春の女神と記憶の旅
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第3話「記憶を辿って・海界編。」
女官エルの事件から数日が経つが、葵はまたしても心を閉ざしてしまった。
身近な人たちは皆優しいと思っていたから、相当なショックだったらしい。
既にエルは聖域から追放され、2度とこの地を訪れる事は無くなったが、それで解決するような簡単な心の傷ではなかった。
事態を重く見た沙織、ポセイドン、ハーデスは通信鏡で会談の席を設けた。
沙織「あれ以来、葵は以前に増して心を閉ざしてしまいました。表情も無に近く、感情が読めないくらいに…。」
海皇「無理強いして記憶を取り戻すより、時間をかけて負担を少なくしようと思っていたが、事態はそう甘くはなかったというわけか…。」
冥王「こうなれば、早急にペルセフォネの記憶を取り戻さねばなるまい。この事態を長引かせれば、本当に神格が消滅して地上から春の加護が消え失せるぞ。」
それはつまり、ペルセフォネの消滅。
神に死は無くとも消滅する事ならばありえる。
そして、同時に司る能力の加護も消滅するのだ。
冥王「余は、もう2度とペルセフォネが目の前から居なくなるなど…経験したくは無い。今生でこそ、真実、結ばれると信じているゆえに…。」
沙織「こうなれば、葵の思い出が詰まっている地へと彼女を連れて行き、記憶を取り戻すキッカケを得ようと思うのですが…。」
海皇「では、海界と冥界か?」
沙織「それと、日本にある城戸邸です。ペルセフォネの神格が甦る前まで、あの子は城戸邸で過ごしておりましたから。」
冥王「異論は無い。少しでも可能性があるならば、それに賭けよう。」
海皇「では、神話の時代より最も馴染みのある冥界から参るか?」
冥王「いや、まずはポセイドン。そなたの治める海界へ行かせて欲しい。」
海皇「何故だ。」
冥王「余に、少々考えがある。それには少し時間がかかるのでな。海界で戻る事にこした事は無いが、念には念を入れて準備を万端にしておきたいのだ。」
海皇「わかった。では、アテナ。こちらの準備が整い次第連絡を入れよう。来る際には、黄金聖闘士を数人護衛に付けてまいれ。」
沙織「わかりました。私も日本に連絡しておきますわ。今日のところは、ここで終わりましょう。」
海・冥「「わかった。」」
通信は切られ、三界の神たちはそれぞれが準備に取り掛かった。
葵の記憶を取り戻す為に、今自分たちが出来る最良の準備を整える為に。
女官エルの事件から数日が経つが、葵はまたしても心を閉ざしてしまった。
身近な人たちは皆優しいと思っていたから、相当なショックだったらしい。
既にエルは聖域から追放され、2度とこの地を訪れる事は無くなったが、それで解決するような簡単な心の傷ではなかった。
事態を重く見た沙織、ポセイドン、ハーデスは通信鏡で会談の席を設けた。
沙織「あれ以来、葵は以前に増して心を閉ざしてしまいました。表情も無に近く、感情が読めないくらいに…。」
海皇「無理強いして記憶を取り戻すより、時間をかけて負担を少なくしようと思っていたが、事態はそう甘くはなかったというわけか…。」
冥王「こうなれば、早急にペルセフォネの記憶を取り戻さねばなるまい。この事態を長引かせれば、本当に神格が消滅して地上から春の加護が消え失せるぞ。」
それはつまり、ペルセフォネの消滅。
神に死は無くとも消滅する事ならばありえる。
そして、同時に司る能力の加護も消滅するのだ。
冥王「余は、もう2度とペルセフォネが目の前から居なくなるなど…経験したくは無い。今生でこそ、真実、結ばれると信じているゆえに…。」
沙織「こうなれば、葵の思い出が詰まっている地へと彼女を連れて行き、記憶を取り戻すキッカケを得ようと思うのですが…。」
海皇「では、海界と冥界か?」
沙織「それと、日本にある城戸邸です。ペルセフォネの神格が甦る前まで、あの子は城戸邸で過ごしておりましたから。」
冥王「異論は無い。少しでも可能性があるならば、それに賭けよう。」
海皇「では、神話の時代より最も馴染みのある冥界から参るか?」
冥王「いや、まずはポセイドン。そなたの治める海界へ行かせて欲しい。」
海皇「何故だ。」
冥王「余に、少々考えがある。それには少し時間がかかるのでな。海界で戻る事にこした事は無いが、念には念を入れて準備を万端にしておきたいのだ。」
海皇「わかった。では、アテナ。こちらの準備が整い次第連絡を入れよう。来る際には、黄金聖闘士を数人護衛に付けてまいれ。」
沙織「わかりました。私も日本に連絡しておきますわ。今日のところは、ここで終わりましょう。」
海・冥「「わかった。」」
通信は切られ、三界の神たちはそれぞれが準備に取り掛かった。
葵の記憶を取り戻す為に、今自分たちが出来る最良の準備を整える為に。