カノン「どうと言われましても…；」

シオン「気が無いと申すか？　ならば、余が葵にアタックしようか。」

カノン「教皇///！」

デス「おっ、いい反応ｖ」

カノン「黙れ、蟹。鍋の具にしてやるぞ。」

ミロ「だが、カノンとて女性との交際は初めてじゃないんだろう？」

カノン「…本当の意味で付き合っていた女は居ない。」

デス「一晩のお相手ばかりってか？」

カノン「女性を愚弄しているようだが、そうだ。今まで、本気で女を好きになった事など…ない。だが、葵は何か違う。何が違うと言われると返答に困るが、とにかく違う。」

サガ「で、どうするつもりなのだ？　葵に想いを告げるか？」

カノン「告げたい気持ちはある。だがな、考えてみろ。葵は日本でも推しも推されぬ芸能人、俺は裏の世界で生きる聖闘士だ。住む世界が違いすぎる。」

デス「…だからってあきらめんのか？」

カノン「それに、お前らは忘れたのか？　葵が聖域に来た本当の理由をアテナからお聞きしただろう。」


そう、葵は失恋の傷があまりに大きく、その傷を癒す為に聖域での仕事を沙織に進められた。

あのあどけない笑顔の後ろでどれだけ辛い想いをしていたかと思うと、安易に恋の道を進んでいけない。

それは、カノンの葵に対する最大の考慮でもある。


カノン「失恋の傷に付け込むような気がして、正直迷っているのだ。出来るなら、そんな手段は避けたい。」