死の小宇宙を纏うペルセフォネは、大鎌を持っている手を動かしたり、何やら身体の調子を伺うような行動をしていた。

どうやら得心が行った様で、ゼウスを睨んだ。


「よくも、私を封じ込めてくれたな。ゼウスよ。」


間違いなくペルセフォネの声だったが、低く恨みの篭った声であったという。


「ゼウス、その礼を今、たっぷりとしてくれる！！」


気がつけば、ペルセフォネはゼウスの前に出来ていた神々の壁をすり抜け、ゼウス本人に大鎌による直接攻撃を仕掛けてきた。

しかし、ゼウスもオリンポスの主神。

済んでの所でその一撃をかわし、小宇宙を高めて攻撃態勢に入った。


ヘラ「貴方！　ペルセフォネを殺すつもりなのですか！？」

ゼウス「殺しはせぬ。気絶させて再び封印を施さねば…。」


それしかペルセフォネを元通りに出来ないと悟った他の神々もゼウスに協力する。

アテナも、ポセイドンも、ハーデスも、双子神も、そして、デメテルもやむなく戦いを始めてしまったのだ。


「面白い。来るがいい、オリンポス一族よ！」


ペルセフォネは新しい玩具を与えてもらった子供のように、楽しそうに戦いを始めた。


「さぁて、戦神どもから相手をしてやろうか！　オリンポスの主戦力の腕前、見せてもらおう。」


彼女が真っ先に突っ込んで行ったのは事もあろうか、姉であるアテナら戦神たち。

アテナも本当は手荒なマネをしたくなかったが、可愛い妹を救う為にやむなく刃を交えた。

その中には、アテナと対極にあると言われる戦神アレスもいたが、アテナと２人がかりでもペルセフォネは余裕で攻撃を弾き返していった。