次は海闘士。


（カノンさん、ソレントさん、アイザックさん、クリシュナさん、カーサさん、バイアンさん、イオさん。海界から駆けつけてくれてありがとうございます。私も、何かあったらすぐに海界へ行きますからね？）


また、毛布をかけてキスを頬に送る。

海の底に住まう海の闘士達は、いつも青い世界で自分を優しく歓迎してくれる。

その隣には冥界三巨頭。

自分の神格は彼らの主、冥王ハーデスの妻・ペルセフォネ。

一歩下がった所から仕えられるのは嫌だと言えば、自分をペルセフォネではなく葵として扱う事が多くなった彼ら。

闇の中に生きる冥闘士達も、本当は心優しく平和を重んじる好漢たちだ。


（ラダマンティスさん、ミーノスさん、アイアコスさん。いつも冥界に居られなくてごめんなさい。でも、私はいつも冥闘士の皆が元気でありますようにって祈っているからね？）


毛布をかけ、頬にキスを送って振り返る。


（ふふっ、こっちもグッスリ眠ってる。）


次に近付いたのはポセイドン。

彼も雑魚寝ではあるが気品溢れる寝顔をしていた。


（昔、私に攻撃した事…凄く後悔してたんだよね？　だから、必死で助けようとしてくれたんだよね？　ありがとう、ポセイドン…伯父様…。）


可愛くチュッと頬にキスをして、そっと毛布をかける。

次にいるのは双子神タナトスとヒュプノス。

お互いに背を向けて眠ってはいるが、同じ格好で眠っているところが双子らしい。

今までで、一番付き合いが古いのは彼らだろう。

夫・ハーデスの側近中の側近であり、遥かに年下である自分にも物腰柔らかく仕えてくれる２人。

兄のようでもあり、とても頼りがいのある２人が葵は大好きだ。


（いつも、ハーデスを支えてくれてありがとう。いつも、私と遊んでくれたり、悩みを聞いてくれてありがとう。２人が居なかったら、私は凄く困っていたよ？）


親愛と信頼の気持ちを込めて２人にキスをして、毛布をかけた。

そして、残るのは………。