第２話「予兆。」



翌朝、城戸邸のリビングには正装した黄金護衛組とお見送りの青銅一軍たちが揃っていた。

アフロディーテ、カミュ、アイオロスは燕尾服。

そして、童虎は国民性が良く出ているチャイナ服という出で立ち。

まぁ、１２宮一のコーディネーター、アフロディーテのプロデュースなだけあってとても似合っている。


童虎「後は、アテナと葵の用意と海界、冥界の面々の到着を残すだけか。」

アフロ「アテナと葵のパーティードレス姿か。アテナは何度か護衛で拝見した事はあるけれど、葵は初めてだな。」

ロス「聖域にいる時なんて、本当に男みたいな格好しかしないもんな。Ｔシャツにジーパンくらいだろ？」

カミュ「女性らしい服装なんて見た事が無い。貫頭衣すら男性用の物を着ているからな。」

瞬「あれ、お客様みたいですよ？」


瞬が出迎えに行くと、客人たちがやって来た。

海界、冥界の一行だった。


冥王「アテナはまだ準備中のようだな？」


冥界からはハーデス、パンドラ、タナトス、ヒュプノス、ラダマンティス、アイアコス、ミーノス、数少ない女性冥闘士クィーン。


海皇「葵もそのようであるな。」


海界からはポセイドン、テティス、カノン、ソレント、アイザック、イオ、バイアン。

どうやらカノンは、聖域にいる時にポセイドンから呼び出されたようだ。

冥界一行も、海界一行も、皆それぞれ着飾っている。

男性陣はスーツ、女性陣はドレス。

特に、パンドラ、クィーン、テティスの姿は正に華。

男ばかりのむさくるしい空間が一気に癒されていく。


海皇「フフッ、これでは誰がエスコートするか、もめそうだな？」

冥王「たまにはこういう華やかな姿も悪くは無いな。冥界でも時々宴でも開くか？」

タナ「エリシオンでも悪くございませぬな。」

ヒュプ「鱗衣、冥衣の姿も凛々しいが、女人はこうあるべきかも知れぬ。」


話の中心に持っていかれた女性陣は照れながら笑っている。