突撃、隣のベッドルーム!

『双児宮・愚弟編』


さて、ムウからデジカメを受け取ったアルデバランが双児宮へ足を踏み入れた。

双児宮はサガとカノンが共同で守護するのだが、やはりプライベート云々の問題もあって居住区が2つある。


アル(カノンの寝室は、確かこっちだったな。)


アルデバランがカノンの寝室に辿り着くと、何やら鼻をつく香りがしてきた。


アル(これは…酒の匂いか?)


黄金の中でも酒豪の類に入るカノンは、寝酒も欠かさないという。

恐らく、今夜も相当飲んだと思われる。

アルデバランは気配を消し、その巨体に似合わずコソコソと寝室へ侵入した。

カノンの寝室の床には酒の缶やら瓶やらが散乱しており、もしかしたら誰かと酒盛りしていたかもしれない。

それらを避けてカノンの枕元に立つと、彼はいたって普通の姿で眠っていた。

彼の長い海色の髪は孔雀が翼を広げた様にベッド中に広がっている。


アル(黙っていれば良い男なのだがな…。サガとセットになった途端に子供の様な喧嘩をするし…; まぁ、俺は与えられた任務を忠実に実行するまでだ。)


カノンを起こさないようにしっかり写真を撮り、彼を起こして事情を話すのみだがアルデバランの人の良さが此処でも発揮された。


アル(これでは、起きた時に誤って酒瓶やら缶を踏んでしまいそうだな。怪我をしては大変だ、テーブルの上にでも上げておくか。)


そう思い、足元に広がっている瓶や缶を拾い上げていくアルデバラン。

しかし、もう少しで全て拾い終えるという時…。
6/31ページ
スキ