春の女神と女神の秘密
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円卓の間。
アベルの表情は非常に厳しくなっていた。
その表情ゆえに、只事ではないと悟る沙織や黄金、一輝。
アベル「そこまで望むなら仕方が無い。恐らくは、今の様子をゼウスもご覧になっている事だろう。雷が落ちてこない今なら、話をしよう。」
沙織「お兄様……。」
アベル「しかし、これはオリンポスだけの問題ではない。ギリシャ神話と呼ばれる我らが歴史そのものを根底から覆すほどの大事だ。」
シオン「何と、そのような大事が葵と何の関係があると仰る!?」
アベル「汝らに問うが、ペルセフォネはどんな女神だ?」
童虎「どんなと言ってものぅ、春を司る女神であろう?」
サガ「父親は大神ゼウス。」
ロス「母親は大地の女神デメテル。」
カノン「神話では、世界に咲く花が全て真っ白だったのに、デメテルからいただいた絵の具で花に色を付けたのも彼女だと聞いている。」
シュラ「デメテルの力の一部も受け継いでいるのだろう? 動物や植物と意思疎通できる能力も持っている。」
アフロ「そうだね。小宇宙は何処までも清廉で可憐で、懐が大きい。」
デス「小宇宙が大きい割には、全然戦闘向きじゃねぇしな。」
アベル「それが、そなたらのペルセフォネの認識というわけか。」
ムウ「何か、間違っていましたか?」
アベルは目の前にある花を撫でる。
アベル「間違ってはいないよ、牡羊座。だが、足りないんだ。」
アル「足りない? 何がです?」
アベル「ペルセフォネは確かに春の女神だ。だが、もう1つの役割があることを皆は知るまい?」
リアベル「もう1つの役割?」
アベル「考えても見て欲しい。双子座が先ほど申したとおり、父は大神ゼウス、母は大地母神ガイアから力を受け継いだ大地の女神デメテル。ペルセフォネの血筋はオリンポスの中でも尊い血筋だ。」
シャカ「確かに、両親共に12神の1神。受け継いだ小宇宙や能力は計り知れぬな。」
アベル「ペルセフォネには、覚醒すれば父ゼウスですら抑えきれない強い力、曲げられぬ運命。死を司る能力とティタン神族復活の為の重要な鍵という役目があるのだ。」
全員「「!!??」」
円卓の間は空気が凍りついた。
アベルは天井を見て、「ふむ。」と言った。
アベル「父上は、まだ踏み込んでもいいと思っていらっしゃる。続けよう。ペルセフォネは元々、死と再生を司る二面性を持った女神だったんだ。」
カミュ「死と、再生。死などとても葵には似つかわしくない単語ではないか…。」
一輝「だが、今までの葵を見てきて、それが片鱗も見つからぬ。どういう訳だ?」
アベル「今、葵が顕現できているのは再生の部分だけなんだ。春を司るというのは、その再生という部分の象徴に過ぎない。半分に当たる死の部分は未だ眠ったままの状態なのだ。」
アベルから明かされていく衝撃過ぎる事実。
沙織は知らず知らずのうちに、胸の前で祈るように手を組むしかなかった---。
~続く~
アベルの表情は非常に厳しくなっていた。
その表情ゆえに、只事ではないと悟る沙織や黄金、一輝。
アベル「そこまで望むなら仕方が無い。恐らくは、今の様子をゼウスもご覧になっている事だろう。雷が落ちてこない今なら、話をしよう。」
沙織「お兄様……。」
アベル「しかし、これはオリンポスだけの問題ではない。ギリシャ神話と呼ばれる我らが歴史そのものを根底から覆すほどの大事だ。」
シオン「何と、そのような大事が葵と何の関係があると仰る!?」
アベル「汝らに問うが、ペルセフォネはどんな女神だ?」
童虎「どんなと言ってものぅ、春を司る女神であろう?」
サガ「父親は大神ゼウス。」
ロス「母親は大地の女神デメテル。」
カノン「神話では、世界に咲く花が全て真っ白だったのに、デメテルからいただいた絵の具で花に色を付けたのも彼女だと聞いている。」
シュラ「デメテルの力の一部も受け継いでいるのだろう? 動物や植物と意思疎通できる能力も持っている。」
アフロ「そうだね。小宇宙は何処までも清廉で可憐で、懐が大きい。」
デス「小宇宙が大きい割には、全然戦闘向きじゃねぇしな。」
アベル「それが、そなたらのペルセフォネの認識というわけか。」
ムウ「何か、間違っていましたか?」
アベルは目の前にある花を撫でる。
アベル「間違ってはいないよ、牡羊座。だが、足りないんだ。」
アル「足りない? 何がです?」
アベル「ペルセフォネは確かに春の女神だ。だが、もう1つの役割があることを皆は知るまい?」
リアベル「もう1つの役割?」
アベル「考えても見て欲しい。双子座が先ほど申したとおり、父は大神ゼウス、母は大地母神ガイアから力を受け継いだ大地の女神デメテル。ペルセフォネの血筋はオリンポスの中でも尊い血筋だ。」
シャカ「確かに、両親共に12神の1神。受け継いだ小宇宙や能力は計り知れぬな。」
アベル「ペルセフォネには、覚醒すれば父ゼウスですら抑えきれない強い力、曲げられぬ運命。死を司る能力とティタン神族復活の為の重要な鍵という役目があるのだ。」
全員「「!!??」」
円卓の間は空気が凍りついた。
アベルは天井を見て、「ふむ。」と言った。
アベル「父上は、まだ踏み込んでもいいと思っていらっしゃる。続けよう。ペルセフォネは元々、死と再生を司る二面性を持った女神だったんだ。」
カミュ「死と、再生。死などとても葵には似つかわしくない単語ではないか…。」
一輝「だが、今までの葵を見てきて、それが片鱗も見つからぬ。どういう訳だ?」
アベル「今、葵が顕現できているのは再生の部分だけなんだ。春を司るというのは、その再生という部分の象徴に過ぎない。半分に当たる死の部分は未だ眠ったままの状態なのだ。」
アベルから明かされていく衝撃過ぎる事実。
沙織は知らず知らずのうちに、胸の前で祈るように手を組むしかなかった---。
~続く~