はじまり
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「ワールドリーグカップ?」
ジョウト地方のとあるレストラン。
セキエイリーグチャンピオンのワタルは目の前の女性、ナツキにある話を持ちかけた。
「ああ。デボンとシルフが共同で開催する史上最大規模の大会だ。各リーグから代表者がポケモンバトルで競うんだ。チャンピオンに加えて2人の代表者が出場する決まりで、代表者の選抜方法は各リーグに任せると連絡が来た。」
「へえ・・・」
なるほど、それは本当の強者にしか参加が許されない大層な大会なのだな、と他人事のようにナツキは聞いていた。
「そこでなんだが、代表者選抜にでないか?」
「ん・・・?え?私!?」
思いもよらない提案に驚いた。
「もっと勢いのある・・・ヒビキくんとかの方がいいんじゃないの?」
「もちろん誘うさ。ナツキ、俺は今回本気なんだ。近年のセキエイリーグは他リーグと比べるとどこか盛り上がりにかける・・・。そこでワールドリーグカップの話を聞いて、ここで勝利すればセキエイリーグにまた新たな風が吹くと直感したんだ!」
ナツキはワタルとは幼なじみだった。そんな彼を幼い頃から見てきているが、そのような悩みを持っていたとは知らなかった。確かにポケモンバトル中継を見ている限り、他リーグの方が盛り上がっている。
「俺がガラルのトーナメントで勝利していればこんなこと悩まなくて済んだんだが・・・・・。」
どうやら目の前の彼は、ガラルのチャンピオンに負けたことを思い出しているようだ。いや、確か元チャンピオンになったとかだったかな。
「確かに負けたのは残念だったけど、あの時の中継は流石にこっちでも盛り上がっていたよ。そんなに心配しなくても大丈夫だよ。」
上部だけの慰めではなく、心からそう言った。
「・・・・ありがとう。でも俺は悔しいんだ。だからこそ、ワールドリーグカップで、カントー・ジョウトにはまだまだ強いトレーナーがいると示したいんだ・・・・・!!!」
「・・・うん・・・。ワタルの気持ちは分かった。ポケモンたちと相談してみるね。」
「ありがとう。十分だ。代表者選抜の詳細は追って連絡する。」
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セキエイリーグ代表者選抜の要項がジョウト・カントー地方で公開された。出場資格は、四天王・ジムリーダー(経験者含む)、そして殿堂入り経験者。
ナツキはこのうちの殿堂入り経験者に含まれていた。
「みんなはバトルしたい?」
自宅でモンスターボールから出たポケモンたちに尋ねると皆一様に微妙な顔をした。
「ふふっ、私のことは気にしないで答えてみて。」
ナツキが笑顔でそう告げると、ポケモンたちはよほどバトルがしたかったのかやる気満々だという態度を示した。
そのうちの一体、ルカリオがナツキを見つめていた。その目は「本当に出るのか」と問うていた。
「心配してくれてるのね。ありがとう、ルカリオ。注目されるのは好きじゃないけど、ワタルがすごくやる気でね。たまにはいいかな、って。」
ルカリオを安心させるように頭を撫でると、他のポケモンたちがそれをみて自分も、と殺到した。
「うわっ!!ははっ、ちょ!みんな!!!」
その日の夜、選抜戦に出場してみる、とワタルに告げ、ナツキは久しぶりにポケモンたちと一緒に寝たのだった。
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