利害の一致
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「話はまあ、理解した。」
呆れた顔でスクアーロは続けた。
「つまりお前が、ヴァリアー幹部の俺と恋人同士なら、当主についてもらうよりもボンゴレとのパイプ役を担ってもらった方がいいと判断され、お家騒動は解決に向かうってことかぁ?」
「そういうこと。アホらしいのは承知してるんだけどいろいろ考えた結果、これが一番いい方法なんじゃないかって・・・・あ、もしかして今誰かいい人がいる?」
確かにバカバカしい作戦に聞こえるが、最善の策のようにも思える。しかしスクアーロはさらに効果的で恐ろしいアイディアを浮かべてしまったのだった。
「ナツキ、その恋人役に、俺よりもはるかに適任な奴がいるんだが・・・」
「?」
「ヴァリアーのボス、XANXUSだぁ・・・。」
がっかりしたようにそう言うスクアーロとは相反し、ナツキはなるほど、と納得した表情を見せた。
「そりゃあボンゴレとのパイプってことに関しては他の誰よりもずば抜けているわね。9代目のご子息でもあるんでしょう?でも流石に面識がないし頼みにくいわ。」
「・・・・・俺も普段だったらこんなバカみてえなこと思いつきもしないんだが、今うちのボスさんは機嫌が悪くてよぉ、その原因が、これなんだ。」
スクアーロが差し出したのは9代目からXANXUSに当てた手紙だった。ナツキは見てもいいのかと思ったが、差し出してきたと言うことは読めということだろう。
そう判断してすでに開けられている封を再度開いた。
__________________________________
XANXUSへ
来たる日にパーティーを行うんだけど、会ってほしい子たちがいてね。
もし今いい子が居ないのであればお話しして見てほしいんだ。
良家のお嬢さん方だから、きっと気にいる子がいると思うよ。
私も生きているうちに孫の顔が見たくてね、
余計なお世話だと思うけど、どうか願いを聞いてくれるかい?
愛を込めて、ティモッテオ
__________________________________
読み終わったナツキは顔を上げてスクアーロに尋ねた。
「・・・要はパーティーでお見合いするから絶対きてね、ってこと?」
「そうだぁ。俺は今、そいつをなんとかしろと言われ、どうしようもできずに物を投げられ続ける日々だぁ・・・・・・」
遠くを見つめるスクアーロを気の毒に思うナツキだった。
「しかし、確かに利害は一致するわね。”恋人がいなければ・・・”ってことはいればいい話だものね。お互いに仮初め恋人を演じあえばいいのでしょう?」
「まあボスさんが良いって言うかは分からねえけどなぁ。とりあえずプレゼンはしてみるぜぇ。」
その後二人は別れ、スクアーロは緊張した面持ちでXANXUSの待つ執務室へと向かった。
「・・・・・とまあ、こんなところだぁ、どうだ?」
ナツキの話をし、見合いを退けるには最善の手だと説明をするスクアーロ。最初はなんの話かとイラつきながら聞いていたXANXUSも、理解はしたようであった。
「柳守家っていうと、格式も高いな・・・文句を言われることもそうねえだろうし、話自体は無しじゃねえが・・・その女は面倒くせえ奴じゃねえだろうな?」
「ナツキがかぁ?面倒臭がりではあるが、あいつ自体は別に面倒な女ではないぞぉ。」
「なら詳しいやり方はテメェ等に任せる。」
テメェ等、と言うことは自分とナツキということか、とスクアーロは再び頭を悩ませるのであった。
(とりあえず連絡しねえとな・・・)
執務室を出た後に携帯でナツキの連絡先を探す。コール音を聞きながら、そういえば今日は物を投げられなかったな、と思いながら相手の声を待った。
『もしもし?』
「お、ナツキかあ?ボスさんが良い返事をよこしたぜぇ。」
『本当?助かる!』
電話口からも喜ぶ様子がわかり、つられてスクアーロも笑顔になった。
「やり方は任せるって言われたんだけど考えはあるかぁ?」
『とりあえずその9代目に出席を求められているパーティーと、私の一族が出席するパーティーに二人で行けば良いと思うのよ。後は勝手に周りが盛り上げてくれるでしょう?』
「まあ、確かになぁ。」
『あと、一度あなたのボスにお会いしたいわ。打ち合わせも兼ねてね。いくらプロとはいえ事前準備があるに越したことはないでしょう?』
そうして、第1回仮初め恋人作戦のミーティングの日取りが決められていくのだった。
呆れた顔でスクアーロは続けた。
「つまりお前が、ヴァリアー幹部の俺と恋人同士なら、当主についてもらうよりもボンゴレとのパイプ役を担ってもらった方がいいと判断され、お家騒動は解決に向かうってことかぁ?」
「そういうこと。アホらしいのは承知してるんだけどいろいろ考えた結果、これが一番いい方法なんじゃないかって・・・・あ、もしかして今誰かいい人がいる?」
確かにバカバカしい作戦に聞こえるが、最善の策のようにも思える。しかしスクアーロはさらに効果的で恐ろしいアイディアを浮かべてしまったのだった。
「ナツキ、その恋人役に、俺よりもはるかに適任な奴がいるんだが・・・」
「?」
「ヴァリアーのボス、XANXUSだぁ・・・。」
がっかりしたようにそう言うスクアーロとは相反し、ナツキはなるほど、と納得した表情を見せた。
「そりゃあボンゴレとのパイプってことに関しては他の誰よりもずば抜けているわね。9代目のご子息でもあるんでしょう?でも流石に面識がないし頼みにくいわ。」
「・・・・・俺も普段だったらこんなバカみてえなこと思いつきもしないんだが、今うちのボスさんは機嫌が悪くてよぉ、その原因が、これなんだ。」
スクアーロが差し出したのは9代目からXANXUSに当てた手紙だった。ナツキは見てもいいのかと思ったが、差し出してきたと言うことは読めということだろう。
そう判断してすでに開けられている封を再度開いた。
__________________________________
XANXUSへ
来たる日にパーティーを行うんだけど、会ってほしい子たちがいてね。
もし今いい子が居ないのであればお話しして見てほしいんだ。
良家のお嬢さん方だから、きっと気にいる子がいると思うよ。
私も生きているうちに孫の顔が見たくてね、
余計なお世話だと思うけど、どうか願いを聞いてくれるかい?
愛を込めて、ティモッテオ
__________________________________
読み終わったナツキは顔を上げてスクアーロに尋ねた。
「・・・要はパーティーでお見合いするから絶対きてね、ってこと?」
「そうだぁ。俺は今、そいつをなんとかしろと言われ、どうしようもできずに物を投げられ続ける日々だぁ・・・・・・」
遠くを見つめるスクアーロを気の毒に思うナツキだった。
「しかし、確かに利害は一致するわね。”恋人がいなければ・・・”ってことはいればいい話だものね。お互いに仮初め恋人を演じあえばいいのでしょう?」
「まあボスさんが良いって言うかは分からねえけどなぁ。とりあえずプレゼンはしてみるぜぇ。」
その後二人は別れ、スクアーロは緊張した面持ちでXANXUSの待つ執務室へと向かった。
「・・・・・とまあ、こんなところだぁ、どうだ?」
ナツキの話をし、見合いを退けるには最善の手だと説明をするスクアーロ。最初はなんの話かとイラつきながら聞いていたXANXUSも、理解はしたようであった。
「柳守家っていうと、格式も高いな・・・文句を言われることもそうねえだろうし、話自体は無しじゃねえが・・・その女は面倒くせえ奴じゃねえだろうな?」
「ナツキがかぁ?面倒臭がりではあるが、あいつ自体は別に面倒な女ではないぞぉ。」
「なら詳しいやり方はテメェ等に任せる。」
テメェ等、と言うことは自分とナツキということか、とスクアーロは再び頭を悩ませるのであった。
(とりあえず連絡しねえとな・・・)
執務室を出た後に携帯でナツキの連絡先を探す。コール音を聞きながら、そういえば今日は物を投げられなかったな、と思いながら相手の声を待った。
『もしもし?』
「お、ナツキかあ?ボスさんが良い返事をよこしたぜぇ。」
『本当?助かる!』
電話口からも喜ぶ様子がわかり、つられてスクアーロも笑顔になった。
「やり方は任せるって言われたんだけど考えはあるかぁ?」
『とりあえずその9代目に出席を求められているパーティーと、私の一族が出席するパーティーに二人で行けば良いと思うのよ。後は勝手に周りが盛り上げてくれるでしょう?』
「まあ、確かになぁ。」
『あと、一度あなたのボスにお会いしたいわ。打ち合わせも兼ねてね。いくらプロとはいえ事前準備があるに越したことはないでしょう?』
そうして、第1回仮初め恋人作戦のミーティングの日取りが決められていくのだった。