華麗なる大円武曲
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だが、やはり先ほどの街人が教えてくれた事は正しい。
住所通りの場所へ到着したが、そこに有ったのは鬱蒼とした廃墟で、コンクリートの壁は色が変色し、ツタがビッシリと絡まって、窓はほとんど割れて建物内部が丸見えだった。
夜になれば心霊スポットと言われてもおかしくない場所だ。
だが、少なくともあのパーティーまでは誰1人として九頭竜グループに疑念を持つ者は居なかった。
取引をしている会社も多数あるはずで、この住所にあるとされている支社にだって来た者は居るはずだ。
そこで、葵は気付いた。
「これも…幻覚か。」
この心霊スポットもどきを精神操作をした上で幻覚を見せ、立派な支社に見せたのだろう。
特殊な訓練を受けていない聖闘士やそれに準ずる存在でなければ、看破する事はまず不可能だ。
葵は小宇宙を高め、聖域の方へ意識を飛ばした。
「シオン、聞こえているか? シオン。」
しばらくすると、葵の呼びかけに気付いたのかシオンの声がした。
シオン「おぉ、葵か。お主は単独行動をすると童虎から報告があったが、何かあったか?」
「あぁ。まず、現在位置はニュージーランドだ。」
シオン「地殻変動の地域に向かったのか?」
「そうだ。やはり、現場を見てみたいと思ってな。だが、思いもよらない情報も手にした。」
シオン「何だ?」
「シオン、先日私がアテナの護衛で向かったパーティーを知っているよな?」
シオン「うむ。確か、九頭竜グループとか申したか? 海洋資源を主に開発・研究しているというが。」
「その支社がニュージーランドにあると聞き及んでな。思う所あってその支社を見に来たのだが、とんでもない事実がわかった。」
シオン「とんでもない事実?」
「パーティーで貰ったグループ紹介のパンフレットにあった住所には、九頭竜グループの支社なぞ存在しない。地元住人に聞いても、九頭竜グループの名前すら聞いた事がないと返された。今、私はその住所の場所に立っているが、何年も放置されて心霊スポット状態の廃墟が有るだけだ。」
シオン「何だと?」
「だが、実際にここを訪れて九頭竜グループと商談した者も居たはずで、この支社に対するおかしな話も聞いていない。」
シオン「では、何者かがその廃墟を…?」
「あぁ、幻覚でパンフレットに有ったような立派な支社に見せていたんだ。」
シオン「だとすれば、恐ろしい使い手じゃ。…アテナとパンドラと共に攫われたのは、九頭竜グループ総帥だったな。」
「シオン、これはどうやら敵にしてやられたようだぞ?」
シオン「おのれ、九頭竜め。アテナやパンドラを謀ったか!!」
「私はこれから、もう1つニュージーランドにあるとされている海上施設まで行ってみる。ここも怪しいものだが、何かわかるかもしれない。」
シオン「わかった。お前の事だから心配はないと思うが、用心していくが良い。」
「あぁ、じゃあな。」
小宇宙通信を切ると、葵は海上施設が有るとされる場所へ急いだ。
住所通りの場所へ到着したが、そこに有ったのは鬱蒼とした廃墟で、コンクリートの壁は色が変色し、ツタがビッシリと絡まって、窓はほとんど割れて建物内部が丸見えだった。
夜になれば心霊スポットと言われてもおかしくない場所だ。
だが、少なくともあのパーティーまでは誰1人として九頭竜グループに疑念を持つ者は居なかった。
取引をしている会社も多数あるはずで、この住所にあるとされている支社にだって来た者は居るはずだ。
そこで、葵は気付いた。
「これも…幻覚か。」
この心霊スポットもどきを精神操作をした上で幻覚を見せ、立派な支社に見せたのだろう。
特殊な訓練を受けていない聖闘士やそれに準ずる存在でなければ、看破する事はまず不可能だ。
葵は小宇宙を高め、聖域の方へ意識を飛ばした。
「シオン、聞こえているか? シオン。」
しばらくすると、葵の呼びかけに気付いたのかシオンの声がした。
シオン「おぉ、葵か。お主は単独行動をすると童虎から報告があったが、何かあったか?」
「あぁ。まず、現在位置はニュージーランドだ。」
シオン「地殻変動の地域に向かったのか?」
「そうだ。やはり、現場を見てみたいと思ってな。だが、思いもよらない情報も手にした。」
シオン「何だ?」
「シオン、先日私がアテナの護衛で向かったパーティーを知っているよな?」
シオン「うむ。確か、九頭竜グループとか申したか? 海洋資源を主に開発・研究しているというが。」
「その支社がニュージーランドにあると聞き及んでな。思う所あってその支社を見に来たのだが、とんでもない事実がわかった。」
シオン「とんでもない事実?」
「パーティーで貰ったグループ紹介のパンフレットにあった住所には、九頭竜グループの支社なぞ存在しない。地元住人に聞いても、九頭竜グループの名前すら聞いた事がないと返された。今、私はその住所の場所に立っているが、何年も放置されて心霊スポット状態の廃墟が有るだけだ。」
シオン「何だと?」
「だが、実際にここを訪れて九頭竜グループと商談した者も居たはずで、この支社に対するおかしな話も聞いていない。」
シオン「では、何者かがその廃墟を…?」
「あぁ、幻覚でパンフレットに有ったような立派な支社に見せていたんだ。」
シオン「だとすれば、恐ろしい使い手じゃ。…アテナとパンドラと共に攫われたのは、九頭竜グループ総帥だったな。」
「シオン、これはどうやら敵にしてやられたようだぞ?」
シオン「おのれ、九頭竜め。アテナやパンドラを謀ったか!!」
「私はこれから、もう1つニュージーランドにあるとされている海上施設まで行ってみる。ここも怪しいものだが、何かわかるかもしれない。」
シオン「わかった。お前の事だから心配はないと思うが、用心していくが良い。」
「あぁ、じゃあな。」
小宇宙通信を切ると、葵は海上施設が有るとされる場所へ急いだ。