Metamorphose
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ミロ様から預かった小鳥を手に、私は自室へ戻った。
鳥籠はすぐに見つかり、私はその中に小鳥をソッと入れた。
見た感じでは数週間くらいで治りそうなのでホッとしたけれど…。
「ミロ様…気を悪くしたかしら…。」
話す事は話せたけれど、お顔を見る事はついに出来なかった。
黄金聖闘士の中でも太陽のようだと女官仲間が噂しているミロ様のお顔をハッキリ見たのは、もう何年前のことだろう。
私が聖域へ引き取られる事になるちょっと前、サガ様、アイオロス様と一緒に慰問に来てくれた時はハッキリと覚えているのだけど。
くせっ毛で、蜂蜜色の肌をして、エーゲ海のように青い瞳を覚えている。
今ではとても精悍な青年となり、女官達の憧れの的でもいらっしゃるミロ様。
初めての慰問先が私だった事もあり、よく気にかけてくださる優しいミロ様。
でも、私はそんなミロ様ですら恐ろしいと感じて、萎縮してしまう弱虫。
聖闘士の皆様が、本当は心優しいというのはわかっているの。
だけど、幼い日の惨劇の記憶はそれを受け入れさせてくれない。
13年経った今も、心の傷は癒えていなかった。
そんな私でも、皆様が常に気をつけてくださり、何とか女官としてやっているけれど…。
「聖闘士様とまともにコミュニケーションをとれない私が、本当に女官職が相応しいのかしら…。」
沈み行く葵の心だったが、小鳥の可愛らしい鳴き声でハッとなった。
「そうね。今は貴方を早く治す事を考えるわ。貴方も早く飛びたいでしょう? あの大空で。」
こうして、小鳥と私は同じ部屋で過ごす事になった。
鳥籠はすぐに見つかり、私はその中に小鳥をソッと入れた。
見た感じでは数週間くらいで治りそうなのでホッとしたけれど…。
「ミロ様…気を悪くしたかしら…。」
話す事は話せたけれど、お顔を見る事はついに出来なかった。
黄金聖闘士の中でも太陽のようだと女官仲間が噂しているミロ様のお顔をハッキリ見たのは、もう何年前のことだろう。
私が聖域へ引き取られる事になるちょっと前、サガ様、アイオロス様と一緒に慰問に来てくれた時はハッキリと覚えているのだけど。
くせっ毛で、蜂蜜色の肌をして、エーゲ海のように青い瞳を覚えている。
今ではとても精悍な青年となり、女官達の憧れの的でもいらっしゃるミロ様。
初めての慰問先が私だった事もあり、よく気にかけてくださる優しいミロ様。
でも、私はそんなミロ様ですら恐ろしいと感じて、萎縮してしまう弱虫。
聖闘士の皆様が、本当は心優しいというのはわかっているの。
だけど、幼い日の惨劇の記憶はそれを受け入れさせてくれない。
13年経った今も、心の傷は癒えていなかった。
そんな私でも、皆様が常に気をつけてくださり、何とか女官としてやっているけれど…。
「聖闘士様とまともにコミュニケーションをとれない私が、本当に女官職が相応しいのかしら…。」
沈み行く葵の心だったが、小鳥の可愛らしい鳴き声でハッとなった。
「そうね。今は貴方を早く治す事を考えるわ。貴方も早く飛びたいでしょう? あの大空で。」
こうして、小鳥と私は同じ部屋で過ごす事になった。