やがて、日が傾きかけてくる時間帯…。


ロス「はぁ、良い汗をかけた。ありがとうな、３人とも。」


あちこちに擦り傷を作り、訓練着も汚れているがアイオロスは笑顔でお礼を言う。

しかし、相手をしていた３人はそれ以上にボロボロになっていた。


シュラ「あ、あぁ…。いや、充実した…修練だった；」

デス「下手な任務よりも…死にそうになったぜ；」

アフロ「早く…風呂に入りたいな；」


だが、心は晴れやかだ。


ロス「さて、そろそろ帰らないか。アフロディーテの言うように風呂にも入りたいし、食事もしたいよ。」


アイオロスが帰り仕度を始めようとしているので、３人は顔を見合わせて頷く。


アフロ「アイオロス、貴方に聞きたいのだが…。」

ロス「何だい？」

シュラ「葵の事なんだ。」

ロス「葵？　葵がどうかしたのかい？」

デス「アイオロス、あんたは葵の事をどう想ってる？」

ロス「え…？」


唐突な問いかけに、アイオロスは茫然としている。


ロス「それは、どういう…？」

デス「葵をどう見ているかっていう事さ。妹なのか、女としてなのか…。」

ロス「いや、いきなりそう言われても…；」


アイオロスはアイオリア同様に、恋愛事には疎い。

彼は非常にモテるのだが、それにすら気付かないほどだ。