ・ロックハートがサインをしていた。
ギルデロイ・ロックハートが座っている机の周りには、自分自身の大きな写真がぐるりと貼られ、人垣に向かって写真がいっせいにウインクし、輝くような白い歯を見せびらかしていた。
思っていた感じと違う。ナツキの率直な感想だった。ダンブルドア先生かフリットウィック先生のような、小粋な魔法使いのイメージを持っていたからだ。
ギルデロイ・ロックハートが顔を上げ、ハリーを見た。ナツキはなんだか嫌な予感がした。
「もしや、ハリー・ポッターでは?」
興奮した囁き声があがり、人垣がパッと割れて道を開けた。ロックハートがハリーの腕をつかみ、正面に引き出した。ロックハートがハリーと握手しているポーズをカメラマンが写そうとした。
「ハリー、にっこり笑って!一緒に写れば、君と私とで一面大見出し記事ですよ!」
ナツキは口を開けてその光景を見ていた。意味がよくわからない。
「お、ナツキ、こんなところにいたのか。」
「小さすぎてわからなかったぜ。」
「フレッド!ジョージ!・・・背、伸びた?」
ナツキの質問に二人は頷いた。二人はハリーが困惑しているのを見ながら、ニヤニヤと笑っていた。
「なんと記念すべき瞬間でしょう! 私がここしばらく伏せていたことを発表するのに、これほどふさわしい瞬間はまたとありますまい!・・・この彼が思いもつかなかったことではありますが・・・」
ロックハートの演説は続いた。ナツキはただただハリーがかわいそうだともいながら見ていた。ついでにロックハートの書いた教科書への興味は綺麗さっぱり無くなってしまっていた。
「みなさん、ここに、大いなる喜びと、誇りを持って発表いたします。この九月から、私はホグワーツ魔法魔術学校にて、『闇の魔術に対する防衛術』の担当教授職をお引き受けすることになりました!」
人垣がワーッと沸き、拍手し、ハリーはギルデロイ・ロックハートの全著書をプレゼントされていた。「これ、あげる」ハリーはジニーに向かってそうつぶやくと、本の山をジニーの鍋の中に入れた。
「新学期、不安になってきたね。」
ナツキはフレッドとジョージにそう漏らしたのだった。
ナツキがジョージとフレッドと共に、必要な教科書と、ついでに面白そうな本を物色していると、ウィーズリーおじさんの声が聞こえた。
「おじさん、なんか揉めてない?」
「見に行こう。」
フレッドがそう言い、人混みをかき分けていく。ナツキも後に続こうとするが、彼のように前に進めない。
「ナツキ、こっちだ。」
「わ、」
ジョージに腕を掴まれ、グイと引き寄せられた。ジョージはナツキの代わりに人混みをかき分けた。ナツキはこんなに簡単に前進できることに感動した。
ジョージはもみくちゃにされているナツキが気の毒で助けてあげようと思ったのだが、引き寄せてみると思っていたよりずっとナツキが細くて小さくて頼りないことに気づいて、内心ひどく驚いた。
「やっつけろ、パパ!」というフレッドの声が聞こえると同時に、ウィーズリーおじさんが、誰かと喧嘩をしている光景がナツキの目に入った。
「あれ、誰?」
「ルシウス・マルフォイ。ドラコの父親で、嫌なやつさ。真っ黒な噂ばかりだ。」
ジョージの説明で納得した。見たことがあると思ったら、マルフォイの父であるようだ。
「アーサー、だめ、やめて!」
ウィーズリーおばさんが悲鳴をあげた。その乱闘騒ぎはハグリッドの登場で幕引きだ。
「アーサー、あいつのことはほっとかんかい。骨の髄まで腐っとる。家族全員がそうだ。みんな知っちょる。マルフォイ家のやつらの言うこたぁ、聞く価値がねえ。そろって根性曲りだ。そうなんだ。さあ、みんな、さっさと出んかい。」
店員は、何か言いたげでこちらを見ていたが、大きなハグリッドを見て考え直したらしい。外に出て、みんなは急いで歩いた。グレンジャー夫妻は恐ろしさに震え、ウィーズリーおばさんは子供の前で喧嘩を始めたおじさんを怒っていた。
一行は漏れ鍋に向かった、グレンジャー一家はそこからマグルの世界に戻っていった。
「ナツキはいつうちに来る?ハリーは夏休みの残りはずっとうちにいるんだ。ナツキもそうしなよ!」
別れ際、ロンがそういった。ハリーもニコニコしてナツキを見ていた。
「そんなに居てもいいの?」
「あら、構わないわよ。遠慮しないでいらっしゃい。」
ウィーズリー夫人が先ほどまで激怒していたとは思えないほど優しくそう言った。
その後ナツキは家に帰ってから、アバーフォースに行っていいかと尋ねた。しかし、予想とは違い、彼は眉根を寄せた。
「1ヶ月近くもウィーズリー家に?」
「おばさんもいいって言ってたよ。」
「・・・・・少し考えさせろ・・・」
アバーフォースは明らかに困った様子でそう言った。ナツキはなぜ彼がこんなに渋るのか理解できなかった。次の日の夜、ホッグズヘッドから帰ったアバーフォースは、口を開いた。
「1週間だ。それ以上はウィーズリー供が気の毒だ。今年は金がかかったと聞いた。しかもくだらない小説にな。」
ナツキはアバーフォースの視線を辿った。そこにはナツキが気になって広げていた教科書があった。小説という言葉に当てはまるものが確かにあった。ナツキは他の教科書はパラパラと見て、楽しそうだと思ったが、それだけは冒頭の3ページを読むことが精一杯だった。
「・・・防衛術の教科書みたいなんだけど・・・・」
「今年の防衛術は受けるだけ時間の無駄だろうな。」
ナツキはやっぱりそうなんだ、と思ってしまった。闇の魔術に対する防衛術は自分で勉強しようと決意した。
結局ウィーズリー家にはその数日後から1週間だけお世話になることにした。ナツキの住む家は煙突飛行ネットワーク登録をしていなかったので、一度付き添い姿現しでホッグズヘッドへ行き、そこの暖炉からフルーパウダーを使って「隠れ穴」へ向かった。
「ナツキ!待ってたよ!」
「ゲホッゴホッ!」
暖炉の前にはハリーとロン、フレッド、ジョージが待っていた。ナツキは久しぶりのフルーパウダーでむせていた。付き添い姿現しに慣れきってしまっていたようだ。
検知不可能拡大呪文がかかったトランクを開け、レオーネを出すと、彼はすぐにヘドウィグの元へ飛んでいった。
「ウィーズリーおばさん、これ、アバーフォースからです。1週間お世話になります。」
「まあありがとう!ナツキは礼儀正しいのね。うちの子達にも見習ってほしいわ。」
アバーフォースから預かっていた大量の食糧をおばさんに渡すと、おばさんは少しホッとしたような顔をした。それを見てナツキも安心した。
ヘンテコな隠れ穴をナツキはすぐに気に入った。ハリーとロンからは、ハリー救出劇とドビーの話を聞いた。空飛ぶ車だなんて、とんでもないことだが、ナツキは自分がその場にいなかったことを悔しがった。しかし、そのドビーという屋敷しもべ妖精はとんでもないやつだ!
「ナツキ!こっち来いよ!」
フレッドにたびたび呼ばれ、双子たちの部屋にもお邪魔して、実験に付き合った。今はおできができちゃうケーキを作成中のようだ。
「これ何に使うの?」
「フィルチの部屋に仕掛けようと思ってね。ナツキの知恵をお借りしようと思ったのさ。」
フレッドの言葉で、ナツキの頭の中にはいくつかの魔法薬が思い浮かんだ。しかし、それをここで言ってもいいものかと言葉に詰まった。
「ナツキ、なんか思いついてるだろ。」
ジョージがナツキを見つめた。
「・・・味の調整でリコリス根を入れた方が、最後まで食べてくれるだろうな〜とか・・・」
「お〜う、さすがワルだねぇ。」
フレッドが材料調達用のメモに新たに記入しながらナツキの髪をぐしゃぐしゃにした。ナツキはフレッドに「やめてよ」言いつつも、困ったように笑っている。
それを見てジョージはなんだか胸がちょっぴりモヤッとして、首を傾げた。風邪を引いたのかもしれないから今夜は早く寝ようとだけ思った。
隠れ穴での1週間はあっという間に終わった。ナツキはジニーとも仲良くなれたことが嬉しかった。夜はジニーの部屋で厄介になっていたが、ジニーが「ナツキがお姉ちゃんがだったらいいのに」と言ってくれた。
「またいつでも遊びにきてね。ナツキなら大歓迎よ。」
おばさんはそう言ってナツキを送り出してくれた。
「じゃあみんな、次は9と3/4番線で!」
「ナツキ!」
「ハーマイオニー!グレンジャー夫妻も!」
ナツキとハーマイオニーが数日ぶりの再会を果たしていると、遠くにハグリッドがいた。そしてなんとその横には、ハリーがいたのだ。
「ハリーだ!!わあ!良かった!」
「ここよ!」
「ナツキ!ハーマイオニー!」
二人は飛び跳ねながら無事だった親友がこちらに来るのを待った。ハリーとハグリッドのすぐ後に、ウィーズリー一家もやって来た。
ハリーは煙突飛行を失敗して、ノクターン横丁に行ってしまったらしい。ハグリッドはそこで挨拶をして「ホグワーツでまた」と言って去っていった。
「一時間後にみんなフローリシュ・アンド・ブロッツ書店で落ち合いましょう。教科書を買わなくちゃ。それと、ノクターン横丁には一歩も入ってはいけませんよ。」
どこかへずらかろうとする双子の背中に向かってウィーズリーおばさんは叫んだ。
ナツキはハリー、ロン、ハーマイオニーと曲りくねった石畳の道を散歩した。四人でアイスを楽しくペロペロ舐めながら路地を歩き回って、素敵なウィンドー・ショッピングをした。
約束の時間が訪れて、四人はフローリシュ・アンド・ブロッツ書店にきた。
「今日はすごく混んでるね。」
ナツキの言葉に三人は頷いた。その原因はすぐにわかった。
サイン会 ギルデロイ・ロックハート 自伝「私はマジックだ」
そう書かれた横断幕があった。ナツキは、ホグワーツから届いた教科書リストを思い出した。やたらと大量のロックハートが著書の教科書があったのだ。消去法で考えてみると、どうやら防衛術の教科書らしく、ナツキはどんな本なのかと楽しみにしていた。
人垣を押し分けて中に入った。長い列は店の奥まで続き、そこでギルデロイ・ロックハートがサインをしていた。
ギルデロイ・ロックハートが座っている机の周りには、自分自身の大きな写真がぐるりと貼られ、人垣に向かって写真がいっせいにウインクし、輝くような白い歯を見せびらかしていた。
思っていた感じと違う。ナツキの率直な感想だった。ダンブルドア先生かフリットウィック先生のような、小粋な魔法使いのイメージを持っていたからだ。
ギルデロイ・ロックハートが顔を上げ、ハリーを見た。ナツキはなんだか嫌な予感がした。
「もしや、ハリー・ポッターでは?」
興奮した囁き声があがり、人垣がパッと割れて道を開けた。ロックハートがハリーの腕をつかみ、正面に引き出した。ロックハートがハリーと握手しているポーズをカメラマンが写そうとした。
「ハリー、にっこり笑って!一緒に写れば、君と私とで一面大見出し記事ですよ!」
ナツキは口を開けてその光景を見ていた。意味がよくわからない。
「お、ナツキ、こんなところにいたのか。」
「小さすぎてわからなかったぜ。」
「フレッド!ジョージ!・・・背、伸びた?」
ナツキの質問に二人は頷いた。二人はハリーが困惑しているのを見ながら、ニヤニヤと笑っていた。
「なんと記念すべき瞬間でしょう! 私がここしばらく伏せていたことを発表するのに、これほどふさわしい瞬間はまたとありますまい!・・・この彼が思いもつかなかったことではありますが・・・」
ロックハートの演説は続いた。ナツキはただただハリーがかわいそうだともいながら見ていた。ついでにロックハートの書いた教科書への興味は綺麗さっぱり無くなってしまっていた。
「みなさん、ここに、大いなる喜びと、誇りを持って発表いたします。この九月から、私はホグワーツ魔法魔術学校にて、『闇の魔術に対する防衛術』の担当教授職をお引き受けすることになりました!」
人垣がワーッと沸き、拍手し、ハリーはギルデロイ・ロックハートの全著書をプレゼントされていた。「これ、あげる」ハリーはジニーに向かってそうつぶやくと、本の山をジニーの鍋の中に入れた。
「新学期、不安になってきたね。」
ナツキはフレッドとジョージにそう漏らしたのだった。
ナツキがジョージとフレッドと共に、必要な教科書と、ついでに面白そうな本を物色していると、ウィーズリーおじさんの声が聞こえた。
「おじさん、なんか揉めてない?」
「見に行こう。」
フレッドがそう言い、人混みをかき分けていく。ナツキも後に続こうとするが、彼のように前に進めない。
「ナツキ、こっちだ。」
「わ、」
ジョージに腕を掴まれ、グイと引き寄せられた。ジョージはナツキの代わりに人混みをかき分けた。ナツキはこんなに簡単に前進できることに感動した。
ジョージはもみくちゃにされているナツキが気の毒で助けてあげようと思ったのだが、引き寄せてみると思っていたよりずっとナツキが細くて小さくて頼りないことに気づいて、内心ひどく驚いた。
「やっつけろ、パパ!」というフレッドの声が聞こえると同時に、ウィーズリーおじさんが、誰かと喧嘩をしている光景がナツキの目に入った。
「あれ、誰?」
「ルシウス・マルフォイ。ドラコの父親で、嫌なやつさ。真っ黒な噂ばかりだ。」
ジョージの説明で納得した。見たことがあると思ったら、マルフォイの父であるようだ。
「アーサー、だめ、やめて!」
ウィーズリーおばさんが悲鳴をあげた。その乱闘騒ぎはハグリッドの登場で幕引きだ。
「アーサー、あいつのことはほっとかんかい。骨の髄まで腐っとる。家族全員がそうだ。みんな知っちょる。マルフォイ家のやつらの言うこたぁ、聞く価値がねえ。そろって根性曲りだ。そうなんだ。さあ、みんな、さっさと出んかい。」
店員は、何か言いたげでこちらを見ていたが、大きなハグリッドを見て考え直したらしい。外に出て、みんなは急いで歩いた。グレンジャー夫妻は恐ろしさに震え、ウィーズリーおばさんは子供の前で喧嘩を始めたおじさんを怒っていた。
一行は漏れ鍋に向かった、グレンジャー一家はそこからマグルの世界に戻っていった。
「ナツキはいつうちに来る?ハリーは夏休みの残りはずっとうちにいるんだ。ナツキもそうしなよ!」
別れ際、ロンがそういった。ハリーもニコニコしてナツキを見ていた。
「そんなに居てもいいの?」
「あら、構わないわよ。遠慮しないでいらっしゃい。」
ウィーズリー夫人が先ほどまで激怒していたとは思えないほど優しくそう言った。
その後ナツキは家に帰ってから、アバーフォースに行っていいかと尋ねた。しかし、予想とは違い、彼は眉根を寄せた。
「1ヶ月近くもウィーズリー家に?」
「おばさんもいいって言ってたよ。」
「・・・・・少し考えさせろ・・・」
アバーフォースは明らかに困った様子でそう言った。ナツキはなぜ彼がこんなに渋るのか理解できなかった。次の日の夜、ホッグズヘッドから帰ったアバーフォースは、口を開いた。
「1週間だ。それ以上はウィーズリー供が気の毒だ。今年は金がかかったと聞いた。しかもくだらない小説にな。」
ナツキはアバーフォースの視線を辿った。そこにはナツキが気になって広げていた教科書があった。小説という言葉に当てはまるものが確かにあった。ナツキは他の教科書はパラパラと見て、楽しそうだと思ったが、それだけは冒頭の3ページを読むことが精一杯だった。
「・・・防衛術の教科書みたいなんだけど・・・・」
「今年の防衛術は受けるだけ時間の無駄だろうな。」
ナツキはやっぱりそうなんだ、と思ってしまった。闇の魔術に対する防衛術は自分で勉強しようと決意した。
結局ウィーズリー家にはその数日後から1週間だけお世話になることにした。ナツキの住む家は煙突飛行ネットワーク登録をしていなかったので、一度付き添い姿現しでホッグズヘッドへ行き、そこの暖炉からフルーパウダーを使って「隠れ穴」へ向かった。
「ナツキ!待ってたよ!」
「ゲホッゴホッ!」
暖炉の前にはハリーとロン、フレッド、ジョージが待っていた。ナツキは久しぶりのフルーパウダーでむせていた。付き添い姿現しに慣れきってしまっていたようだ。
検知不可能拡大呪文がかかったトランクを開け、レオーネを出すと、彼はすぐにヘドウィグの元へ飛んでいった。
「ウィーズリーおばさん、これ、アバーフォースからです。1週間お世話になります。」
「まあありがとう!ナツキは礼儀正しいのね。うちの子達にも見習ってほしいわ。」
アバーフォースから預かっていた大量の食糧をおばさんに渡すと、おばさんは少しホッとしたような顔をした。それを見てナツキも安心した。
ヘンテコな隠れ穴をナツキはすぐに気に入った。ハリーとロンからは、ハリー救出劇とドビーの話を聞いた。空飛ぶ車だなんて、とんでもないことだが、ナツキは自分がその場にいなかったことを悔しがった。しかし、そのドビーという屋敷しもべ妖精はとんでもないやつだ!
「ナツキ!こっち来いよ!」
フレッドにたびたび呼ばれ、双子たちの部屋にもお邪魔して、実験に付き合った。今はおできができちゃうケーキを作成中のようだ。
「これ何に使うの?」
「フィルチの部屋に仕掛けようと思ってね。ナツキの知恵をお借りしようと思ったのさ。」
フレッドの言葉で、ナツキの頭の中にはいくつかの魔法薬が思い浮かんだ。しかし、それをここで言ってもいいものかと言葉に詰まった。
「ナツキ、なんか思いついてるだろ。」
ジョージがナツキを見つめた。
「・・・味の調整でリコリス根を入れた方が、最後まで食べてくれるだろうな〜とか・・・」
「お〜う、さすがワルだねぇ。」
フレッドが材料調達用のメモに新たに記入しながらナツキの髪をぐしゃぐしゃにした。ナツキはフレッドに「やめてよ」言いつつも、困ったように笑っている。
それを見てジョージはなんだか胸がちょっぴりモヤッとして、首を傾げた。風邪を引いたのかもしれないから今夜は早く寝ようとだけ思った。
隠れ穴での1週間はあっという間に終わった。ナツキはジニーとも仲良くなれたことが嬉しかった。夜はジニーの部屋で厄介になっていたが、ジニーが「ナツキがお姉ちゃんがだったらいいのに」と言ってくれた。
「またいつでも遊びにきてね。ナツキなら大歓迎よ。」
おばさんはそう言ってナツキを送り出してくれた。
「じゃあみんな、次は9と3/4番線で!」