Lady Cancer
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扉の向こうに葵が居るのはわかっている。
その小宇宙は驚きや戸惑いという感情で満ちていて。
サガ「葵、ドアは開けなくてもいい。だから、しばらく話を聞いてくれないか?」
「…は、はい。」
サガ「君に謝りたい事がある。…歓迎会後の話だが、忘れろと言ったのは…君を傷つける為ではない。君が自分を恥じる事の無いようにと思っての事だった。逆に君を傷つけてしまって、本当にすまなかった。」
「いえ…、私がサガの心遣いに気付けなかったのがいけないのです。」
サガ「…葵。」
「私は聖域へ遊びに来たわけではないのに、それを失念していました。グラード財団総帥秘書として仕事をしに来たのに、弟との再会や周りの皆様が仲良くしてくださるので、ついつい気が緩んでしまった結果でした。こちらこそ、申し訳ありません。以後、気をつけます。」
彼女の発言する声には、固い形式的なもの。
サガが望んでいるのは、活発な以前の声、笑顔。
しかし、そのいずれも扉の向こうに居る葵からは感じられない。
サガは更に言葉を重ねようとしたが、衛兵隊長から定時報告を受ける時刻になった事に気がつき、後ろ髪を引かれる思いでその場を後にしなければならなかった。
サガ「…では、明日からもよろしく頼む、葵。私は衛兵からの報告を受ける時刻なので失礼するよ。ゆっくりとお休み。」
「はい、サガも無理をされませんよう…。」
サガ「あぁ、ありがとう。」
サガは執務室へ足を進めたが、まるで重りを付けたように足が重かった。
サガ(まるで、逆効果だ…。このままでは、彼女の本当の笑顔…滞在期間中に見れないな…。)
こうして、2人の距離は少しずつ開こうとしている。
サガも葵も望まなかったはずなのに………。
~続く~
その小宇宙は驚きや戸惑いという感情で満ちていて。
サガ「葵、ドアは開けなくてもいい。だから、しばらく話を聞いてくれないか?」
「…は、はい。」
サガ「君に謝りたい事がある。…歓迎会後の話だが、忘れろと言ったのは…君を傷つける為ではない。君が自分を恥じる事の無いようにと思っての事だった。逆に君を傷つけてしまって、本当にすまなかった。」
「いえ…、私がサガの心遣いに気付けなかったのがいけないのです。」
サガ「…葵。」
「私は聖域へ遊びに来たわけではないのに、それを失念していました。グラード財団総帥秘書として仕事をしに来たのに、弟との再会や周りの皆様が仲良くしてくださるので、ついつい気が緩んでしまった結果でした。こちらこそ、申し訳ありません。以後、気をつけます。」
彼女の発言する声には、固い形式的なもの。
サガが望んでいるのは、活発な以前の声、笑顔。
しかし、そのいずれも扉の向こうに居る葵からは感じられない。
サガは更に言葉を重ねようとしたが、衛兵隊長から定時報告を受ける時刻になった事に気がつき、後ろ髪を引かれる思いでその場を後にしなければならなかった。
サガ「…では、明日からもよろしく頼む、葵。私は衛兵からの報告を受ける時刻なので失礼するよ。ゆっくりとお休み。」
「はい、サガも無理をされませんよう…。」
サガ「あぁ、ありがとう。」
サガは執務室へ足を進めたが、まるで重りを付けたように足が重かった。
サガ(まるで、逆効果だ…。このままでは、彼女の本当の笑顔…滞在期間中に見れないな…。)
こうして、2人の距離は少しずつ開こうとしている。
サガも葵も望まなかったはずなのに………。
~続く~