突撃、隣のベッドルーム!

『双児宮・愚兄編』


アルデバランからバトンタッチしたデジカメを片手に、カノンはサガの居住区に足を踏み入れた。

同じ宮に住んでいる2人だが、居住区の行き来はあまりない。

会えば命がけの喧嘩が勃発するものだから、極力顔を合わせない様にしているのが現状だ。

それゆえ、サガの寝顔など今まで一度として拝んだ事もないし、こんな機会が無ければ一生拝む事も無かっただろう。

それよりなにより、先ほどアルデバランとも話したのだが、サガの寝る時の格好を想像するとこのまま通り過ぎて巨蟹宮へ行ってしまいたい。


カノン(何故だ、サガ。何がお前をそこまで追い詰めたのだ。お前は何から解放されたいのだ?)


衣服という文明人としての身なりからも逃れたいくらい、彼は何かにプレッシャーを感じているのだろうか?

そんな事を真剣に考えてしまう自分も自分だが…。

ワーカーホリックなサガは自宮に戻っても仕事三昧だが、この時間までは流石に起きていない。

しかも、眠る時間は少ないが一度眠ると起きないタイプだから、ちょっとやそっとで起きはしないだろう。

寝室前まで来ると、これから待ち受けるであろう最悪の場面を想像してしまうが深呼吸して気持ちを落ち着かせた。


カノン(これも、アテナや教皇のご命令。サガ、悪く思うな!)


寝室に入ったカノンに見えたもの、それはベッドの上で眠っているサガ。

暑い聖域だ、夜も寝苦しい事この上ないので上半身裸で眠っている者はたくさんいる。

サガも上半身を惜しみなくさらけ出し、眠りについていた。


カノン(この先の事を考えると、ここで1枚撮影すべきだな…。)


雑誌用にと、デコルテ部分までの写真を撮るとカノンはいよいよだとサガににじり寄った。
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