ゼウス「すまぬ、ペルセフォネリアよ…。私は父でありながら娘であるお前達の心を計ろうともせず、お前達に辛い思いをさせてばかりだった…。」

デメ「…私も母親失格ですね。２人とも私の可愛い娘たちなのに、死の女神という能力だけで貴女を愛そうとしなかった…。本当にごめんなさい、私の娘達…。」


他の１２神たちも口々に謝罪を口にした。


ゼウス「この上は、もはや未来に遺恨は残すまい。死の女神ペルセフォネ、我らオリンポスはお前を喜んで受け入れよう。今まで注げなかった愛情を今からでもお前に注がせておくれ？」

死女神「…どうする？」


死の女神は春の女神を見る。


ペル「私は皆が貴女を受け入れてくれるなら、何も言わないよ？　これからは、ずっと仲良くしていこうね。」

ゼウス「では、２人ともこれからは天界で過ごそうか。お前達の為に、立派な神殿を造ろう！　設計建築はヘパイストスが監督、調度品などはアフロディーテやヘラに任せようか。あぁ、竃の設置場所はヘスティアに任せよう。」

ペル「待って、お父様。」

ゼウス「どうした、春のペルセフォネ？」

ペル「私、お姉ちゃん達の所に戻りたい。きっと、皆心配しているもの。安心させてあげたいよ。」

ゼウス「ふむ…、それもそうか。死のペルセフォネ、そなたは？」

死女神「私は天界に残り、今までの時間を取り戻したいと思う。ですが、少々不便な事が。」

デメ「まぁ、何かしら？」

死女神「…２人して同じ名前というのも不便。だから、新しい名前をつけてほしい。出来れば、私に。新しく生まれ直す景気付けにもなる。」

ゼウス「そうか…。では、お前に新しい名前を授けよう。…コレー、お前は今からコレーと名乗るがいい。」

コレー「…コレー。わかりました。その名前、頂戴します。」

ペル「よかったね、コレー。」

コレー「ありがとう、ペルセフォネ。」


こうして、ゼウスの裁量でコレーは天界で過ごし、ペルセフォネは再び地上に戻る事を許されたのだ。