我が太陽の君
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檜扇をゆったりと動かすこの雅な女性は、恐ろしいほどの力をその身に宿しているのだと黄金達は再度認識した。
「皆様は昨日の私の消耗を心配なさって、この席を設けてくださった。ですが、私の事はどうぞご案じなさいますな。この儀式をやり遂げる事こそ、我が宿命と充分に肝に銘じております。けして無理は致しません。」
カミュ「…正直、貴女に耐えきれるのか我らはそれが心配だ。たとえ我らの聖衣に力が戻ったとしても、貴女を犠牲にしてしまうのではと…。」
「皆様の宿命に比べれば小さい宿命ではございます。重ねて申し上げますが、この役目を己の人生の幕引きにするつもりは毛頭ございません。女院様からもお言葉をいただいておりますし…。」
サガ「女院の言葉…?」
「私は女院様に拾われてより、神域から出た事はほとんどございません。だからこそ、外の世界を知り、感じる事もまた役目であると。この儀式を終える頃には、人を知り、世界を知り、愛を知るだろうと…。天照大神からのご神託でもあるそうですが…。」
窓の外にふと視線をやれば、小鳥が戯れるように飛んでいる。
それが何となく微笑ましく、葵はふわりと笑みを浮かべた。
「では、私はこれにて…。」
椅子から腰を上げて一礼し、葵は食事会場から去った。
相変わらず、優美な所作に黄金達はしばし見とれてしまう。
いや、それよりもあの笑みが一層美しかった…。
それに心を奪われつつある青年がここには何人かいた。
サガ(美しく、それでいて確固たる心を持っている。)
カミュ(たおやかで、華やかで…。)
シュラ(けして、弱くない…。)
己の使命のため、時に心へ邪を宿し、時に心凍らせ、時に赤い血を流してきた青年達。
そんな彼らの胸の奥、ほのかに芽生え始めたのは人を想う感情。
その気持ちを秘めたまま、次の儀式まで…時は進む。
~続く~
「皆様は昨日の私の消耗を心配なさって、この席を設けてくださった。ですが、私の事はどうぞご案じなさいますな。この儀式をやり遂げる事こそ、我が宿命と充分に肝に銘じております。けして無理は致しません。」
カミュ「…正直、貴女に耐えきれるのか我らはそれが心配だ。たとえ我らの聖衣に力が戻ったとしても、貴女を犠牲にしてしまうのではと…。」
「皆様の宿命に比べれば小さい宿命ではございます。重ねて申し上げますが、この役目を己の人生の幕引きにするつもりは毛頭ございません。女院様からもお言葉をいただいておりますし…。」
サガ「女院の言葉…?」
「私は女院様に拾われてより、神域から出た事はほとんどございません。だからこそ、外の世界を知り、感じる事もまた役目であると。この儀式を終える頃には、人を知り、世界を知り、愛を知るだろうと…。天照大神からのご神託でもあるそうですが…。」
窓の外にふと視線をやれば、小鳥が戯れるように飛んでいる。
それが何となく微笑ましく、葵はふわりと笑みを浮かべた。
「では、私はこれにて…。」
椅子から腰を上げて一礼し、葵は食事会場から去った。
相変わらず、優美な所作に黄金達はしばし見とれてしまう。
いや、それよりもあの笑みが一層美しかった…。
それに心を奪われつつある青年がここには何人かいた。
サガ(美しく、それでいて確固たる心を持っている。)
カミュ(たおやかで、華やかで…。)
シュラ(けして、弱くない…。)
己の使命のため、時に心へ邪を宿し、時に心凍らせ、時に赤い血を流してきた青年達。
そんな彼らの胸の奥、ほのかに芽生え始めたのは人を想う感情。
その気持ちを秘めたまま、次の儀式まで…時は進む。
~続く~
