サガ「広いな…、それにこの感覚。」


聖域組は沙織を囲むようにして葵を探している。

先頭を行くサガは周りをキョロキョロと見回していた。


ムウ「どうしました、サガ。」

サガ「この神殿の内部に入ってからずっと気になっていた事だが、まるでジェミニの迷宮の感覚なのだ。」

シャカ「ふむ…。そう言われればそんな気もする。ん……？」

リア「どうした、シャカ。」

シャカ「餓鬼どもがやってきたようだ。こちらでは把握できぬが、あちらからは把握できるということか。」


目の前の空間が歪み、その向こうからサターンの闘士たちがワンサカやってきた。

皆が沙織を守るような陣を取り、サターンの闘士たちを押しのけていく。


アル「邪魔立てするな、サターンの闘士ども！！」

デス「次から次へとウジャウジャと、一体どんだけの駒を揃えてやがる、サターン！」

ロス「この分では、海界と冥界の連中も似たような境遇だろうな。」

カミュ「おそらくは。」


しばらく戦闘は続き、無事に沙織を守りぬいてサターンの闘士を蹴散らした。

先を急ぐと、他の冥界と海界の連中と鉢合わせになり、どうやら同じような目に合ったらしい。


ミー「どうやら、連中。私たちを分散させて、徐々に消耗させる気だったようですね。」

ルネ「敵戦力を分散させて個々に撃破するというのは、戦術では最も基本なモノですからね。敵も考えているのでしょう。」

アイザ「では、これより先は分散せずに進む事が肝要ですね。」

イオ「そうだな。まとまって動けば、その分消耗も抑えられるし。どうなさいますか、ポセイドン様。」

海皇「アイザックとイオの言うとおりだろう。ここより先は皆で参ろう。よいか、アテナ、ハーデス。」

沙織「そうですね、そうしましょう。」

冥王「余も異論は無い。」


そして、再び皆は神殿の奥へ進んでいった。