ある日、ゼウスがアテナの目を盗んでペルセフォネの愛らしい姿を微笑ましく見ていた。

だが、ゼウスはペルセフォネの纏う小宇宙が徐々に変化していくのを感じ取った。

そして、その小宇宙は急激に膨れ上がり、彼女の優しい小宇宙は死を連想させる恐ろしい小宇宙に変わっていく。


ゼウス「まさか、もう１人のペルセフォネか！？」


ゼウスが驚き対処を考えているうちに、他の神々がその場に駆けつけた。

別の世界を治めているポセイドン、ハーデス、双子神も駆けつける。


冥王「ゼウス、これは一体どうした事だ！？」

海皇「ペルセフォネの小宇宙が一瞬で変化したのを感じたぞ！？」

ゼウス「…もう１人のペルセフォネの封印が…前触れも無く解けてしまったのだ。」

デメ「そっ、そんな…！！　ペルセフォネっっ！！」


デメテルは娘の元に駆け寄ろうとするが、他の神々に止められた。


ヘス「駄目よ、デメテル！」

デメ「放して頂戴、ヘスティア！　あの子が、ペルセフォネが！」

ヘラ「よく見て、デメテル！　今、あの子の周囲には死の小宇宙が蔓延しているわ。このまま近づいたら、貴方も危険なのよ！？」

アルテ「デメテル様、お気を確かに。」


ペルセフォネの周囲には死の小宇宙と溢れんばかりの光が満ちている。

既に彼女の姿を見る事は出来ず、光の中で何が起きているのかもわからない。

だが、戦に長けている神々は苦悶の表情で戦闘の構えを取る。

時間が経つにつれ、死の小宇宙は更に膨れ上がり、それが頂点に達すると光が消えていった。

そして、その場にはペルセフォネが立っていたのだ。

髪と目の色を金に染め、巨大な白金の大鎌を持った死を司る女神、ペルセフォネが。