「シオン、戻ったぞ。」

シオン「大儀であった。」


教皇の間に入ると、シオンと来客たちが出迎えてくれた。


冥王「ご苦労であったな。」

タナ「難儀な事態が起きたものだ。」

ヒュプ「我らも気になって駆けつけた。」

海皇「余も…気になって来てしまった。」


ハーデス、双子神、ポセイドンが揃っている。


シオン「皆、大儀であった。…童虎、一応報告を聞こう。」

童虎「うむ…。」


代表として童虎が日本へ行ってから聖域へ帰ってくるまでの経過を報告した。

また、単独行動をしていた葵も自分の行動全てを報告する。

その報告が終わると、葵はハーデスの方を見た。


「ハーデス、貴方に詫びねばならん。」

冥王「詫び？」

「…私は、手を伸ばせばその手を取れた位置に居ながら、パンドラを助けられなかったっ！　私が、私がいながら！！」


葵は両手を力いっぱいに握り締めた。

その手からはポタポタと血が滴り落ちている。


シュラ「やめろ、葵。血が出ているではないか！」

「シュラ…。」


シュラは葵の手を取り、慣れないヒーリングを行う。


ラダ「それに、この結果はお前のせいではない。」

ミー「そうですよ。葵、貴方が全てを背負う事は無い。」

アイコ「そうだよ。葵が居たからこそ、アテナやパンドラ様が捕らえられた場所も判明したんだ。そして、敵の正体も。」


そして、三巨頭はハーデスの前に跪く。


ラダ「申し訳ございません、ハーデス様。」

ミー「ご覧の通り、我ら冥闘士はパンドラ様、アテナの救出に失敗いたしました。」

アイコ「我ら三巨頭、如何なる処罰も甘んじて受け入れる所存にございます。」