後日、教皇宮の宴の間で宴会が行われた。

豪華な食事、美味い酒、音曲が流れる中で皆が和気藹々と宴を楽しんでいる。


沙織「そういえばお姉さま？」

「はい？」

沙織「お姉さまが新しい技を会得されたと聞きました。ジェノサイド・ブレイド、ロンギヌス、インビジブル・エッジという技を。」

「…えぇ。」

沙織「私、ぜひ見ておきたかったですわ。」

「あぁ、それしきの事。今からお見せしましょうか？」


葵は黄金たちを視界に捕らえた。

瞬間、黄金たちはゾクリと背筋に悪寒が走る。

そして、申し合わせたように葵へ振り向くと、彼女の満面の笑みが…。


「さて、アテナのご所望だ。よもや、否を唱える事は無いだろうな？」


葵がニッコリと微笑むと同時に、黄金たちは光速で教皇宮から離脱して行く。


「アテナの聖闘士ともあろう者が、何たる醜態を見せるのだ！　やはり、優しい長期レッスンでは生温かったか！」


黄金たちを同じく光速で追いかけて行って、１２宮では葵の新必殺技のお披露目、黄金たちへの仕置きが行われ、アテナ以外の神ズはあまりの威力と葵の強さにドン引きしていたという。

アテナはやはり戦神だけあり、ニコニコしながら事の成り行きを見守っていた。


沙織「ウフフ、やはりお姉さまは最強ですわねｖ」


数分後、つやつやとした表情で戻ってきた葵には、少々の返り血がこびり付いていた…。

そして、ボロボロのケチョンケチョンになった栄光の黄金たちも戻ってきた。


ラダ「うぅむ…、これは恐ろしい技だな；」

アイコ「俺聖闘士じゃなくて良かった；」

ミー「右に同じくですね。しかし、葵があの強大な技を使えるということは、後継たるシュラも使える素質があるのでしょうか？」

「むっ、ミーノス良い事を言った！　シュラ、お前にも伝授してやるぞｖ　まずは小宇宙を最高点まで高めてー…。」

シオン「だぁあ！？　皆、止めるのじゃ～～～！！」

童虎「さもなくば、１２宮が跡形も無く吹き飛ぶぞ！！」

ロス「我々だけでは始末に終えん！！　神々よ、お助け下さい；！！」

冥王「仕方あるまい…；」

海皇「逝くか。」

タナ「死神が人間に殺されるとは末代までの恥だ…；」

ヒュプ「彼女に負けるのはけして恥ではないぞ…。」

「えぇい、邪魔だてするなぁ～～～！！！」


チュドド－－－－－ン！！！！！


葵を止めようとする沙織以外の者は、皆もれなく吹き飛ばされてしまったという…。