どうすればいいんだろうと、俺は頭を抱えた。

何か話題になる事はないかと窓際の方へ行くと、下には花壇があって色とりどりの花が咲いている。


ミロ「花、綺麗だね。たくさん咲いてるよ。」

「お花…、咲いてる？」

ミロ「うん、来て。」


葵はベッドの上からゆっくり下りて、窓際に近寄ってくる。


「お花、咲いたんだ…。まだ、蕾だったのに…。」

ミロ「綺麗だね、誰が育ててるんだろう？」

「…私。」

ミロ「え？　あれは葵が育ててるの？　凄いね！」

「…///」

ミロ「…葵、俺達を信じて。俺達は葵をいじめないよ。ううん、葵を守るよ。俺、アイオロスやサガよりももっと強くなって、ずっと葵を守ってあげるから。今すぐじゃなくても良いから、俺達を信じて？」


葵は返答に困っているようだったが、しばらくすると小さく頷いた。


ミロ「ありがとう、葵。」


その後、話し合いを終えたアイオロスたちが戻ってきた。

俺はまた会いに来るからねと葵に言い残し、彼女の家を後にした。

葵の父は聖域の文官、母は女官だった事もあり、聖域で引き取って将来は女官として成人させる事に決定したという。

俺もアイオロス達に葵と話した事を教えると、満足そうに微笑んでくれた。


ロス「ミロ、葵と約束したからには強くなるんだぞ？」

ミロ「うん。俺、アイオロスたちより強くなる！」

サガ「ハハハ、頼もしいな。じゃあ、明日からは私達が稽古をつけてあげよう。」

ミロ「手加減いらないからな、サガ！」