出立
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「・・・ん・・・・」
目が覚めると見慣れた天井が目に入った。
自分の部屋だ。窓を見ると日が落ちていて、夕方だとわかった。
どうやら丸一日寝ていたようだ。
なんだか賑やかな声が聞こえて、それに導かれるように部屋を出た。
「ナツキ!!目が覚めたんだな・・・・!!」
「・・・セツ兄・・・おかえりなさい・・!」
扉を開けるや否や、兄弟子が勢いよく抱きついてきた。それに続くように、腰のあたりに子供達も抱きついているのがわかった。
「よかった・・・!みんな、無事だったのね・・・!」
そう言うと、弟弟子たちがわんわんと泣き出してしまった。
みんな無傷ではないようだが、きちんと手当されていて、元気でいるようだった。
「・・・・ごめんね。痛かったね。怖かったね」
「ナツキ姉ちゃんが死んじゃうかと思った〜〜!!!」
「うわああん!!!姉ちゃんどこも痛くない!?ごめんね・・・僕らが足ひっぱったがらァ〜〜〜!!」
私を心配して泣いているのだと気づいて、その愛しさに3人をギュッと抱きしめた。
顔を上げると、家族ではない者たちが笑顔でこちらを見ているのが目に入った。
ルフィと、その仲間の海賊たちだ。
「・・・・ルフィ、みなさん、ありがとうございました・・・・!!」
膝をついて、頭を下げ、自分ができる限り精一杯の誠意を見せた。
「にしし!!いーんだ!礼はいいから一緒にメシ食おう!!」
笑顔でそう言ってのけたルフィ。
その器の大きさを感じて再び目頭が熱くなった。
「ぐるぐるの兄ちゃんの料理、すごいおいしいんだ!」
弟弟子のホッケーに促され、なぜか我が家で開催されている海賊たちの宴の輪の中に入る。
一人一人に礼を言う。
海賊だと言うのに、皆優しくて、私の無事を喜んでいるように見えた。
「ナツキ、少し診察させてくれ」
チョッパーに呼ばれ、再び自室へ戻る。
「怪我は・・よし、大丈夫そうだな。少し栄養状態が良くないから、このあとしっかり食べてくれ!・・・あと、これ・・・」
チョッパーは錠剤を手渡してきた。
「これは?」
「・・・・避妊薬だ。副作用もない。だから・・・・」
「大丈夫。必要ないわ」
暗い顔でそういうチョッパーの手を押し戻した。
驚いているようなので、ワケを話す。
「・・・・最後まではされてないの。噛み付いたり蹴ったりして抗いまくった甲斐があったわ。・・・・・ありがとう。心配してくれて。あなたは、素敵なお医者さんなのね」
「う、嬉しくね〜ぞ!」
「嬉しそうね・・・・」
本当に大丈夫なんだな、とチョッパーに念を押され大丈夫だと伝える。
「本当に、ありがとう。チョッパー。子供達の手当ても、私のことも・・・」
「えへへ、コノヤロー」
再び嬉しそうにクネクネするチョッパー。
あの時はとても頼り甲斐のあるように思えたが、こうしてみるととても可愛い。
チョッパーと二人、再び宴の輪の中へ入る。
改めて、海賊にしては風変わりな一味だ。
「おい、もっと酒よこせ」
「肉〜〜〜!」
「ナツキちゅわ〜ん、何か食べたいものはある?」
「ちょっとルフィ!食べかす飛ばさないでよ!」
「喰らえ!ルフィ!タバスコ星だ!」
「ぎゃ〜〜〜〜!」
「「「あはははは!!」」」
なんて愉快な人たちなんだろうか。
広い海にはこんな海賊もいるのか。
「・・・あはは・・・!!変な海賊ね!あなたたち・・!」
「お!!気に入ったか?お前も来いよ!一緒に海賊やろう!!」
「それ、昨日も言っていたわよね・・・?どうして私を?」
昨日なんて、それまでに会ったこともなかったはずだ。私の話だけを聞いて仲間にしようと思うわけがない。
「お前のでっけー絵を見たんだ!海のやつ!!それで仲間にしたくなった!!!」
「それって・・・教会の?」
「うん」
「・・・それだけで、仲間にしようと決めたの?」
「そーだ!そしたら、お前強くて、良いやつだった!!だからますます仲間に欲しくなった!!にしし!だからよ、行こう!一緒に!」
ルフィが真っ直ぐな目で私の返答を待っている。
海賊になるだなんて考えたこともなかった。
それに、セツが帰ってきたと言っても弟たちが心配だ。
するとそれを見透かしたようにセツが口を開いた。
「おれ達のことなら心配すんな。海賊はちと予想外だったが、そんなくだらねェことで夢を追うチャンスを逃すなよ。子供らはおれが守るから」
「ナツキ姉ちゃん。僕たちすぐにおっきくなるよ!」
「おれも!!」
「大好きな絵、描いてきて!」
「・・・みんな・・・・・・!」
一緒に育った兄弟達の言葉で、目頭が熱くなったのがわかった。
ルフィ達を見ると、皆今か今かと返事を待っていた。
「うん・・・!ルフィの船で、絵を描かせてください・・・!!」
「にしし!」
ルフィが満足気に微笑み、それに釣られて思わず笑う。
「よーし!!もっと宴だァ〜〜〜〜!!!」
楽しい夜は、あっという間に更けていった。
目が覚めると見慣れた天井が目に入った。
自分の部屋だ。窓を見ると日が落ちていて、夕方だとわかった。
どうやら丸一日寝ていたようだ。
なんだか賑やかな声が聞こえて、それに導かれるように部屋を出た。
「ナツキ!!目が覚めたんだな・・・・!!」
「・・・セツ兄・・・おかえりなさい・・!」
扉を開けるや否や、兄弟子が勢いよく抱きついてきた。それに続くように、腰のあたりに子供達も抱きついているのがわかった。
「よかった・・・!みんな、無事だったのね・・・!」
そう言うと、弟弟子たちがわんわんと泣き出してしまった。
みんな無傷ではないようだが、きちんと手当されていて、元気でいるようだった。
「・・・・ごめんね。痛かったね。怖かったね」
「ナツキ姉ちゃんが死んじゃうかと思った〜〜!!!」
「うわああん!!!姉ちゃんどこも痛くない!?ごめんね・・・僕らが足ひっぱったがらァ〜〜〜!!」
私を心配して泣いているのだと気づいて、その愛しさに3人をギュッと抱きしめた。
顔を上げると、家族ではない者たちが笑顔でこちらを見ているのが目に入った。
ルフィと、その仲間の海賊たちだ。
「・・・・ルフィ、みなさん、ありがとうございました・・・・!!」
膝をついて、頭を下げ、自分ができる限り精一杯の誠意を見せた。
「にしし!!いーんだ!礼はいいから一緒にメシ食おう!!」
笑顔でそう言ってのけたルフィ。
その器の大きさを感じて再び目頭が熱くなった。
「ぐるぐるの兄ちゃんの料理、すごいおいしいんだ!」
弟弟子のホッケーに促され、なぜか我が家で開催されている海賊たちの宴の輪の中に入る。
一人一人に礼を言う。
海賊だと言うのに、皆優しくて、私の無事を喜んでいるように見えた。
「ナツキ、少し診察させてくれ」
チョッパーに呼ばれ、再び自室へ戻る。
「怪我は・・よし、大丈夫そうだな。少し栄養状態が良くないから、このあとしっかり食べてくれ!・・・あと、これ・・・」
チョッパーは錠剤を手渡してきた。
「これは?」
「・・・・避妊薬だ。副作用もない。だから・・・・」
「大丈夫。必要ないわ」
暗い顔でそういうチョッパーの手を押し戻した。
驚いているようなので、ワケを話す。
「・・・・最後まではされてないの。噛み付いたり蹴ったりして抗いまくった甲斐があったわ。・・・・・ありがとう。心配してくれて。あなたは、素敵なお医者さんなのね」
「う、嬉しくね〜ぞ!」
「嬉しそうね・・・・」
本当に大丈夫なんだな、とチョッパーに念を押され大丈夫だと伝える。
「本当に、ありがとう。チョッパー。子供達の手当ても、私のことも・・・」
「えへへ、コノヤロー」
再び嬉しそうにクネクネするチョッパー。
あの時はとても頼り甲斐のあるように思えたが、こうしてみるととても可愛い。
チョッパーと二人、再び宴の輪の中へ入る。
改めて、海賊にしては風変わりな一味だ。
「おい、もっと酒よこせ」
「肉〜〜〜!」
「ナツキちゅわ〜ん、何か食べたいものはある?」
「ちょっとルフィ!食べかす飛ばさないでよ!」
「喰らえ!ルフィ!タバスコ星だ!」
「ぎゃ〜〜〜〜!」
「「「あはははは!!」」」
なんて愉快な人たちなんだろうか。
広い海にはこんな海賊もいるのか。
「・・・あはは・・・!!変な海賊ね!あなたたち・・!」
「お!!気に入ったか?お前も来いよ!一緒に海賊やろう!!」
「それ、昨日も言っていたわよね・・・?どうして私を?」
昨日なんて、それまでに会ったこともなかったはずだ。私の話だけを聞いて仲間にしようと思うわけがない。
「お前のでっけー絵を見たんだ!海のやつ!!それで仲間にしたくなった!!!」
「それって・・・教会の?」
「うん」
「・・・それだけで、仲間にしようと決めたの?」
「そーだ!そしたら、お前強くて、良いやつだった!!だからますます仲間に欲しくなった!!にしし!だからよ、行こう!一緒に!」
ルフィが真っ直ぐな目で私の返答を待っている。
海賊になるだなんて考えたこともなかった。
それに、セツが帰ってきたと言っても弟たちが心配だ。
するとそれを見透かしたようにセツが口を開いた。
「おれ達のことなら心配すんな。海賊はちと予想外だったが、そんなくだらねェことで夢を追うチャンスを逃すなよ。子供らはおれが守るから」
「ナツキ姉ちゃん。僕たちすぐにおっきくなるよ!」
「おれも!!」
「大好きな絵、描いてきて!」
「・・・みんな・・・・・・!」
一緒に育った兄弟達の言葉で、目頭が熱くなったのがわかった。
ルフィ達を見ると、皆今か今かと返事を待っていた。
「うん・・・!ルフィの船で、絵を描かせてください・・・!!」
「にしし!」
ルフィが満足気に微笑み、それに釣られて思わず笑う。
「よーし!!もっと宴だァ〜〜〜〜!!!」
楽しい夜は、あっという間に更けていった。