沙織が日本から戻ってくる日、聖域では黄金聖闘士達が勢揃いしセスナ着陸用のコロッセオで待っていた。


シオン「アテナは今回、１ヶ月の滞在を予定されておる。皆、執務と任務に励むよう。」

黄金「「はっ。」」


しかし、その中でかったるそうにしている不届き者が１人。


シュラ「デスマスク、もうすぐアテナがお帰りになるというのに、そのダラけた姿は何だ。」

デス「うっせーよ。昨日は遅くまで飲んでたんだよ…、ミロと。」

アフロ「昨日は遅くまでじゃなくて、今日の明け方までと言った方が的確じゃないのかい？」

カミュ「だから、ミロも何だか眠たそうな顔をしているのか…。」

ミロ「う～…、やめときゃよかった…。」

童虎「シャンとせんか、ミロもデスマスクも。後で二日酔いに聞く漢方を煎じてやるから、我慢せい。」

ミロ「ありがとうございます、老師…。」


童虎は趣味と実益が高じ、漢方薬をよく調合している。

薬草集めにも余念がなく、聖域内に生えている薬草はほとんど収集したと言っても過言ではない。

しかも、効き目も抜群で二日酔いなどの内服薬から、土地柄多い外傷的な外用薬まで何でもこいになっている。

聖域の医療施設の担当者に、講座を開いているくらい好評なのだ。


シャカ「む、アテナがお見えになったようだな。」

デス「見えんのか、目ェつぶってるのに。」

シャカ「…逝くかね？　ぽとりと。」

ムウ「おやめなさい、シャカ。」

シオン「おお、あのセスナじゃな。」


やがて、他の黄金達の目にもセスナが見えてきた。

久方ぶりのアテナ聖域帰還である。