出会い
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一週間前、ホクサイの絵画教室兼、弟子たちの暮らす家。強い語気の女性の声が響いた。
「わかりました。私たちは今年のコンテストには出ません。ですからもうお引き取りください!」
丁寧ながらも厳しい声だった。
「ナツキよ。条件はそれだけではないと告げたはずだ」
美しいナツキと呼ばれた女性に、その男ゴルド・レーニンは下卑た笑いを浮かべ、言葉を続けた。
「・・・あなたの後妻にもなりません。いくつ歳が離れていると思ってるんですか。私はあなたの娘のリリアナと2つしか変わらないですよ・・・!」
「いいのか・・・?これが最後の忠告だ。まだ断ると言うのなら、私のも考えがあるのだぞ」
「脅しには屈しません。私は妻にならないし、子供達にも手は出させません。どうか放っておいてください!」
ナツキは鋭くレーニンを睨んだ。
「・・・・なるほど・・・。わかった」
憎々しげにナツキを見下しながらレーニンはそう言って去っていった。
いなくなったのを確認すると、ナツキは奥にいた3人の子供たちを呼んだ。そして、一人で家から出ないこと、十分に注意するようにと言いつける。
「・・・・・迷惑をかけてごめんね。セツが帰ってきたら、私はすぐに海に出るからね。そうしたら、レーニンも諦めてくれるはずだから・・・」
「そんな・・・ナツキ姉ちゃん、行かないでよ。僕、怖くても平気だよ」
弟弟子の一人、ホッケーが涙目でそう言った。
「・・・・いずれは海に出るつもりだった。私には夢があるの。知ってるでしょう?」
「・・・・うん」
にこりと微笑んで、ナツキはホッケーの頭を撫でた。
「夕飯の準備をするね。何かあったら大声で叫んで」
子供達が頷くのを見て、ナツキはキッチンへと向かい、宣言通り夕食の準備をし始めた。そしてしばらくした時、
「ナツキ姉ちゃん!!!」
「!!」
子供達の叫びが聞こえた。今さっき去ったばかりだと言うのに、もう戻って来たのかとナツキは表へ出た。
「みんな!今助けるからね!」
レーニンとその部下が子供を取り押さえていた。その中に一人、見慣れない屈強そうな大男がいた。
「・・・?・・いや、どうでもいい・・・」
すぐさま子供たちを助けようとした時、その大男がナツキに向かってきた。しかし、自然系の能力者であるナツキはそれを避けることもなく、無視して子供の元へ向かおうとした。
しかし、
「!?」
どういうわけか、男に腕を取られた。
そしてガクンと力が抜け、膝をついた。
「なっ・・・!?」
「ハハハ!!だから言ったろう!考えがあると!」
手錠をはめられ驚愕するナツキをレーニンは嘲笑った。
「その男は退役した海兵でな・・・!能力者への対抗手段を教えてくれたよ!お前の手にはめられているそれは海楼石というらしい!能力者を無力にする物質だ。自然系でさえも!ハハ・・!大枚を叩いた甲斐があった・・・・!!」
「!!」
「姉ちゃんっ!」
「どうしたの!?」
「助けて!!!」
必死な子供達の叫びがナツキの耳に届く。しかし体が彼女のいうことを聞かなかった。まさか、元海兵を雇っているなんて想像だにしなかったのだ。
そして非常にまずい状況だと理解した。
子供を人質に取られ、ナツキ自身も全く対抗できなかった。そして呆気なく、ナツキと子供達はゴルド邸が所有する刑務所跡地に連れられる。
「っ!!」
手錠をはめられたまま、ナツキは牢に放り込まれた。牢の外には、3人の子供たちと、海兵だった男、そしてレーニンがいた。
「子供達を離して!!あなたの狙いは私だけのはずでしょ!!?」
「ん〜〜〜、さて、マイル、ガキどもを黙らせろ」
「御意」
「!!?」
マイルと呼ばれたその元海兵は子供達に向かって拳を振り上げた。子供達は泣き叫んでいた。
「やめて!!海兵だったのなら、掲げる正義があるでしょう!?」
「・・・海兵ってのは、金払いがいいんだ。だがレーニン様は、もっとよかった。それだけだ」
「!?」
そう言ってマイルは拳を振りおりした。
「やめてーーーっ!!!」
「ああっ!!」
「ぎゃあっ!!」
「うわ〜〜ん!!」
子供達をいたぶる音と泣き叫ぶ声が牢に響いた。
「やめて!!!妻になればいいんでしょ!!だから子供達に手を出さないで!!死んでしまう!!」
「妻になるだけか?」
「!?」
レーニンはマイルを止めようとしない。何が望みなのかナツキには皆目検討がつかなかった。
「お願い!!なんでもいうことを聞くから!!!その子達だけは・・!!!」
レーニンはニィっと微笑んだのだった。
「わかりました。私たちは今年のコンテストには出ません。ですからもうお引き取りください!」
丁寧ながらも厳しい声だった。
「ナツキよ。条件はそれだけではないと告げたはずだ」
美しいナツキと呼ばれた女性に、その男ゴルド・レーニンは下卑た笑いを浮かべ、言葉を続けた。
「・・・あなたの後妻にもなりません。いくつ歳が離れていると思ってるんですか。私はあなたの娘のリリアナと2つしか変わらないですよ・・・!」
「いいのか・・・?これが最後の忠告だ。まだ断ると言うのなら、私のも考えがあるのだぞ」
「脅しには屈しません。私は妻にならないし、子供達にも手は出させません。どうか放っておいてください!」
ナツキは鋭くレーニンを睨んだ。
「・・・・なるほど・・・。わかった」
憎々しげにナツキを見下しながらレーニンはそう言って去っていった。
いなくなったのを確認すると、ナツキは奥にいた3人の子供たちを呼んだ。そして、一人で家から出ないこと、十分に注意するようにと言いつける。
「・・・・・迷惑をかけてごめんね。セツが帰ってきたら、私はすぐに海に出るからね。そうしたら、レーニンも諦めてくれるはずだから・・・」
「そんな・・・ナツキ姉ちゃん、行かないでよ。僕、怖くても平気だよ」
弟弟子の一人、ホッケーが涙目でそう言った。
「・・・・いずれは海に出るつもりだった。私には夢があるの。知ってるでしょう?」
「・・・・うん」
にこりと微笑んで、ナツキはホッケーの頭を撫でた。
「夕飯の準備をするね。何かあったら大声で叫んで」
子供達が頷くのを見て、ナツキはキッチンへと向かい、宣言通り夕食の準備をし始めた。そしてしばらくした時、
「ナツキ姉ちゃん!!!」
「!!」
子供達の叫びが聞こえた。今さっき去ったばかりだと言うのに、もう戻って来たのかとナツキは表へ出た。
「みんな!今助けるからね!」
レーニンとその部下が子供を取り押さえていた。その中に一人、見慣れない屈強そうな大男がいた。
「・・・?・・いや、どうでもいい・・・」
すぐさま子供たちを助けようとした時、その大男がナツキに向かってきた。しかし、自然系の能力者であるナツキはそれを避けることもなく、無視して子供の元へ向かおうとした。
しかし、
「!?」
どういうわけか、男に腕を取られた。
そしてガクンと力が抜け、膝をついた。
「なっ・・・!?」
「ハハハ!!だから言ったろう!考えがあると!」
手錠をはめられ驚愕するナツキをレーニンは嘲笑った。
「その男は退役した海兵でな・・・!能力者への対抗手段を教えてくれたよ!お前の手にはめられているそれは海楼石というらしい!能力者を無力にする物質だ。自然系でさえも!ハハ・・!大枚を叩いた甲斐があった・・・・!!」
「!!」
「姉ちゃんっ!」
「どうしたの!?」
「助けて!!!」
必死な子供達の叫びがナツキの耳に届く。しかし体が彼女のいうことを聞かなかった。まさか、元海兵を雇っているなんて想像だにしなかったのだ。
そして非常にまずい状況だと理解した。
子供を人質に取られ、ナツキ自身も全く対抗できなかった。そして呆気なく、ナツキと子供達はゴルド邸が所有する刑務所跡地に連れられる。
「っ!!」
手錠をはめられたまま、ナツキは牢に放り込まれた。牢の外には、3人の子供たちと、海兵だった男、そしてレーニンがいた。
「子供達を離して!!あなたの狙いは私だけのはずでしょ!!?」
「ん〜〜〜、さて、マイル、ガキどもを黙らせろ」
「御意」
「!!?」
マイルと呼ばれたその元海兵は子供達に向かって拳を振り上げた。子供達は泣き叫んでいた。
「やめて!!海兵だったのなら、掲げる正義があるでしょう!?」
「・・・海兵ってのは、金払いがいいんだ。だがレーニン様は、もっとよかった。それだけだ」
「!?」
そう言ってマイルは拳を振りおりした。
「やめてーーーっ!!!」
「ああっ!!」
「ぎゃあっ!!」
「うわ〜〜ん!!」
子供達をいたぶる音と泣き叫ぶ声が牢に響いた。
「やめて!!!妻になればいいんでしょ!!だから子供達に手を出さないで!!死んでしまう!!」
「妻になるだけか?」
「!?」
レーニンはマイルを止めようとしない。何が望みなのかナツキには皆目検討がつかなかった。
「お願い!!なんでもいうことを聞くから!!!その子達だけは・・!!!」
レーニンはニィっと微笑んだのだった。