その④勇ましい女性陣の意気込み+α。


パン「乙女の柔肌を蹂躙するとは、許せぬ！　しかも、ハーデス様の愛妻を穢そうとしたこと、冥界でとくと後悔するが良い！」


唸るパンドラの槍、轟く電気ショック。


テテ「冥界がお嫌なら、海界へお招きしますわ。その肉体ごと、魚の餌にしてあげますからね！」


人魚がキレると海に沈められる伝説、ここに誕生。


シャ「死にたい奴からかかってきな！　今日のサンダークロウは一味違うからね！」


蛇の牙は、今日も触れる者を痺れさせるようです！


魔鈴「イーグルの爪も今日は鋭く研いであるからね！　痛いじゃすまないよ！　坊やたち！」


今日だけじゃありません、普段から痛いじゃすまないです、魔鈴さん。


その⑤神ズの意気込み。


海皇「今ならわかるぞ、ゼウスのあの怒り方。封印だけでは足りぬな。二度と転生できぬよう、粉々に滅殺してくれようぞ！」

タナ「眠りだけでは足りぬな…。我が怒りを和らげるのは！」

ヒュプ「心優しきペルセフォネ様の御心につけこんでこのような愚行！　絶対に許せぬ！」


そして、今最も怒りの炎を燃やしているのは……。


冥王「幼く、愛らしく。」


剣が一閃し、サターンの闘士たちをなぎ倒していく。


冥王「穢れも知らぬ、心優しき春の女神。」


倒れている闘士に冷たい視線を向ける。


冥王「それが我が妻、ペルセフォネ。天界で最も愛でられた女神だ。その女神を恋しさゆえに冥界へ攫ったのを愚行と言われれば、余は甘んじて受けよう。だが…。」


まだまだ立ち塞がる闘士たちをさらに冷たい視線で一瞥する。


冥王「どれほど彼女を愛し、欲していても余は待った。彼女が余の気持ちと共に、余の全てを受け入れてくれるのを。」


剣の切っ先を闘士たちに向ける。


冥王「だが、サターンは無理矢理にペルセフォネを穢そうとした。歪んだ愛ゆえに、穢して我が物にせんとした。その罪は、たとえコキュートスに万年封じられようともけして償いきれぬ罪！」


小宇宙も恐ろしいほどに高まる。


冥王「我が弟、我が妻の父であるゼウスの許しも得た。貴様らの存在、一片たりとてこの世にも、冥界にも存在させぬ！」


ハーデスの怒りは神話以来、初めて限界を超えた。