「お仕事中、お邪魔します。」


その声が執務室に響くと、全員が顔を上げた。


神ズ「「ペルセフォネ（様）！！」」

三巨頭「「葵！？」」

パン「葵！」


エヘヘと笑うと、いつの間にかハーデスの腕の中にいた。


冥王「ペルセフォネ、会いたかったぞ。」

「私も。」

タナ「ペルセフォネ様、お久しぶりでございます。」

ヒュ「お健やかそうで、何よりでございます。」

「２人とも、いつもハーデスを手伝ってくれてありがとう。」

ラダ「葵、久しぶりだな。」

ミノ「もっと、ちょくちょく来てくだされば良いのに。」

アイ「そうだぜ？　俺たちもっと葵に会いたいよ。」

「うーん、ごめんね？　聖域の復興もなかなか難しくって；」

パン「よいよい、そんな悲しげな顔をするでない。ハーデス様、こうして葵も会いに来て下さったのです、茶などいかがです？」

冥王「そうだな。では姉上、用意を。」

パン「はい。」


しばらくして、茶の席が整った。

ハーデスは葵の傍から離れようとしない。


「冥界はどこまで復興したの？」

冥王「亡者たちの裁きには支障は無い程度だ。エリシオンも元に戻りつつある。」

「ねぇ、ハーデス。もう、お姉ちゃんやポセイドンとは喧嘩しないよね？」

冥王「そうだな…、どうしたものか。」


すると、葵は目を潤ませてハーデスの胸にすがりつく。


「しないって約束してくれなきゃ嫌。大切な人たちが喧嘩して、怪我したり、居なくなるのはもう嫌だもん……。」

冥王「ペルセフォネ……。」


昔から変わっては居ない。

どこまでも他者に優しく、暖かく。

彼女を悲しませる事こそ、最大の罪だと思ってやまない。