男性「「おぉっ…！」」

女性「「まぁ…！」」


部屋に入ってきた葵の姿に、誰もが目を奪われた。

会話に聞こえていたタイトなドレス。

上質の布で仕立て上げられた紫紺のドレスで、身体のラインが綺麗にわかる。

髪型も女性らしくアップに、メイクは元々美貌に恵まれているのでほんの少しだけ。

男性も女性も瞬時に魅了された。


沙織「いかがですか？　私のコーディネートは。」

全員「「グッジョブ、アテナ！！！」」

沙織「オホホホホ♪　流石は私ですわｖ　お姉さまに関する事で私の右に出る者は居りません。」


沙織もこれ以上なく鼻高々である。


（つ、疲れた；　パーティーに行く準備だけでこんなに疲れるなんて；　私もまだまだ鍛錬不足だ；）


瞼を伏せ、俯き加減にため息をつく葵。

何とも無いその仕草に、男性陣が更に魅了される。

大人の女の色香が彼らを包み、正気を奪われそうになった。

それでも、数人は何とか正気を保って葵の元へ。


ラダ「似合うではないか、葵。」

「ラダマンティスか；　何だか、もう疲れた；」

ロス「そう言うな、よく似合うぞ。」

「お世辞ならいらん///」

テテ「お世辞などではありませんわ、本当に美しいですよ？」

「君の方がもっと美しいよ、人魚姫；」

クィ「そう言うな。いつも男のような姿だが、こういうのも悪くは無いぞ？」

「はは、お互いにね。クィーン；」

パン「これは、会場につけば他の者も葵に見惚れてしまうだろうな。」

「そうならないように、端っこに陣取る事にする；」


そんな会話の中、聖域護衛組は腹の中で自らの幸運に喜んでいる。


童虎（フッ、シオンの奴は地団太踏んでおろうな。やはり、日頃の行いが物を言うのじゃｖ）

カミュ（アテナのご厚情に感謝せねば///　弟子達に会えた事以上に、嬉しい事があるとは思わなかったな///）

ロス（うんうん、女の子はこうで無ければな♪）

アフロ（蟹や山羊に見せていたら、今夜が危ない所だったね。アテナの人選はやはり的確だ。）

沙織「さぁ、そろそろ会場へ参りましょうか。玄関に車をご用意いたしました。」


こうして、パーティー参加組は青銅たちに見送られて会場へと向かった。