ワールドリーグカップ開始!
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『ワールドリーグカップ決戦前夜特集!!!』
ナックルスタジアムの一室に、ナツキとレッド、ワタル、そしてジムトレーナーが集まっていた。
本日はワールドリーグカップの決勝の前日で、そのため決勝進出者を取り上げた特番が放映されるようで、その番組をみんなで見よう、と言うことになった。
『決勝に駒を進めた5人の選手!我らがガラルからは、やはり!王者ダンデとドラゴンストーム・キバナ!』
テレビから流れるアナウンスにキバナは満足そうにしていた。
『そしてそして!セキエイ高原リーグからはドラゴン使いのワタル!そして伝説のクイーン・ナツキ!!』
「・・・・何そのキャッチコピーは・・・・・」
初めて聞いた自身のキャッチコピーを聞いてナツキは恥ずかしく思った。クイーンはないだろう。クイーンは。
チラリと見ると、キバナが肩を震わせて笑いを堪えているように見えた。
「キバナくん、」
「いや、悪りぃ悪りぃ。似合ってるよ。クイーン」
ナツキはキバナをギロリと睨むが周りからすれば全く怖くない。ナックルスタジアムのジムトレーナーたちは何かを察したのかその様子を微笑ましそうに見ていた。
『そして、最後の代表者はホウエンリーグチャンピオンにしてデボンコーポレーション御曹司ダイゴ!この5人だーーーー!!!』
決勝リーグに進んだ5人の名前を聞いてレッドは複雑な顔をしていた。彼は負けてしまったのだ。
「・・・僕も勝ちたかったなぁ・・・・・・・」
「ダイゴさん、強かったもんね。またリベンジすればいいよ」
肩を落とすレッドの頭をポンポンと撫で、ナツキはレッドを励ました。
「・・・・・・」
「キバナ様、相手は子供ですからね」
その様子をジロリと睨んでしまっていたキバナを、ジムトレーナーのリョウタが小さな声で諌めた。
番組ではそれぞれの選手の経歴や過去のインタビューなどを紹介している。ダンデ、キバナ、ワタルの番が終わり、ナツキの番が回ってきた。
「私、あんまり資料ないと思うけど、何が出てくるんだろう・・・・・・」
変なのが出ないといいな、なんて恐る恐るテレビ画面を見る。
『さあ、そして今大会注目度ナンバーワンのナツキ選手ですね!彼女は8年前にセキエイ高原リーグでチャンピオンとなり、その時のインタビュー映像をお借りできました。どうぞご覧ください!』
「ひいっ!」
チャンピオンになりたての子供の頃の映像が流れる。ジムトレーナーの皆さんは「可愛いですね」なんて感想を言ってくれているが、穴があったら入りたい。
永遠にも感じられた地獄に時間が終わり、ナツキの経歴紹介が続いた。
『チャンピオンに約1年在位したものの、「性に合わない」とワタル選手にその座を引き渡し、その後はホウエンリーグに挑戦。そして、2年後にはホウエンリーグをひっそりと制覇!それからは、トレーナーズコンサルタントとして、カントー・ジョウトを中心に活動しているそうです』
『トレーナーズコンサルタントとはどう言った仕事なのですか?』
司会がキャスターらしき人物にそう尋ねた。
『ポケモンブリーダーから派生した職業ですね。ポケモンの育成、と言うよりかはトレーナーの育成に焦点を当てた職業です。ナツキさんもトレーナーと契約をして、バトルでの技の使い方やポケモンの育成法についてアドバイスをしていると、カントーのとあるジムリーダーの方が言っておりました』
番組での紹介内容をキバナは知らなかったらしく、驚いた。
「お前、そんなことしてたのか?」
「あれ?そうだよ。言ってなかったっけ?ほとんどがジムリーダーとの契約かな。あとはトレーナーズスクールで臨時講師をやったり、とか」
キバナはナツキに感心した。ナツキほどの強さがあるからこそできる職業だ。ジムリーダー相手にバトルの指導をできるのは素直にすごい。
「あ、じゃあ、うちのジムにも来て頂けたりするんですか?」
「は?」
リョウタの発言にキバナは素っ頓狂な声を上げた。
「あ、はい。ご依頼していただけるなら。ジムトレーナー個人でもいいですよ。あとで名刺を差し上げますね」
リョウタはキバナに向かってサムズアップした。キバナは「グッジョブ」と思う反面、ジムの運営にこんな私的なことを挟んでもいいのだろうかと複雑な思いを抱いた。