華麗なる大円武曲
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童虎「疲れておるようだのぅ、葵。」
「童虎。」
佇む葵の側に童虎がやって来た。
その手にはグラスがあり、彼はその1つを葵に差し出す。
「すまん。」
童虎「目に見えて疲れておるのぅ。それでも飲んで、スッキリするが良い。」
「あぁ。…何だ、ジュースか?」
童虎「お前さん、自分が今何歳か忘れておらぬか? お主はまだ18であろうに。」
「あ;」
童虎「まぁ、酒は聖域に戻ってからにするがよい。今はそれで我慢せい。」
「あぁ、いただこう。」
ジュースを飲むと、火照った身体に染み込んでいくようだ。
側にいるのが前世からの仲間という事もあり、葵はようやく肩の力が抜けた。
それと同時に、改めて会場を見渡す。
「アテナは凄いな。」
童虎「どうした?」
「見てみろ、童虎。この会場の人々を。」
童虎「ふむ。まさに人種の坩堝じゃの。」
「そうだな。だが、アテナはお1人で大きなお役目を2つも背負ってらっしゃる。女神アテナとしてこの地上を守るというお役目、城戸沙織としてグラード財団の総帥のお役目。気高く、美しい事で忘れがちだが、あの方は未だ13という少女というのに…。」
普通13の少女といえば何をする年頃だろう?
学校へ行き、友達と勉学に、遊びに、恋に夢中になる年頃ではないのか。
それが沙織の場合、誰に知られる事も無く世界を守る闘いに身を投じ、グラード財団総帥としての執務に追われ、そんな彼女の何処に休まる時があるというのか。
童虎「確かに、我ら聖闘士ではとても城戸沙織嬢の心の中までは踏み込めぬ。しかし、お前ならばそれも可能ではないのかな?」
「童虎?」
童虎「ワシら現役の聖闘士ではアテナとの関係が、あくまで主従という関係で境界線がきっちりとしかれておる。しかし、お前はちと違う。あの方はお前にアテナとしても接し、城戸沙織嬢という1人の少女としても接しておられる。それだけお前に心を許しておるという事じゃ。」
童虎は特有の人懐っこい笑顔でそう説いた。
「そうだな…。これからは主としてアテナを、友として妹分として城戸沙織嬢をお守りしよう。」
童虎「そうじゃの。それが一番良い事じゃ。」
「しかし、流石は亀の甲より年の功。前聖戦から生き続けているだけあって年よりは考えが深いな、童虎。」
童虎「自力で二百数十年生きた化け物大羊はともかく、ワシの場合はアテナのお力によるものじゃぞ?」
おそらく、遠い聖域ではシオンがくしゃみを連発していることだろう。
旧友2人は面白おかしく話に花を咲かせている。
「童虎。」
佇む葵の側に童虎がやって来た。
その手にはグラスがあり、彼はその1つを葵に差し出す。
「すまん。」
童虎「目に見えて疲れておるのぅ。それでも飲んで、スッキリするが良い。」
「あぁ。…何だ、ジュースか?」
童虎「お前さん、自分が今何歳か忘れておらぬか? お主はまだ18であろうに。」
「あ;」
童虎「まぁ、酒は聖域に戻ってからにするがよい。今はそれで我慢せい。」
「あぁ、いただこう。」
ジュースを飲むと、火照った身体に染み込んでいくようだ。
側にいるのが前世からの仲間という事もあり、葵はようやく肩の力が抜けた。
それと同時に、改めて会場を見渡す。
「アテナは凄いな。」
童虎「どうした?」
「見てみろ、童虎。この会場の人々を。」
童虎「ふむ。まさに人種の坩堝じゃの。」
「そうだな。だが、アテナはお1人で大きなお役目を2つも背負ってらっしゃる。女神アテナとしてこの地上を守るというお役目、城戸沙織としてグラード財団の総帥のお役目。気高く、美しい事で忘れがちだが、あの方は未だ13という少女というのに…。」
普通13の少女といえば何をする年頃だろう?
学校へ行き、友達と勉学に、遊びに、恋に夢中になる年頃ではないのか。
それが沙織の場合、誰に知られる事も無く世界を守る闘いに身を投じ、グラード財団総帥としての執務に追われ、そんな彼女の何処に休まる時があるというのか。
童虎「確かに、我ら聖闘士ではとても城戸沙織嬢の心の中までは踏み込めぬ。しかし、お前ならばそれも可能ではないのかな?」
「童虎?」
童虎「ワシら現役の聖闘士ではアテナとの関係が、あくまで主従という関係で境界線がきっちりとしかれておる。しかし、お前はちと違う。あの方はお前にアテナとしても接し、城戸沙織嬢という1人の少女としても接しておられる。それだけお前に心を許しておるという事じゃ。」
童虎は特有の人懐っこい笑顔でそう説いた。
「そうだな…。これからは主としてアテナを、友として妹分として城戸沙織嬢をお守りしよう。」
童虎「そうじゃの。それが一番良い事じゃ。」
「しかし、流石は亀の甲より年の功。前聖戦から生き続けているだけあって年よりは考えが深いな、童虎。」
童虎「自力で二百数十年生きた化け物大羊はともかく、ワシの場合はアテナのお力によるものじゃぞ?」
おそらく、遠い聖域ではシオンがくしゃみを連発していることだろう。
旧友2人は面白おかしく話に花を咲かせている。