沙織と葵が笑いあっている時、たまたまアテナ神殿へ向かおうとしていたシオン、葵の所へ行こうとしていたミロが彼女達を回廊の柱の影から見ていた。


シオン「見るがよい、ミロ。あの葵があのように笑っておる…。あの子はとても明るくなった。」

ミロ「はい。」

シオン「あの子が引き取られた時、とてもあんな風に笑えると思えなかった。それが、太陽の様に笑っている。…ミロ、そなたの想いが叶う日も近いかもしれぬぞ？　ん？」

ミロ「きょ、教皇…///！」

シオン「余の目は節穴ではないぞ？　確かに一番最初の慰問先であったから特別に眼をかけておったのだろうが…、年頃になって恋になったのだろ？」

ミロ「…最初は、幼き日の約束を守りたい一心で彼女に気をかけてまいりました。アイオロスやサガよりも強くなって、彼女が悲しまず辛い目に合わないように守ってみせると。」


だが、月日が経つにつれて体も心も成長していった。

やがて、葵を守りたいという気持ちが恋になり、彼女に恋焦がれるようになって…。


ミロ「俺は…葵に恋しています///」

シオン「良き事である。その想いが実り、あの子が成人した暁には…現代黄金初の妻帯者になれるかのぅｖ」

ミロ「お戯れを///！」

沙織「２人で何をしているのですか？」

シオン・ミロ「「Σアテナ！！！」」


気がつくと、２人の傍まで沙織と葵が歩み寄っていた。

彼女達はキョトンとしているし、シオンとミロはアワアワしている。


シオン「ア、アテナに承認していただく議案を話しておりましたっ。」

沙織「まぁ、ではアテナ神殿の執務室へ参りましょう。葵、ミロ、また後でお会いしましょうね。」