決勝リーグ
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その後もナツキの猛攻が続き、ダンデは6代目のポケモンであるリザードンを繰り出した。ナツキの方は、現在フィールドにいるバシャーモに加え、まだ2体も温存していた。
「バシャーモ!まだいける!?」
「シャーー!!!」
『誰がこんな展開を予測できたでしょうか!?あのダンデが押されているーーー!!!』
ダンデは負けている現状に、焦っているわけでも非常に楽しそうにしていた。
「終わるまではわからないさ!リザードン!エアスラッシュだ!」
「バシャーモ!かみなりパンチでむかえうて!!!」
お互いに効果抜群の技がぶつかり合う。
「シャモ・・・!」
連戦となっているバシャーモは戦闘不能となった。リザードンはまだいけそうだ。
「よくやったわ!次は任せた!ギャラドス!!」
『ここでギャラドスの登場だーー!リザードンにとって相性は最悪ですが、さて!どうするキバナ選手!?』
「全力を出すのみだ!行くぞ!リザードン!キョダイマックスだ!!!」
ダンデが大きなモンスターボールを投げ、巨大なリザードンが現れる。
しかしナツキのギャラドスはダイマックス可能であったが、安易にそうするわけにはいかない。覚えている技が水タイプに偏っているからだ。ダイマックスをするメリットはない。次に控えているバンギラスも、素早さが劣るためダイマックス化させると的が大きくなる恐れがある。
しかし通常のギャラドスではただ負けてしまう可能性が高い。
「大きければいいってものじゃないわ!!ギャラドス!こっちはメガ進化よ!!!!」
『なんだってーーー!?なんとナツキ選手、ダイマックスではなくメガ進化で対応するようだぞー!いったいどうなるんだーー!?』
実況によってこれ以上ないほどスタジアムは熱気を増す。キョダイマックスとメガ進化はどちらが強いのだろうかと、皆真剣にバトルの行方を見守る。
「そうきたか!行くぞ!リザードン!ダイソウゲンだ!!」
「ギャラドス!回避よ!!あちこち動き回って!!」
メガ進化したギャラドスは噴射口から水を排出することでマッハでの移動を可能にしている。リザードンのダイソウゲンは当たらない。加えて縦横無尽に動くものだから、リザードンの巨体は混乱し始める。
「落ち着け!リザードン!フィールド全体にダイロックだ!」
「ギャラドス!うずしおでリザードンごと巻き上げて!!!」
ギャラドスが繰り出した巨大な渦潮によって、リザードンの巨体が岩と共に浮き上がる。
「リザードン!ダイジェットで脱出だ!」
しかしダンデの策により、なんとかうずしおから逃れるリザードン。しかし、先ほどよりも明らかに疲れているのが見てとれた。
「ギャラドス!ハイドロポンプよ!!」
命中率の低いハイドロポンプではあるが、リザードンの巨体には簡単に当てることができる。加えてメガ進化によって攻撃力も通常より増している。
「リザードン!!!」
ドオオオンと大きな音をたて、リザードンは倒れた。
『ああああああ!!ついに!ついにリザードンが戦闘不能!!ダンデ選手敗れました!!!勝者は!ナツキ選手だーーーーー!!!』
会場が割れんばかりの歓声に包まれる。ガラルのヒーロー、ダンデに勝利したのだ。
「・・・やった・・・・・!!!」
これでナツキはワールドリーグカップの試合を全て終えた。
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控室でナツキは手持ちの6体と向き合っていた。
「みんなありがとう。・・・・・私のわがままで、何年も公式バトルから遠ざかっていたのに、ずっとついてきてくれて。久しぶりの、観客入りのバトルでもちゃんと実力が出せたのは、みんなが私を信じてくれたからだよ。ありがとう。ほんとに大好き・・・!」
「パルーーー!!」
ナツキの言葉に感極まったのか、デンリュウが思いっきり飛びつく。すると他のポケモンたちもそれに続いてナツキに飛びついた。
コンコン、
試合後、キバナはナツキの控室の扉を叩いた。中から物音は聞こえるものの、返事がない。
「ナツキ?入るぞー・・・・・っておい!大丈夫か!?」
部屋に入るなり目に入った光景は、ナツキが勝利を喜びまくるポケモンの下敷きになっている光景だった。唯一ルカリオが他のポケモンを諌めようとワタワタしている。
キバナの登場で、ようやく主人の様子を認識したポケモンたちは慌ててナツキから離れた。
「し、死ぬかと思った・・・・!」
ナツキのポケモンたちはデンリュウを筆頭に申し訳なさそうに肩を落としていた。
「ハハ、よっぽど嬉しかったんだな。おめでとう。いいバトルだったよ」
キバナの祝いの言葉に素直にお礼を返そうとしたところでナツキはふと、彼がダンデへの勝利に執着していることを思い出す。もしかして勝利したナツキにいい感情を持っていないのではないかと頭をよぎった。
「・・・さては余計なこと考えてるな?ほんとにめでたいと思ってるよ。俺に負けたナツキちゃんがダンデに勝ってくれたんだからな!」
「なっ!!」
わざと嫌味たっぷりに言ったキバナに対して最も怒ったのはナツキのポケモンたちだ。手を出すことはいものの、ギャーギャーと怒りの声をあげている。こうなるともうナツキは落ち着いて彼らを諌めることしかできない。
「はいはい、落ち着いて。もう!キバナくんが余計なこと言うから!」
「悪りぃ悪りぃ。でも本当に仇打ってもらった、みたいな気分だぜ。ま、いつかは自分でとるけどな」
キバナは和やかな空気の中ナツキに言った。
「・・・これで、ひとまず決まりだな。優勝おめでとう」
「え?」