タナ「落ち着け、アテナ。」

ヒュプ「今の我々の力は、ゼウスに届かん。」

沙織「おだまり、三流神コンビ！！　私の小宇宙を最大限まで燃やしたら、奇跡の１つや２つ！」

アベル「奇跡を起こせるのは神の特権ではあるが、落ち着くのだ。アテナ；」

海皇「その奇跡が起きたら、至近距離に居るペルセフォネにも被害が及ぶ；」

冥王「抑えるのだ、アテナ；」


そこまで言われて、沙織は鼻息荒くニケ投げを諦めた。

沙織達もゼウスの後を追い、ペルセフォネに近づく事に。

すると、ゼウスの気色悪い声とは別に、可愛らしい声が聞こえてきた。


？《ルンルンルン♪》

冥王「この声は…ペルセフォネ。」


ゼウスと同じくして、彼女の声も脳裏に響く。


《この間、一緒に遊んでくれたニンフの皆はどうしてるかなぁ？　また、一緒に遊んでくれるかなぁ？》

アフロ「どこぞの色情神と違い、彼女の声は安心して聞けるね。胸のムカつきも治まる。」

《お母様、まだお仕事終わらないのかな？　お仕事終わったら、一緒にお茶をする約束なのに。》

カミュ「フッ、愛らしい事を考えるのは今も昔も変わらぬな。」

《っていうか、このお花はどうしよう？　特に使い道も無いけど、ここに来るといつも摘んじゃう；》

シュラ「…天然な所も変わらんようだな；」


しばらく考えていたペルセフォネだが、良い事を思いついたようだ。


《そうだ、ハーデスにあげよう！　ハーデスもお花が大好きだもん、喜んでくれるよね。》


ハーデスの事になると嬉しそうになったペルセフォネを見て、沙織や他の闘士、神ズはハーデスに恨みこもった視線を投げつける。

しかし、当のハーデスは愛妻の心遣いに感動しているのか、頬を染めて緩ませている。


沙織「筋金入りのロリコンですわね…；」

アベル「…オリンポス神族の権威が；」

海皇「我ら兄弟、どうして悪い所だけ似てしまうのか；」


姪と甥、兄弟の嘆きも嫌味も、今のハーデスには聞こえては居ない。