やがて光が治まり、目を開けても大丈夫なくらいになった。

皆が恐る恐る目を開けると、パキンっ、という音と共にネックレスの鎖がちぎれたのが見えた。

クロノスとペルセフォネの立っていた位置にいるのは、ペルセフォネ１人だけ。

そして、彼女の足元には不思議な形をした壷が１つ置かれている。


《クロノスの封印が…終わった。》


微笑を浮かべ、沙織達へ顔を向けるペルセフォネ。


沙織「本当、ですか？」

《本当だよ。》

海皇「確かに、クロノスの小宇宙が消えている…。」

冥王「それにその壷…。それはクロノスを封印していた壷にそっくりではないか…。」

タナ「では、ペルセフォネ様のお力で…。」

ヒュプ「…しかも、ペルセフォネ様はご無事でいらっしゃる…。」


その結果に皆が喜び、彼女の元へ駆けつける。

駆けつけてくる仲間達を見て、ペルセフォネは淡く微笑んだ。


《私の…役目ももう終わりだよ。》

冥王「何を言うのだ、ペルセフォネ？　まるで、これきりのような事を言うでない。これからも我らはずっと一緒であろう？」

《…ごめん、ハーデス…。》


ペルセフォネが謝罪の言葉を口にした瞬間、彼女の身体から淡い光が出始めた。