童虎「あらかた、片付いたな…。」

リア「えぇ。だが、こいつらは一体何者なんでしょうか？」

「さぁな、これから尋問するしかないだろう。」

星矢「でも、言葉通じんのか？　それとも、葵さんは半魚人語が話せんの？」

「何だ、半魚人語って；　とにかく、駄目モトで尋問するさ。おい…。」


葵は足元に倒れていた半魚人を仰向けに転がし、睨み付けた。


「お前らは何者だ？」

「我々ハ…深キ者共…Ｄｅｅｐ　Ｏｎｅｓ。」

瞬「深き者共？」

星矢「Ｄｅｅｐ　Ｏｎｅｓ？」

「では、Ｄｅｅｐ　Ｏｎｅｓ。アテナたちを海際の屋敷から連れ去ったのはお前たちだな？　彼女たちをどこへ連れ去り、何をするつもりだ！　黒幕は何者だ！！」


葵は一気に核心を付いた。


｢モ゛ウ遅イ…。今頃､オ前達ノ仲間、全滅…。女達、贄二、我等ガ偉大ナル゛神ガ…戻ル。」

リア「女達とは、アテナとパンドラの事か！！」

星矢「沙織さんを生贄にするつもりか！！」


怒りに満ちた目でアイオリアと星矢が掴み掛かるが、童虎が制する。


童虎「よさんか、お前ら！」

瞬「星矢、落ち着いて！」

童虎「こやつらはやっと掴んだアテナへの手がかり、無闇に手を出してはならん。…Ｄｅｅｐ　Ｏｎｅｓよ、まだ話は済まぬぞ？」


童虎はしゃがみこんで視線を合わせた。

しかし、Ｄｅｅｐ　Ｏｎｅｓは喉の奥で不気味に笑う。


「…モ゛ウ、教エナ゛イ。何モ知ラズ…死ネ゛ェ！！！」


すると、 全身から光が発せられる。

葵は瞬時にそれが道連れの為の行動と察知して、聖剣で叩き斬る。

そして、奴らは絶命寸前にこう呟いた。


「我等ガ父ナル…ゴン、母ナルヒュ…ク…ルフ万歳…。」


その後、その場に倒れていた全ての跡形も無くＤｅｅｐ　Ｏｎｅｓは消滅してしまった。


「ようやく、手がかりを得られたか…。」

童虎「うむ。一歩前進じゃ。」

リア「しかし、思ったよりも手強い相手でした。このアイオリア、まだまだ鍛錬が足りん様です。」

「そういえば…、奴らは私たちの仲間は全滅とかぬかしていたが…、同じ戦力を他のグループにも送ったという事だろうか？」

瞬「そういえば…、そう言ってましたね。」