『2022.02.22<スーパー猫の日(^•ω•^>』
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「シャモア、見て見て〜!」
「フロイドとジェイド? ってどうしたのそれ?!」
「先程錬金術の授業で少々冒険し過ぎまして……」
「……またフロイドの思いつきで調合したのね?」
「本当に僕の兄弟は面白いです」
んふふと口元に手を当て、さして深刻に感じてないジェイドの様子を見て、いつも通りだなと呆れながらも、彼らの髪色と同じ色の頭頂部で、ピクピクと動いている見慣れないものに視線が向いた。頭頂部に耳があるから顔の横にあったそれは無くなっているようで、人魚が獣人になったのかと、不思議な感覚だった。
「ねぇ、それ……触ってみていい?」
「いーよー?」
私の前にしゃがんだフロイドの頭に手を伸ばし、彼の綺麗なターコイズブルーの髪と同じ色の三角形の耳にそっと手を添わせて触れると、ふわふわした毛の感触と共に血が通っているのが分かる温かみを感じた。
「ふわふわだぁ……レオナは絶対耳触らせてくれないから新鮮かも!」
「は? トド先輩に触ろうとしてんの?」
「おやおや、以前ちゃんと忠告したのをお忘れのようですね?」
「いや、覚えてるから! 触ってはないから! ていうか、別に耳くらい良いじゃん! 見えてる場所なんだから!」
「じゃあ、シャモアはオレ達がラウンジに来た一般客のメスの唇に触ってもいいわけ?」
何でそうなるんだとフロイドの耳を触りながら、ムッとした表情を彼に向けると、唇だって見えてる場所じゃんと言われ、何も返せず口篭ると、だから耳もダメ♡ と丸め込まれた。触りたくなったらグリムかルチウスを触りに行こうと決め、スリスリとフロイドの耳を撫でていると、もう一つ頭が増えた。フロイドが気持ち良さそうにしているから、自分もって事なんだろうと、ジェイドの頭にも手を伸ばして耳に触れると、ゴロゴロと喉を鳴らしているので、そのまま撫でていると、通りかかったアズールに変な顔をされた。
「なに……してるんです?」
「フロイドがいつも通り錬金術の授業で自由創作した結果を堪能してるトコ」
「ふふふ……アズールも触ってみます?」
「遠慮します。対価に何を請求されるか分かったもんじゃない」
そろそろ授業が始まりますよと告げると、アズールは私達に背を向けて廊下の向こう側に歩いて行った。白衣を着ていたから多分錬金術だろう。彼が二人を元に戻す薬を作ってくれるのを期待して、ちゃんと授業を受けながら待っていた私の期待は見事に裏切られた。
「アズールまで猫ちゃんになってるじゃん……うわっ! フロイド達よりふわっふわ!」
「こんな筈じゃなかったんですよ! クソッ……あの時アイツがぶつかって来なければ! こうなったら全員猫にしてやる! お前達全員道連れだ!」
得意な錬金術で失敗して癇癪を起こしたアズールに寮生全員道連れにされ、ラウンジが色とりどりな猫耳と尻尾で溢れる事になった。まぁ、癒し空間にはなっているからいいかと思いながらラウンジ内を歩いていると、フロイドに腰を引き寄せられ、カプッと耳を甘噛みされた。それにビクッと体を揺らすと、反対の耳をジェイドの長い舌でペロリと舐められた。私、仕事中なんですけど?!
「な、な、何してんの?!」
「えーだって、なぁ? ジェイド」
「そうですね、フロイド」
「何なの?」
「シャモアがスゲェ/とても美味しそうだったから♡」
「なっ?!」
「「仕事終わったらこのままシようね?/シましょうね?」」
彼らの希望通りにならない事を願いながら仕事に勤しんだけれど、神は私の味方はしてくれないらしく、彼らの望みが叶うと同時に明日は立てないなと察したのだった。
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