数ヵ月後、聖域双児宮。

カノンが海界への出張から戻ってきたその日の事…。


「カノン、お帰りなさい。」

カノン「ただいま、葵。」

「あのね、カノン。お話があるんだけど…///」

カノン「？」

「…その、ね？」


葵がカノンの手をとり、下腹部にそっと当てた。

カノンはその瞬間、全てを理解できた。

葵の体内から、彼女と異なる小宇宙を感じたのだ。


カノン「これは…、まさかっ。」


カノンは信じられないという表情で葵を見上げる。


「間違いないよ？　…ここに、カノンと私の赤ちゃんが居るよ///？」

カノン「葵、でかした！　早速、アテナにご報告を…、いや、その前に大事な事を忘れていた！　式だ、結婚式の段取り！」

「カ、カノン。まずは沙織ちゃんに報告しなきゃ；」

カノン「そそそ、そうだな。アテナ、アテナ－－－－－！！！」

「え？　カ、カノン；！？」


カノンは葵もおいて、教皇宮へ走っていった。

報告が終わると、祝福の嵐という名の同僚からの必殺技の嵐を喰らい、ボロカスになってカノンが帰ってきたそうな。

その後、話を聞きつけて驚く者、やっぱりと予想していた者、皆漏れなくおめでとうと祝福をくれた。

結婚式は沙織の意向ですぐに執り行われ、カノンと葵は結婚式を挙げて正式に夫婦となった。

そして、もうすぐ聖域に新しい命が生まれる－－－－－。

カノンと葵の血は、これからも脈々と聖域に残っていく事であろう………。


ＥＮＤ

2024年8月27日加筆修正