第４話「記憶を辿って・冥界編。」



冥界へたどり着いた葵、サガ、ムウ、シュラ。

４人を出迎えたのは冥界の重鎮たち。


冥王「ようこそ、冥界へ。ペルセフォネ、黄金聖闘士たちよ。」

サガ「アテナから書状を預かってまいりました。」


サガはハーデスに沙織から預かった書状を手渡す。

内容は海界での出来事を報告する内容で、未だ葵の記憶も力も戻ってはいない事。

同様の内容で、先日ポセイドンから通信鏡で報告を受けている。


冥王「内容はしかと心得た。姉上、客人たちをジュデッカの賓客用の館へ。」

パン「御意。では皆様、こちらへ…。」


パンドラの案内で、葵たちはジュデッカへ向かう。

ハーデス、双子神、三巨頭はその姿を見送り、話し合う。


タナ「ハーデス様、アテナからは何と？」

冥王「ポセイドンからの報告通りの事だ。ペルセフォネは、未だ記憶も力も戻らぬ。」

ヒュプ「そうですか…。」

冥王「しかし、ペルセフォネなりに己の記憶と力が戻らぬ事に危機感を感じておるようだ。このままでは、良くない事が起こる気がすると言っていたと。」

ラダ「地上から春の季節の加護が無くなれば、地上は滅びます。」

ミー「確かに。春は命萌える季節、命の素が育まれる季節。その加護はひとえにペルセフォネ様のお力。」

アイコ「冥界で、何とかして記憶と力を取り戻していただければ良いのですが。」

冥王「そうだな…。余が手配した策を講じずとも戻ればそれに越した事は無い。」


ハーデスの瞳は、視界の端にある葵の背中を映していた。