「うわぁ、うわぁああ///」


翌日、泳ぎにプライベートビーチへ向かうとポセイドンがイルカを呼び寄せてくれていた。

可愛らしい水着になっていた葵はイルカに近づいてタッチする。


「可愛い///　ポセイドン、ありがとう！　とっても嬉しいよ。」

海皇「喜んでもらえれば余も嬉しい。さぁ、イルカたちもそなたと遊びたがっておる。浮き輪をもって一緒に遊んでくるが良い。」

「うん　お姉ちゃん、お姉ちゃんも行こうよ。」

沙織「えぇ、もちろんですわ。」


イルカの背びれに摑まって嬉しそうにしている葵。

彼女の楽しげな声が響くたび、癒されていく闘士たち。


冥王「あのような楽しげなペルセフォネ、冥界ではあまり見た事が無いな。」

タナ「ハーデス様…。」

冥王「やはり、あれには地上の太陽を受ける姿こそ相応しいのだろうか…。」

ヒュプ「ハーデス様、それは違います。ペルセフォネ様が神話の時代、エリシオンにあったときも楽しげに花や、鳥や、虫たち、ニンフたちとそれは楽しそうに遊んでおりました。どうか、御自分を責めないでくださいませ。」

冥王「…あぁ。」


今は聖域にいる愛しい妻。

まだ彼女は幼く、本当の妻とするには時間がかかるだろう。

だが、今生は必ず本当の意味で彼女を自分の妻にしたい。

そう願うハーデスだった。


「ハーデス、ハーデスも一緒に泳ごう～。」


海から上がってきた葵がハーデスの手を取る。


冥王「わかった、行こう。」


葵の手がとても暖かくて、とても愛しくて。

ハーデスはその想いが表に出て、その表情はとても優しい柔らかなものになっていた。