春の女神と始まりの詩
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聖域に最も近く、聖域と一体化したような閑静なロドリオ村。
教皇補佐サガとアイオロス、カノンは村の慰問をしていた。
行く先々で歓迎を受け、彼らも病人や怪我人を見舞ったり、常駐している聖闘士や雑兵達から報告を受けている。
ロス「ん…?」
カノン「どうした、アイオロス。」
ロス「あれを見てみろ。なんて綺麗な色で咲く花なんだろう。」
サガ「花?」
それは、村人達が整備している花壇。
そこには色とりどりの花が咲き乱れ、道行く人達の目を楽しませてくれる。
サガ「…彼女が見たら、喜びそうだな。」
カノン「そう、だな…。」
ロス「今頃、日本でどうしているだろう。星矢達は、ちゃんと彼女を守っているだろうか?」
サガ「彼らなら心配あるまい…。我らのように彼女を忌み嫌ってはいないよ。」
カノン「12宮でも、あちらこちらで花を良く見かける。彼女は、聖域中を花で満たそうとしていたかも知れんな…。」
サガ「ペルセフォネはアテナと違い、戦えぬ神であり、心優しい幼き女神。我らの仕打ちには、青銅達も怒っているだろう…。」
ロス「あぁ。その内、文句を言いに乗り込んできそうだな。」
カノン「さもあらん。…行こう、次の慰問へ。」
サガ「あぁ。」
ロス「うん。」
アテナ神殿。
神殿内で、日ごとに大きくなる黄金達の後悔の念を沙織はひしひしと感じていた。
彼らの中には葵を追放した事への罪悪感が広がり、自分達のしでかした事がどれほど酷いものだったかを感じつつある。
沙織「…葵は、日本で少しずつ元気を取り戻しつつあるといいますが…。聖域は少しずつ罪悪感と後悔の念で埋め尽くされていきますね…。」
沙織は予見していた。
いずれ、先の聖戦の勇者達が此処へ来るであろう事を。
春の女神の名誉を守る為に、春の女神の真実を伝える為に。
そして、彼らの言葉に黄金達が更なる後悔にさいなまれる事を。
沙織「葵…。貴女はもう、聖域には来てくれないのでしょうね…。でも、私は願ってしまうのです。貴女ともう一度、聖域で歩く事を…。」
沙織は聖域の青い空を見上げると、今は遠き日本の地で安息の日々を過ごす愛しい妹を思い、ため息をつくばかりであった………。
~続く~
教皇補佐サガとアイオロス、カノンは村の慰問をしていた。
行く先々で歓迎を受け、彼らも病人や怪我人を見舞ったり、常駐している聖闘士や雑兵達から報告を受けている。
ロス「ん…?」
カノン「どうした、アイオロス。」
ロス「あれを見てみろ。なんて綺麗な色で咲く花なんだろう。」
サガ「花?」
それは、村人達が整備している花壇。
そこには色とりどりの花が咲き乱れ、道行く人達の目を楽しませてくれる。
サガ「…彼女が見たら、喜びそうだな。」
カノン「そう、だな…。」
ロス「今頃、日本でどうしているだろう。星矢達は、ちゃんと彼女を守っているだろうか?」
サガ「彼らなら心配あるまい…。我らのように彼女を忌み嫌ってはいないよ。」
カノン「12宮でも、あちらこちらで花を良く見かける。彼女は、聖域中を花で満たそうとしていたかも知れんな…。」
サガ「ペルセフォネはアテナと違い、戦えぬ神であり、心優しい幼き女神。我らの仕打ちには、青銅達も怒っているだろう…。」
ロス「あぁ。その内、文句を言いに乗り込んできそうだな。」
カノン「さもあらん。…行こう、次の慰問へ。」
サガ「あぁ。」
ロス「うん。」
アテナ神殿。
神殿内で、日ごとに大きくなる黄金達の後悔の念を沙織はひしひしと感じていた。
彼らの中には葵を追放した事への罪悪感が広がり、自分達のしでかした事がどれほど酷いものだったかを感じつつある。
沙織「…葵は、日本で少しずつ元気を取り戻しつつあるといいますが…。聖域は少しずつ罪悪感と後悔の念で埋め尽くされていきますね…。」
沙織は予見していた。
いずれ、先の聖戦の勇者達が此処へ来るであろう事を。
春の女神の名誉を守る為に、春の女神の真実を伝える為に。
そして、彼らの言葉に黄金達が更なる後悔にさいなまれる事を。
沙織「葵…。貴女はもう、聖域には来てくれないのでしょうね…。でも、私は願ってしまうのです。貴女ともう一度、聖域で歩く事を…。」
沙織は聖域の青い空を見上げると、今は遠き日本の地で安息の日々を過ごす愛しい妹を思い、ため息をつくばかりであった………。
~続く~