パーティーもお開きの時間となる。

すでに和気藹々とした雰囲気が生まれていただけに、残念がる参加者たち。


沙織「また、皆さんで集まりたいものですわね。」

タナ「うむ。たまにはこのように楽しい夜会も悪くないな。」

ヒュプ「次は海界か冥界で催したいものだ。」

沙織「そうですわね。持ち回りでというのも悪くありませんわ。」


自分たちの闘士同士が別れを惜しみあっているのを見て、次なる夜会もする方向で決まりつつあった。

もちろん、葵の出席は絶対条件として。


冥王「アテナ。ポセイドンとも話したのだが、ペルセフォネを正式に聖域の使者としてくれぬか？」

沙織「葵をですか？」

海皇「あの子は我らにとっても癒しの女神。たまにはあの子の顔が見たい。」

沙織「そうですね……。葵、葵？」


葵は参加者たちに囲まれていたが、沙織の声を聞いて沙織の下へ。


「なぁに？」

沙織「葵、ハーデスとポセイドンが葵にお願いがあるそうです。」

「私に出来る事なのかな？」

冥王「そなたでなければ出来ぬ事だ。」

海皇「ペルセフォネ、聖域の使者として海界と冥界へ時々来てくれぬか？」

「……お使い係って事？」

沙織「えぇ。冥界の方も海界の方も、葵が大好きなのです。葵を聖域だけが独り占めしてはいけないと思うのですよ。」

「うんっ。私も皆に時々会いに行きたいもの。私お使い係になります。」

冥王「その時は、エリシオンに泊まるが良いぞ？」

海皇「海界でもたくさん遊んでいけば良い。イルカと一緒に泳げるぞ？」

「うんっ、絶対に行くからね！」